娯楽の多様化とかで、ダイビング業界も苦しい。ちょっとダイビングを始めた後で、辞めてしまう人が多いからだ。
一つの原因は「体験ダイビング」にある。
未経験者を連れて潜るのだから、インストラクターとしては、安全第一である。
しかも、浅い海だから、一層危険だ。
海でもプールでも、浅いところで事故は起こるのであって、浅いから安全と思っている人はインストラクターの資格はない。尚、川と滝つぼは基本的に泳いではいけない。川では最低限ライフ・ジャケット着用は必須である。滝つぼは水遊びもしてはいけない。
加えて、スキューバを使用すれば、浅ければ浅いほど圧力変化が大きい。
ということで、体験ダイビングのお客様には、外洋にでて、気絶するほど美しい海には、ご案内できない。
安全を考えればやむを得ないのであるが。まずもって、防波堤のあるところ。入り江の中の水たまりのなかの、泥水のあふれたようなところで、潜ってもらうこともある。
そんなところには熱帯魚はまずいない。本当は透視度(透明度ではない!)の高くて、サンゴ礁にトロピカル・フィシュが乱舞するところにお連れしたいのだが。
あれをダイビングと理解されるのは不本意極まりない。
