指導する上での技術的な理由は、このブログで何度も説明してきたが、次のような事例を紹介しよう。


UBQの中一で県外から通う、突出して出来る生徒がいた。欠席する事は無いのだが、新幹線が事故で、止まったらしょうがない。


欠席の連絡を頂いたので、千載一遇のチャンスとばかりに、「知らないと絶対に出来ないが、知っていれば誰でも出来る問題」を教えておいた。


次の週の事だ。

その問題をベースにした問題を、何くわない顔で、授業に織り込んでおいた。


当然、その生徒は解けない。他の生徒は全員、正解だ。


少々、天狗になっていた、その生徒が、まだまだ修行が足りないと、

一層、気を締めて

授業に取り組み始めたのは言うまでもない。


もう一つ、事例を挙げよう。これは、長山がまだ塾講師駆け出しの頃。


東京の超有名難関塾で、他塾からスカウトされてきたベテラン先生が新しく、入社した。

三顧の礼に加え、相当な費用(着任料)を払ったとの噂。


他の講師が注目して、第一回目の授業の前にモニターの前に集まる。

(この塾では、すべての教室にカメラが設置してあり職員室で自由に見る事ができた)


一般的な塾講師のイメージと程遠い。

もともと小柄な上に、自信のなさそうな声でしゃべる。声もハリが無い。


どうしてこんな先生を、引き抜いてきたのかと他の講師も訝しがった。


二、三ヶ月もすれば、皆が納得した。授業以外での研究・フォローがもの凄いのだ。

それに基づいて授業をするから、一回、見ただけでは凄さが、分からないのだ。


クラス全員の生徒の過去の模試の答案を、一人ひとり何時間もかけて詳細に、分析してすべて記憶している。志望校や不得意分野のデーターを頭に入れているのだ。


三ヶ月後にもう一度、モニターを見たら、感嘆した。


慶應女子高に頻出の事項は、慶應女子高志望の生徒を指名して答えさせているし、開成高校志望の生徒には開成高校で出た分野を質問している。同じ問題を解くのにも早慶高校受験コースのクラスと筑波大附属高校受験クラスでは解法が変わっていることにも気がついた。同じ問題でも質問する生徒によって答え方が違う事にも気がついた。


ある特定の生徒を、ここぞとばかり指名して、重要事項を答えさせた。私は見ていて、あっ!と息を呑んだ。


その内容が第一回目の授業で、その生徒が間違えたところだったからだ!