過去記事の再掲

 

本日(2010.12.8)のお昼のNHK全国ニュースで

「探査機が金星の裏側に入ったので、電波が届かない・・・・」

といったと記憶している。

 

惑星に「表側」とか「裏側」があるとは、恐れ入った次第だ。

 

 

およそ、科学とは人間の営みを、一切排除した上で宇宙の営みを記述することが目的だ。

 


 

円周率がなぜ無理数なのか?という質問は人間の傲慢さを表している。

進化再演説を考えれば幼児に無理数という概念が無いように、古代の人間にも無理数という

概念は無かったと考えられる。

 

古代の数学者のなかには無理数の存在を認めなかった教団もあるそうだ。

 

そも無理数と有理数ではどちらが多いのか?(濃いのか?)

自然定数が無理数ではない方が不思議だと思うのであるが・・・

 

円周率がなぜ無理数でないか?という質問の答えの一つは宇宙が人間中心に作られていないからである。

 

 

さて、思い出したのは移充填ホース。

 

 

移充填ホースというのはダイビングで使う複数の空気タンクの(注1)圧力を一定にする時などに、使うものである。例えば空になった(注2)タンクと200気圧の未使用のタンクをつなげば100気圧のタンクが2つ出来る。

 

エントロピーの法則により、片方へ完全に圧搾空気を移す事は不可能である。

 

 

このとき、200気圧のタンクは表面が凍りつくぐらい冷たくなる。冷房のコンプレッサーの原理と同じ。

 

 

お客さんに、その原理を説明しようとして困った事がある。

 

 

しばらくして「ボイル・シャルルの法則」といえばよい事に気がついた。

 

 

気がつくのに時間が掛かったのは高校で習った化学の教師に責任がある。

 

 

「気体は暖めれば膨脹する」という説明は不適切で「気体は熱を吸収して膨脹する」と説明するべきだ。

 

 

今は12月だから、日本では冬だ。温度の高い日々が続いている。金星の太陽の当たらない側に比べれば・・・

 

 

こう考えるのが理系の仕儀である。

 

 

 

(重要なご注意)ブログというのは危険なものです。特にダイビングのように人命の関わる場合は特段の注意が必要なものです。移充填ホースで検索されて、この記事にたどり着いた方は、以下の注意書きをお読みになって、当ブログの記事を参考にされる場面では必ず資格をもったインストラクターの指示に従ってください。

 

 


 

(注1)酸素ボンベと勘違いしている人が多いが、酸素なら高圧ガス取締法により日本では黒塗りのタンクに入れなければならない。純酸素による潜水は、大変危険なので絶対にしてはいけない。酸素分圧を高めたタンクを使用してのダイビングは必ず資格を持ったインストラクターのもとで行って下さい。知らないまま海外でENRICHEDなタンクと言われたら、絶対断る事。タンクの特別料金をとるために、まれに薦めるところがある。

(注2)一般にダイビングのタンクは、0気圧(ゲージ圧)にしてはいけない。空っぽにすると内部に海水が入る危険性があるからだ。