正4面体Tと半径1の球面Sとがあって、Tの6つの辺がすべてSに接しているという。Tの1辺の長さを求めよ。
 つぎに、Tの外側にあってSの内側にある部分の体積を求めよ。(1982年東大数学)

 球の一部は、積分を使わなければ求められない。半径1の円の一部を切るのだから、簡単な計算で求められる。東大受験生で計算できない者はいない。

受験生でこの問題が解けない原因は、図を描いて立体をイメージし、積分区間の値を求められないからである。
 これは積分の問題というより初等幾何の問題であるから、積分の計算練習をいくらしても、この問題は解けるようにならない。

問題文を読んだだけで正しく図を描いて立体のイメージを捉えられるだろうか。
UBQで作ったものは、写真のとおりである。

UBQ数理フォーラム代表:長山豊のブログ-正四面体
 UBQの中学部で初等幾何に徹底的にこだわるのは、ベクトルや空間図形、積分の絡む問題を解く上での土台となるからである。

 東京大学はこの手の問題が余程好きなようで、1991年には正8面体の場合が出題された。

 正四角錐Vに対し、その底面上に中心をもち、そのすべての辺と接する球がある。底面の1辺の長さをaとするとき、次の量を求めよ。
 (1) Vの高さ
 (2) 球と錐Vとの共通部分の体積
 ただし、正四角錐とは、正方形を底面とし、その各辺を底辺とする4つの合同な2等辺三角形と底面とで囲まれる図形とする。(1991年東大数学)

 これが、UBQでつくったものである。

UBQ数理フォーラム代表:長山豊のブログ-正八面体 (Y)