前回の話の続きです。

なお、引用の辞書の写真はすべてジーニアス英和辞典第四版(大修館書店)より。


英語を勉強するときには、論理的かつ分析的に考えなければならないと、いつも言っています。

熟語というものは丸覚えするのではなく、論理的に分析して覚えるものであるということを、これから熟語の例を3つ挙げ、それらをとおして説明していきます。




まず、



look forward to



という熟語があります。

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これは岡山県の公立高校入試問題(平成21年度の問題文。上記写真を参照)にも出たことのあるもので、よく、


look forward to ~ing = ~することを楽しみにしている


として、丸覚えしなさいと言われることがあります。

それは、不定詞と勘違いする生徒が多いので、間違えないように公式として教えているからです。


このtoは前置詞ですから、目的語をとります。


しかし、教えていてよく思うのですけれども、この熟語の基本となる look to ~ という熟語を知らない生徒が多い。

このような熟語の丸暗記は、間違った学習法ではないでしょうか。



それでは、look forward to ~という熟語を覚える前に、forward という単語を辞書で引いてみましょう。


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この forward という単語は、「これから起こることを前向きに考える、楽しみにする」という意味の副詞である、と書いてあります。



次に、look to ~ という熟語を見てみましょう。


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そうすると、look to ~ で、「~を待ち望む」という意味であると、辞書にちゃんと書いてあります。


こう考えれば、look forward to ~ というのは、look to ~ という熟語にforward という副詞が入ったものですから、forward の部分を「楽しみに」、look to ~ の部分を「待ち望む」と訳したのです。

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このように考えれば、look to ~ と言っているわけですから、~のほうを見る、という意味から転じて、「~を待ち望む」という意味になるわけですから、toが前置詞なのは当たり前ですね。