前回の話の続きです。


≪公式 find oneself + 補語 = 気が付いてみると…≫


という勉強方法が全く通用しない例を挙げます。


京都大学1993年度の英文解釈から:

a water morecule that finds itself on a blade of grass fringed with frost arrived there by a zig-zag path, …(以下略)


ここに、今述べた find oneself +補語 という形が出てきます。

もちろんもうお分かりですね。


水の分子が気が付く。


どう考えてもおかしいわけです。


水の分子が気絶したり、覚醒したりすることはあり得ません。


そこで、根本の理屈に戻ってみましょう。


偶然・試み・経験・結果などにより、OがCだとわかる。

ということでしたね。

だから、ここでは、たまたま on a blade of grass・・・の状態になってしまったという意味です。


しかし、この訳にも問題があります。

全体の文章はニュートン力学の範囲内のものですから、たまたまなどと書くと、京大の物理の先生には笑われるかもしれません。

だから、「結果として・・・である」のほうがよいのかもしれません。


いずれにせよ、英語を訳すということは、このように論理的かつ緻密に英文の構造を分析して訳すわけです。


英語を訳すときには、どう訳すかよりも、なぜそう訳すかという論理のほうが重要なのです。