東大文系数学に、恐ろしい問題が出題された。
昭和59年度に出題された、ある条件を満たす領域の面積を求める問題である。
かなり難しい話であるが、東大文系受験者は必見である。
詳細は割愛するが、求める領域は下のように円と放物線で囲まれた部分の面積を求めれば出てくる。
点の位置関係を吟味すれば、三角形EDC(円の中心と放物線と円の2交点を結んだもの)の面積がたちどころに求められる。
したがって、下の写真の赤の部分の三角形が直ちに求められることに気付けば、次のような積分計算になる。
ところが、この問題を教えていたときに、後に文科Ⅲ類に現役合格した女子生徒に、
「気付かなければいけないといわれても、受験の場で気付かなければどうすればいいんですか」
と聞かれたことがある。
そこで、長山が三角形EDCの面積が簡単に求められないものとして解いたならば・・・
下のような積分計算をしなければならないことに気付いた。
私は、ぞっとした。
東京大学の恐ろしい出題能力。
なんという、意地悪な問題なのだろうか。
もうおわかりでしょう。
気付かなければ、下のような文系範囲では不可能な積分計算になってしまうのだ。
そこで私は、その生徒に回答した。
「三角形EDCの面積に気付かなければ文系では積分計算が不可能だ。ならば、気付きなさい」
つまり、東京大学の出題は、実に巧妙に出来ているのである。
図形の処理を上手く出来なければ、文系では積分できないように問題が作られているのである。
UBQでは、文系受験者であってもある程度数Ⅲ範囲の内容を理解することは必要であるといっているのは、以上のような理由があるからだ。
文系だから数Ⅲは勉強しなくていいというような受験生はお断りだという東京大学のメッセージが込められているように、私には思われるのである。
*文系であっても経済学・数理心理学・社会学などをはじめ数Ⅲ範囲の数学が必要な学問はいくらでもある。教育学においても教育統計学を学べば必然的にeの入った関数が出てくる。
*長山の友人で都内の中堅私立大学の法科大学院で知財権を講義している特任教授の話:IP訴訟を担当する弁護士は最低限、回路図がよめなければ話にならない。弁護士には理系の知識が求められる場面が多々あるので全く数学や物理化学を履修していない法曹志望者は教えたくない。




