(2015年初出)
教養のあるイングランド人の、留学生の質問の話。
大学の広報誌に文章を書いたので見てくださいと持ってこられた。一読するなり、おかしい日本語があったので、申し上げた。
およそ、世の中に自分の間違いを指摘してくれる友人ほどありがたい人はいないというのと、目の前で悪口(あっこう)を言ってくれる(=陰では無く)友人ほど大切にしなければならない。
人生訓:他人の悪口は、必ず本人の前で言いましょう!
というのが信条なので、また、その留学生の知性を尊敬していたので、
初恋の耐久性という言葉がおかしい。「初恋の思い出はいつまでたっても忘れないものだ・・・」というときに初恋には耐久性がある、という表現は日本語ではありえません。
英語のdurabilityを意識したのでしょうが、日本語の耐久性という言葉は物にしか使いません。
と申し上げたら、
でも。大谷大学の教授が何人も目を通しているのに、そんな指摘はされなかった。
との反論で答えに困った。
それは日本の文化です。日本語は難しい言葉だから外国人は日本語が下手でなければいけないという偏見があるから指摘しなかったのです。ある意味での差別なのです。だからTVに出てくる外国人タレントも、日本語に堪能なのに、わざとおかしな日本語を使うのです。
これは言わなかったのだが、もう少しレベルの高い大学の教授なら指摘していただろうなー。大谷大学の院生と話が合わないといっていましたが、ロンドン大学卒とのこと。そりゃそうでしょうと思いましたがよく聞いてみるとロンドン大学は大学院で、学部はケンブリッジ大学でした。
令和元年10月29年追加:この女性は現在、アーバインの准教授をされています。