> 15日に行われた大学入試センター試験の「理科」で、第1科目と第2科目の試験時間の間に設けられた解答用紙の回収配布を行う10分間に、トイレなどに集団で退出する受験生が相次いでいたことがわかった。「カンニングの温床になる」という苦情も出ており、大学入試センターは「実態を把握し、試験方法も含め検討する」としている。

 「地理歴史・公民」と「理科」は今年から試験方法が変わり、それぞれ2科目を受ける場合は130分を一続きとし、最初の60分に第1科目を解き、10分間で解答用紙を回収・配布、続いて第2科目を解く方式が採られた。マニュアルでは、中の10分間は原則としてトイレに出ることは禁止されているが、一般的に受験生が手を挙げてトイレ退出を求めた時は、受験番号を控えたうえで試験監督が付き添ってトイレの前まで同行することになっていた。

 ところが想定以上にトイレ退出を希望する受験生が出て、付き添うことができないケースが相次いだ。 (以上、朝日新聞ネット版より引用)


塾・予備校関係者なら当然、今年のセンター試験は大混乱になることが予想できたはずだ。センター試験本部の責任は重大だ。単なる批判のブログではないから、上記報道の補足をしよう。


130分とあるが実際には20分前までには着席して待っていなければならないし、終わっても点検が終了して退室の許可が出るまでに10分程度かかるから、合計160分程度着席しなければならない


50万人の受験生に160分トイレに行くなというのは無理難題であって、1%としても、全国で5000人が試験時間中にトイレに行くことになるから、トイレ対策のマニュアルをしっかり作っておくべきだった。


教室によっては100人以上いることもあるから、当然、途中でトイレに行きたくなる受験生が、複数名、出てきてもおかしくない。


ところが、あの張りつめた雰囲気の中でトイレを申し出るのは、かなりの「勇気」のいることだ。


特に問題なのは、階段教室の長椅子に3人掛けをさせられた場合だ。真ん中の席に座ることになれば試験中にトイレにいくためには、行きかえり2回、試験解答中の隣の受験生を、立たせてしまい、大変な迷惑になってしまう。


だから、受験生の立場になれば「解答中断中」の10分の間であれば、隣の受験生や他の受験生に、迷惑が掛からないと思い、この10分間にトイレに行こうという心理が働くのは当然だ。皆がそう考えるから、決して「想定以上」ではない。


上記報道ではこのことを顧慮していないから、周りに気遣っている生徒を不正行為に結びつけてしまっている。


そもそも「2科目を続けて行い、途中で、試験を中断させて、解答用紙を回収する」ということが無茶苦茶なのである。


もう一つ、この機会にトイレに関して女生徒の声を紹介しておく。一部のセンター試験会場での女性用トイレの長蛇の列はなんとかならないのかというものである。受験生の方から指摘しづらいであろうから。ここで取り上げておく。