2012年4月オリジナル
あくまでも一つの見解ですがヨーロッパで料理が美味しいとか不味いというのは宗教に関係があります。カトリックが贅沢をして免罪符を集めてるということをプロテストして宗教改革が始まったわけです。だからプロテスタントはあまり贅沢をしない質素な食事をすると言う傾向があるようです。特に weber が指摘しているように、勤労を美徳とするプロテスタントの国においては朝食というのは労働前に食べるものですから非常に質素なものです。辞書にもコンチネンタルブレックファーストとのっているぐらいです。
そんなことはないドイツに行ったら朝ごはんはビュッフェスタイルでいろんなものが出てきましたよっていうのはパック旅行で旅行客向。
バイロイトでの名物料理は鱒料理である。これはうまい。
ただ、料理に時間もかかるから、すぐには食べられない。というより日本の常識世界の非常識で注文してすぐに料理が出てくるのは日本だけ。
前日から予約しておくことをお勧めします。

ロー・ミューレというのが有名な店らしく、向こうで知り合った日本人数人とご一緒した。知り合ったというのは不正確で、バイロイト音楽祭に来るような日本人は、日本ワグナー協会などである程度、もともと知り合いだからである。
バイロイト音楽祭で検索するとUBQのHPはまず、一枚目に出るから、「岡山から来ました」と自己紹介すると、むこうは必ず、見ている。
ロー・ミューレで、食事をしていると、東大名誉教授のX先生が、お一人で入ってこられた。ドイツ文学者が学術研究のため来られているのだから、お一人でも不思議はない。
30年も前から面識があるし、むかし(25年ほど前)、個人的に就職のことで貴重なアドバイスを頂いたことがある。
こちら側は私を除いて全員、東大卒だから、問題もあるまいと、同じテーブルにお誘いした。
X先生とTAPとのご縁の話:
昔、お酒の好きな方で朝まで渋谷でご一緒にのんでいて、なにをされているのか?ときかれたのでフリーターの落ちこぼれで、とりあえずTAPという塾で非常勤講師をして糊口をしのんでいますとこたえると。
うーん。と、うなってから、しばらく間をおいて
うちの家内が娘をTAPにいれろとやかましいのだが、あそこはなかなか入れないらしくて、なんとかならないかね、、、
ということになった。
東大教授(当時)に頼みごとをされるというのは、一介の塾講師の虚栄心を満たすのには最高のことで、その後TAPの専任講師になったのはこれが一つのきっかけだ。
元の話に戻って、さすがはバイロイト音楽祭の常連だけあって、何度もロー・ミューレにはおこしのようである。
この店のフォレレは有名で丸山眞男さんを何度かお連れしたら、たいそうお気に入りになられてね。その時に丸山さんが,ここだけの話だがと前置きして言うには・・・・
塾講師にはもったいないお話であった。