以前、2012年10月31日の記事で、山中先生の文章を紹介させていただきましたが、その中に、Japanese Governmentという言葉が出てきます。
これは一体どういうことなのでしょうか?
日本政府を英語で海外に紹介する場合には、National Government とか、Japanese Government と、このように説明することが基本です。
それはなぜか?
辞書でgovernmentという言葉を引いてみましょう。
そうすると、たいていの辞書には、「地方自治体」という意味が載っています。
しかしこの言葉は、あまり適切な訳ないし説明ではないものと思われます。
それ以前に、国家の統治形態について理解を深めることが大切なのではないでしょうか。
たとえば、アメリカ合衆国においては、もともと、州というのはステイト(国)という意味であるから、地方の独立性が高いわけです。
ですから、アメリカ合衆国においては、州によって法律や規制が異なることがあるわけです。その場合に「州政府」という言葉を使います。
これに対して、アメリカ合衆国全体の政府は、「FBI」という言葉で知られているように、州政府と区別するために「Federal Government」と呼ばれています。
一方、中央集権の国であれば、各地方自治体の権限は弱いわけで、例えば、「岡山県政府」とか「広島県政府」という言い方はしない。
これらはあくまでも、「地方自治体」なのです。
そういうわけで、単に、「Government」と英語で発信すれば、それがどこのGovernment なのか、読んでいる人にはわからないことになるので、日本という国全体の政府という意味で、Japanese GovernmentとかNational Government という表現をするわけです。
つまり、英語を勉強するとか、英語で発信するということは、この表現ひとつをとってもわかるように、中央集権の強い国、地方分権の進んでいる国、あるいは、いくつかの国が連合した「連邦」という概念といった、社会や政治の仕組みを学ぶことが、英語学習には重要なわけです。
注:以上の文章で、地方自治体とか、地方分権という言葉を使いましたが、もともと、地方という考え方が中央集権の国家における考え方であって、その考え方自体が通用しない国家形態もあるということを、ここで附言しておきます。