UBQでは、英語と数学を必須受講(特に中学生の場合)にしていますが、このことについてお問い合わせが多いですから、この機会にご説明申し上げます。


結論から言えば、開講当初は数学のみの受講を認めていましたが、今一つ、結果が良くないのです。数学だけの受講生は伸び悩むからです。どうして数学だけを受講している人がなぜ、数学が伸びないのかというのは、英語を受講していないからだと認識しています。


私の英語は英会話とかではなく、完全に論理に基づく受験英語です。

例を取って説明しましょう。


I found myself  in hospital.


という文をどう訳したらよいか考えてみましょう。


非常に困ったことに、他塾や参考書などでこういう公式を習ってくる生徒がいます。


公式 find oneself + 補語 = 気が付いてみると・・・ 構文


しかしこの公式では、入試では全く通用しません。


まず、最初に確認しなければならないのは、

find O C の意味です。

辞書によれば、(偶然、試みなどにより)OがCだとわかる

とあります。




UBQ数理フォーラム代表:長山豊のブログ


例えば、I found this novel interesting.

という場合に、なぜ、その小説が面白いとわかったのでしょうか。

通常は、読んでみたからだと考えられます。


それでは、元に戻って、

find myself in hospital の部分を考えてみましょう。

自分自身が偶然試み経験などにより、in hospital の状態にあることに気付いたという事は、逆に言えば、なぜ今まで気づかなかったのでしょうか。

一つの例としては、気絶していたのだと考えられます。

そこで、例えば、この文章を、

気が付いてみると、・・・であった。

と訳す場合があるのです。


しかし、意識のレベルには様々なものがありますから、気絶していたとは限りません。

もしかしたら、酩酊状態だったのかもしれませんし、錯乱して正気を失っていたのかもしれません。

それでしたら、今度は、

正気に戻ると・・・であった。

とか、

我に戻ってみると・・・であった。

という訳も考えられます。


それをどう訳すかは、前後の文脈によるわけです。


次に、in hospital の部分を考えてみましょう。


hospital に冠詞が付いていませんね。

ということは、このhospital という単語は、抽象名詞で使っているわけです。

つまり、物理的な病院の建物をさしているわけではなく、病院の機能を言っているわけです。

go to school、 go to church、 by bus、 after school

なども同じです。


ですから、気が付いてみると入院していた と訳す場合があります。

「病院にいた」は減点対象。

ここでも問題があります。


例えば、Aさんは入院したと日本語で言った場合は、

「病院で、例えば何日か過ごした」

というようにみんな感じる筈であって、昼ごろに行って数時間治療を受けて帰ったというのは、入院したとは言わないのです。

ですから、収容された、と訳す方がよいかもしれません。


以上のことをまとめると、

「私は気が付いてみると病院に収容されていた。」

という訳が出来上がるのです。


大切なことは、ここまで説明してきたことの論理であり、最後の答えの文を覚えてもらっただけでは困るという事なのです。