相加・相乗平均の関係を使って最小値を求める際には等号成立を必ず述べるようにと習う。成立条件を言わなければいけないのは成り立たない場合があるからです。
それはなぜかというと相加・相乗平均の不等号は単に大小関係を表しているだけだからである。
(xの2乗)≧ー10
というのは大小関係を表す式としては正しいが、左辺がー10になることはありません。
3≧2というのも正しい命題ですが、3は2になることはありません。(等号は成立しません)
一方で、函数y=f(x)において 2≦x≦4の時・・というのは、
「xが実数の時: 2≦x≦4で定義される集合」として変域を表すものです。
(お断り:集合記号は機種依存文字を含むための表現です)
相加相乗平均の関係で「等号成立を必ず説明するように」と言われたなら成立しない場合があるからだと考えるべきです。単に学校で習ったから・・・と無批判に呪文のように繰り返し暗記することは人間性の放棄(*)ですらある。
では等号が成立しないのはどういうときか?
ややこしいのはやめときます。下のような場合を考えれば左辺は、明らかに100000より大きい.
左辺は2にはならないから等号は明らかに成立しませんね!
相加・相乗平均の関係で等号が成立しない例。
↑こういう例を出せばすぐにわかりますね。細かい理屈で説明する必要もありませんね!左辺は、絶対に100000より大きいわけで2になるはずがありません。
一橋大学で、とんでもない問題が出たことがある。各自、よく研究されたい。
(注:一橋大学の数学は下手な理系の大学の数学よりはるかに難しい。だから、週刊誌等の特集で就職率でトップに出るのは当然だ。もう一つの理由は文学部がないからである。)
(1)の解答は以下の通り。(注:p=q=rになる場合があるとは書いていません。単に不等式を証明しただけです。)
鬼のように恐ろしいのは問題文には「不等式の成立を示せ」としか書いていないから・・・・大小関係の成立を示せばそれで終わり。等号成立は全く無関係!
問題は(2)である。
(1)より誘導されたらとんでもないことになる!!!!
というより、等号が成立したら、最大値になるのなら、三角形ABCが正三角形の時だから、暗算で最大値が求められることになる。
全ての実数xについて f(x)≧g(x)かつ、ある定数αについてf(α)=g(α)が成立したとしても、その時の値が最小値や最大値を構成するとは限らない
ここに注意して(2)を解答してください。正解 CB=6 この時の形を吟味してください、変分法の考えから言って不自然ですね。
つまり x+(1/x)の最小値が2であるというのは、相加相乗平均を利用して等号成立を述べるだけでは不十分なのである。パッシュの公理によるものである。
x+(1/x)≧2
において2が定数であることが重要なのである。
■aとbが正(非負)でなければならない理由
もう一つ、相加・相乗平均の関係。2文字の場合。
「aとbが正でなければ成り立たない。試験に出るから良く覚えておくこと」
とは、UBQの教え方ではない。教師の力量不足である。
私:「おいおい、ルートの中でa,bが一つだけ負になったら困るでしょう。
abの積が正になるのはaとbがともに正か、ともに負のときですよね。ともに負になったらどうなるかな?」
生徒:「あっ。なるほど(a+b)÷2が負になりますから、負の数が正の数より大きいなんて、式自体がおかしいですね。」
私:「その通りです。公式として暗記しなければいいのです。式自体を良く考えて見ればa,bが正でないと使えないのは式自体が示しています、当然のことですから、特別な注意事項として教える先生がいるのが不思議ですね。
すごく大切なことのように考えて。ひたすらメモもする生徒は100倍も不思議なことですね。
覚えるから忘れる。覚えなきゃ忘れない。
(*)先生がゆーたから…じゃ、先生が死ねってゆーたら死ぬんか?(← 一度は小学生がする会話)これは笑い話で済むが、
「先生」を「教祖様」にかえ、「死ね」、を「殺せ」にかえたら・・・というのはオウム真理教で実際に起きたことである、だから、人間性の放棄とあえて言う。
映画スター・トレック「反乱」の名せりふ:
歴史上の人類のすべての過ちは、「命令だったから」で始まる。


