漢字というものはとても便利だ。なぜなら簡単な漢字の組み合わせで難解な単語も一目で分かる性質がある。表意文字の便利さはその造語力にある。
rei:hyouijimoji no bennri sa
wa sono zougoryoku ni
aru.
漢字ができたときにはSCIALYTIC LAMPは発明されていなかった。この単語は何を意味するのか?英語を読んで理解できる人は、英米人も含めて少ないであろう。
日本語では 無影灯 という。
義務教育で習う漢字の組み合わせであるから、だれでも影の無いランプだな・・と見ただけでわかる。
ドイツ語ではシャテン(影)フライ(フリー)ランプだが、日本語の造語成分に似ているというより初期の医学用語がドイツ語からの直訳だからであろうか。
だが、これがもっとも漢字の危険なところである。
知識の無い人にも固有のイメージを与えてしまう。だから精神分裂病という名前も不適切であったので統合失調症と変わった。障害という言葉ももともとは害の字は別の漢字だったのだが漢字を制限するばかげた運動のため害悪とか害毒の害に変わってしまった。刺激も本来は刺戟とかいた。stimulusの訳語としての刺激は激しいとか刺激的という意味は全くない。
UBQは漢字では遊美究と書くことにしているが、この遊はレジャーの意味ではない。遊説とか外遊するといったときの遊だから・・・自在にとの意味である。遊牧民族は働かないで牧畜している民族ではないですねと生徒には言っている。
学校教育現場で漢字の意味を考えないから父兄という言葉の使用が憚れるようになってしまった。
自閉症とか学習障害とか多動性とか注意欠陥という言葉が漢字の見かけのイメージでどれほど誤解をうけていることか。
その最たるものは優性遺伝と劣性遺伝という用語であろう。
学術用語はなかなか変えにくいものだが、身近なもので変えてほしい言葉がある。
産休という言葉だ。出産休暇といえば働かないで会社から休暇をもらって遊んでいるようなイメージを与えてしまう。
これを、例えば『周産期母子生命保護期間』とでも変えたらどうであろうか?
会社の男性上司も、 「周産期母子生命保護期間の届けを出します」と言われたら、これは大変なことだと感じるであろう。
育児休暇も乳幼児死亡事故防止監督期間とでも変えたらいい。すぐにでも取得率アップ間違いなし。
ここからは塾講師の職分を逸脱しているが、産婦人科医の医師で分娩に携わられておられる医師は分娩救命医とか呼んだらいかがであろうか?
どんなに医師が努力しても100%安全なお産は無いということがわかる名前に。医師の不断の努力のお陰で一昔前には助からなかった多くの命が健やかに誕生している事実が分かる名前に。
いまの言葉はたかが塾講師の思いつき。適切な呼称は識者に委ねればよい。
もう一つ。車のシート・ベルトの名称を「安全ベルト」とか「救命ベルト」に変えたらどうであろうか?
いっそ、「操縦席激突死亡事故防止ベルト」とでもすれば、取り締まらなくても装着率は上がるであろう。