UBQ数理フォーラム代表:長山豊のブログ

東京大学90年入試だ。上のテキストで下の問題です。正八面体を一つの面に平行に切った切り口の周な長さが一定なのは下図より明らか。

 

 

 


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通過に関しては多くの解答が(1)に捕らわれているが、回転させなくとも簡単に通過する解法を挙げておく。

 

まず、正八面体をまっすぐ穴にのせると、図の赤で示した線分で接している。

 

 


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この状態で回転させると対角線の端点だけで接することになる。

 

 


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このとき2番目の図のようになっている。(上の図と下の図は90度回転してある)

 

 

 

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だから、ほんのわずかに回転すれば、平面への対角線の正射影はルート2より小さくなるので、通過する。

 

 

  月刊大学への数学の解答はこうなっている。


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ところが、たいていの過去問解説では上のような論議をしているし(1)の設問がある以上、東京大学の要求する解はコチラかもしれないが、私のやり方の方が、シッポーンと通過するし、シンプルなので紹介する。

 

ところで、90年以来考えている発展問題があるが未だに長山の能力では解けない。どなたかご教示願いたい。

 

この問題では通過する方法が最低2種類(そのまま上から回転させずに通過させる方法と穴の中で傾けて通過させる方法)あることが分かった。空いた穴の正方形をだんだん小さくすれば、いつかは通過しなくなるのは自明である。

 

一辺が1の正八面体が正方形の穴を通過する方法をすべて述べ、通過しうる、(通過途中で回転させない場合・回転させない場合を考慮し)正方形の一辺の最小値を求めよ。

 

というものだ。


2024年3月9日追加


上記の問題は、到底私の能力では解けないので、日本を代表する予備校講師(駿台のY先生)に聞いてみました。

これはおそらく未解決問題になるのではないかと言われました。

掛谷問題というのがあります。これの立体版ではないかとのご意見でした。





と言うのは、回転して通過をさせるときにちょびっとというのが問題なわけです。そしてその回転するときに少しずつ細かく振動するとどうなるのか。正直、さっぱりわかりません。コメント欄でどなたかご教示していただければ幸いです。


さらに、廊下の角をソファを回転させる問題にもつながるのではないかとの事でした。