*世界中で発行されているすべての地図に目をとおしたわけでもありません。

以下は、私の体験に基づくお話です。(元記事2012.05)

海外にいくと、一つの楽しみは、本屋めぐりです。




海外の大きな書店には、日本文学(Japanese Literature)のコーナーのある書店があります。



のぞいてみると、やはり、夏目漱石は定番のようで、どこの書店にもあります。割と人気なのが、谷崎潤一郎。特に「細雪」というのは、日本的などろどろとした情緒感のようなものが魅力のようです。




なんといっても圧倒的に多いのが、阿部公房です。



阿部公房は世界的に評価の高い作家で、ノーベル賞の受賞が内定していたという噂がありますが、もう少し長生きしていれば、ノーベル賞を確実に受賞できたでしょう。



なお、余談ですが、大江健三郎の本は、今までに一度も見たことがありません。




村上春樹も最近では書店に特集コーナーまであるところもありますが、「日本文学」とは、すこし、趣きが異なるかと。日本のアニメも置いてあったりして楽しいですね。


イスラムの国に行った場合にノーベル平和賞を受賞されたマララさんの本が置いてあるかもチェックします。


ネパールに行くとチベット仏教のダライラマの本が山積みになっていました。 中華人民共和国では見たことがありませんでした。



次に、旅行ガイドブック。

Japanと書かれた日本への旅行ガイドブックが置かれていますが、そこにあるガイドブックに目を通すと、いろいろ興味深いことが書いてあります。



大きなガイドブックには、

「Okayama」とか「Kurashiki」の案内があって、おすすめレストランというのがあります。どうも岡山に長年住んでいる人の一般的基準とは異なるようです。


北朝鮮の旅行案内もあります。以前バルセロナからアンドラ公国までバスで行った時に間違えて途中で降りてしまいました。 ここはフランスかな?それともスペインかな?ということでとりあえず近くの本屋に行くと北朝鮮の旅行案内が置いてありましたのでスペインだと判断いたしました。 フランスは北朝鮮と国交がありません。


またリヒャルトワーグナーパルシファルのモンサルバートの地形はこのあたりだと言われています。





また、「Zen(禅)」というコーナーも、人気のようです。

これは仏教というよりむしろ、「禅」というものが、東洋的・神秘的なものとして受け入れられているようです。




もうひとつ、地図のコーナーに行って、世界の地図を見てみると、これまた興味深い。



台湾で販売されている世界地図には「中華人民共和国」という国が載っていない。アラブ諸国の一部やイラン・イスラム共和国の地図にイスラエルという国が載っていないことは、有名な話です。



トルコで発行されている地図には、北キプロストルコ共和国という国が載っています。




それでは今回は、日本で販売されているバルカン半島の地図と、モンテネグロで買ったバルカン半島の地図を見比べてみましょう。


UBQ数理フォーラム代表:長山豊のブログ

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前者に載っている「コソボ共和国」という国が、後者にはありませんね。

それは、モンテネグロがセルビアからの独立を認めていないから、つまり、コソボ共和国を国家として承認していないからです。セルビア正教の本山がコソボ共和国内にあるからです。




一方日本の地図に載っているのはなぜかと言えば、日本国がコソボ共和国を国家として承認しているからです。



その理由は、当然、アメリカ合衆国がコソボ共和国を国家として承認しているからでしょう。さらに、その理由は・・・と考えると歴史の勉強になります。



北方領土は日本とロシアのどちらの領土になっているかとか、地図を見れば様々なことがわかります。


世界地図は万国共通とは限らないのです。


だから、小学生に国の名前とその首都をかたっぱしから丸暗記させるような教育には反対です。


日本の世界地図は、真ん中に日本があって左にアフリカ大陸、右にアメリカ大陸。上が北、下が南。これは、北半球に先進国
が多く、アフリカ大陸が、ヨーロッパの植民地であったことと、世界標準時がロンドンの旧グリニッジ天文台を基準としていた名残でしょう。


極東(FAR EAST)とか、そこまでは遠くないから中東。変な言葉。


別の見方をしたら・・・中国が尖閣にこだわる理由も・・


逆さにしてみてください。



だから、笑い話のような実話。


南アフリカに行った日本人が、現地で日本語を話す人を見かけたから、日本のどちらからお越しですか?



「いや、私はブラジルに住む日系人です。」「まあ、それは、また随分と遠くから、こられたんですね。」



・・・いえ、凄く近いんですが・・・