この記事はアーカイブであります。参考にされる場合は 配点比率等は 最新の情報を確認するようにくれぐれもお願いいたします。一般性はあると思いますが、ご理解の上読んでいただくようにお願いいたします。


2015年のブログの本文です。






注:本記事は、私の長年の受験指導経験に基づく個人的分析です。よって岡山大学の公的見解でもなければ、いかなる意味でも同大学の入試関係者の立場を代弁するものでもありません。







岡山大学(以下原則として「岡大」)医学部医学科(以下「医学科」)の受験については、大学入試センター試験(以下「センター」)重視なのか、それとも個別学力検査(以下「二次」)重視なのか、という質問を、よく、生徒及び保護者から受けます。



岡山大学公式パンフレットである平成25年度入学選抜要綱によると、岡山大学医学部医学科入試の前期試験においては、センター900点(国語200、地歴公民100、数学200、理科200、外国語200)、二次1200点(数学400、理科400、外国語400)の各配点となっており、それらを全部合算すると、合計2100点満点となっております。



このことから、医学科入試は他の二次の配点が高い医学科に比べて。センター試験重視と思われる方がおられるかもしれません。


しかしながらこれは配点上の理論値にすぎません単に900対1200と考えるべきではありません。センター試験は基本的に4択ですから、出鱈目にマークしても25%は得点できます。(←あくまでもたとえです)



合計2100点満点という情報だけで判断するのなら、センターが700点でも、二次の数学・理科・外国語の各教科で満点を取れば合格ということになるでしょう(なお、ここではいわゆる「足切り」の問題は措いておきます)。



確かに理論上はそうかもしれませんが、長年の経験に勝るものはありません。


私の経験から、


(ubqおよび兼務の・・・で教えていた時には、合算すれば岡大医学科の合格者の15%程度が、元・教え子であった時もあります)


過去においてセンター試験で岡大の医学部医学科を60~65%で失敗したが、二次試験において満点を獲得して逆転合格したという生徒は、一人もいません



つまり、マーク式のセンター・テストより。記述式の二次試験で大きく「差がつく」のです。




ということは現実問題として、センター試験で大失敗をしてしまえば、二次試験で挽回することはまず不可能に近いということになるのではないでしょうか。


ですから、岡大医学科においてセンター重視か、それとも二次重視かという問題は(理論上はともかく)、ただ単に配点だけを見て、単に点数の割合でセンター重視か、二次重視かを論ずることは間違っていると思います。




以上より、実際にセンターで6割程度の得点で岡大医学科に入学できることは極めて困難である。これは失礼ながら、経験上、本音で申し上げております。



UBQでは、受験というのは実際の問題であり、空理空論を弄すべきではないと考えております。したがってUBQでは、こういう表現をしております。



医学科受験において、センター試験は必要条件であり、二次試験は十分条件である。


その意味において、センター試験は「チャレンジ資格認定試験」であると言っております。



さて次に、二次試験について述べます。

(注:以下も、長年医学科受験を指導してきたUBQの個人的見解であり、いかなる意味でも岡山大学の公的な意見ではありません。)


岡大二次試験の問題を過去30年~40年にわたって分析してみると、英語でも数学でもおおむねそうですが、特に数学においては、以前述べた「カテナリーの伸開線」のように、1問はきわめて難解な問題が出題されているように思われます。


これは微妙な発言になりますが、医学科受験生全体の偏差値は、岡大全体の中からも他学部受験生のそれに比べて突出していることは、明らかなことと思われます。


仮に、岡山大学において全般的に平易な問題を出題したならば、医学科の受験生が選抜において不利になる。さりとて、全般的に難解な問題を出題すれば、今度は他学部・学科の受験生の選抜において不利になる。


そのため数学においては、ある程度の点取り問題を出題する一方で、特にきわめて難解な問題を1問は出している傾向があるようです。


ここが、岡山大学の入試問題出題者の配慮だと思います。





適正な選抜試験をするために、一問はきわめて難解な問題を出す。その難解な問題を、私は、「医学科専用問題」と呼んでおります。



(注:もちろんこれは私の意見に基づくものであり、岡大が公式に発表したものでもなければ、入試問題に表記されていることでもありません)。




以上をもとに、岡大受験者に対するアドバイスをします。


一問大変な難問が出たとして、さっぱりわからないという場合には、自分の志望する学部を考え、割り切ってその難問を捨て、その分、他の問題で確実に得点すること。


ただし、医学科志望者は、その難問についても、必ず得点しなければなりません。




なおUBQにおいては、岡山大学の過去数十年間の出題から、特に難問である「医学科専用問題」と思われる問題を集めた問題集を作成しております。






注:

以上のデータは、過去の入学者選抜要綱に基づくものです。

岡大医学科においては、過去に理科の選択科目において、生物も含めて3科目必修にしていたものを、翌年急に変えたという例もあります。

ですから、岡大を志望される方は、このブログの情報をうのみにせず、常に岡山大学の公式HP等にて最新の情報を御自身で確認されることをお願いいたします。