現在、首都圏を中心に、焼肉丼をメインにした「東京チカラめし」というお店が急速に業績を伸ばしていると聞いております。


そこで私も、勉強のために、先般、大阪にある東京チカラ飯の,とある店舗に行ってまいりました。





私が企業の人事部門の新卒採用担当者ならば、


東京チカラめしの焼肉丼と松屋の焼肉丼を食べ比べて、どのような違いがあるのかを分析して、レポートを書け。


というテーマで、就職活動をされている学生さんに課題を出します。




何度も申し上げているように、就活というのは、海外にインターンシップに行ったり、特別な資格を取ったりすれば就職に有利だということではありません。

むしろ、日常のちょっとした食事をする時にどう考えるかということが、就職力のすべてだと思います。


どんなに海外で1週間や2週間、インターンシップとかワークホリデーをしたと言っても、日常の焼肉丼とか牛丼のビジネスモデルがわからないような人は、少なくとも私は採用しません。




さて、東京チカラめしに行ってみました。

(なお、すべての店舗に行ったわけではありませんから、以下に述べることは、私の一体験に基づく分析であります。)





第一に、東京チカラめしは、ごはんを機械で上からふんわりと落としてどんぶりに盛るというシステムを導入していました。


第二に、どんぶりがカレーの器のように平べったくて底が非常に浅いのです。



さて、この2つの事実をもとに、たとえば、松屋で出されている焼肉丼とこの東京チカラめしの焼肉丼には、どのような違いがあるのか、考えてみましょう。




1 浅いどんぶりであれば、ごはんの上に焼肉を平べったく、つまり重ねることなく並べられる。

そのため、深いどんぶりに比べて、肉の量が多く見えるという効果がある。


2 焼肉丼というのは、焼肉にたれをつけてごはんにのせるという点において、牛丼のいわゆる「つゆだく」とは異なるものである。

もし、深いどんぶりであれば、丼の下側にあるごはんまでたれがしみ込まない。


逆にしみこませるためには、よほどたれの量を増やさないといけないので、それではたれが無駄になる(その分コストがかかる)し、何よりも焼肉だれ丼とでもなって、とても食えたものではなくなってしまう。


3 東京チカラめしでは浅いどんぶりを使っているので、はしを入れた時に、丼の下に届く。それによって、焼肉とたれとをうまく混ぜ合わせて食べることができる。


実際に食べた感想ですが。焼肉とご飯と、たれのバランスが絶妙で最高においしかったです。




ですから、既存の牛丼屋が対抗して焼肉丼を出しても、以前から使っている牛丼用のどんぶりを使用している以上は、東京チカラめしにはまず勝てないと思うわけです。