問4 3月、イラクで国民議会選挙が行われ、12月に新政権が発足しました。政権の発足がこのように・・・中略・・・・のバランスをとりつつ、1つの政権にまとめるのに時間がかかったため、といわれています。その3つの勢力とは、イスラム教シーア派、イスラム教スンニ派、そしてある民族からなる勢力ですが、その民族の名前を、次のア~エから一つ選び、記号で答えなさい。
ア.タジク   ィ.グルジア  ク.クルド  エ.グルカ


(講評)さすがにイスラームでけでなくシーア派やスンニ派まで出てくるラ・サール中学ならではの高度な内容だ。ムスリムは世界で10億人以上いるし。(注:正確な統計は困難。20億近いとの統計もあるようだ) とくに人口増加率の高い地域に多いから、世界の人口の多くをさらに占めることにやがてなる。インドネシア・ブルネイ・マレーシアなどアジアに重心が移っていることにも留意したい。私はもちろん、ムスリムではないがこれから世界で活躍しようとする次世代にはイスラームの知識が必須と考えるのは、これが理由だ。


クルアーンはアラビア語のみを聖典とするから、クルアーンの訳は正確にはクルアーンではない。日本語に訳したものは稀代の碩学・井筒俊彦先生の訳が岩波文庫から出ているが、残念ながら訳としては古すぎる。中公クラシックのものは一時、絶版になっていたので手に入れるのに苦労した。幸い、近年でインターネットで洋書が手に入れやすいので英語版も入手した。


さて、スンニというのはアラビア語で慣習。シーアというのはアリー・シーアのことだから派を意味するのでシーア派という呼び名は日本語として意味不明。この言葉の意味から考えて世界史の学習を始めるとわかりやすいであろう。




これだけの高度な社会を出すのも見識。一方。まったく出さないのも見識。

あの中学に社会が入試にないのはコチラ→社会が入試にない理由