(元記事:2012年頃を更新・加筆)
冒頭のお知らせで、塾は指導方針・理念が大切だと書いたが学校も同じだ。
関西の中高一貫校の中学入試には算数・国語・理科の3教科で社会が無いところが少なからずある。情報収集のため学校説明会には必ず行く。
P中の説明会で、質疑応答の際にある塾の社会の講師が質問した。
社会が入試科目にないのはいかがなものか、社会科の軽視ではないか?社会科を教えてるものとして納得ができない!
学校側はうまく答えられない。
このこともあり、日本を代表する難関N中高の説明会で社会が入試科目に無い理由を皆の前で質問してみた。N中高ならどのように答えるか対応がみたかったからだ。
社会科担当の先生が登場して、次のように説明された。
社会科は暗記科目ではありません。たとえばペリーが1853年に浦賀にきて、日本の鎖国政策が大きく変わったことは教科書にも載っていることです。
(尚、来日と書けないのは、その前に琉球に寄っているからだある。最短で来ていない。
クリミア戦争の勃発が1853年であることにも注意。ロシア情勢を分析しながら、浦賀に「黒船襲来」のタイミングを狙っていたと考える)
ではペリーが浦賀にきていなかったら日本は今でも鎖国をしているでしょうか?
そんなことはありませんね。社会科を学ぶうえで、もっと大切なことは、どのような世界のダイナミズムのなかで米国は日本に鎖国をやめるよう要求したのか。
鎖国をやめた結果、日本と東アジアにどのような影響がその後、あったのか。このようなことを色々考察することです。
だから、理想を言えば東大のように論文試験をやれば良いのですが、小学生にそのような試験をやることは困難です。
かといって知識を問う試験を本校の入試レベルでおこなえば、聞いたことも無いような地名や人物名を答えさせる枝葉末節な知識を答えさせる入試になってしまいます。
そうすれば受験生は対策として膨大な暗記を余儀なくさせられることになってしまいます。小学生にそんな勉強をして欲しくないのです。だから社会が入試にないのです。
(*実際は10分以上にわたって話されたのだが私の責任において骨子のみまとめてみた。)
感服した。この学校が日本を代表する難関校である理由がわかった。
(ここから加筆:2015.2.7)
もちろんこの記事は灘中学のことである。なぜ、加筆するかといえば2015年2月6日に日経産業新聞に校長の談話として載っているからだ。ただ、「知識偏重を避けるため社会が入試にない」では良く分からない。
もしかしたら、他の入試で社会の試験のある中学は「知識偏重の入試」をしていると、灘中高の校長が述べているように誤解されるかも知れない。
記者も、政治や経済の専門家なのであろうが、中学受験には詳しくなかったのであろう。
餅は餅屋。
私のブログの方がより詳しい。あくまでも灘中学のレベルではとのAPと判断するべきである。社会科を軽視してるのではない。社会は暗記科目ではないからこそ社会を入試にしていない。
・なお、同記事中(取材のため)「神戸に飛んだ」というのは、関西圏からの受験生に、あまりにも失礼。東京目線すぎる。日経産業新聞は東京でしか読んではいけないのかしら。
(2015.4.21加筆)
とはいえ、灘中学の歴史においては、社会を実施していた時もある。後期の試験であるが、記述式である。教育勅語と書いていないのも注目。
このくらいの研究をしないと「プロ講師」とは言えない。
3問は今の(高校英語の)入試にも、つながるが内緒。
因みに関ヶ原らの戦さは、田んぼ・人口密集地を避け。米の収穫が終わってから、やっている。家康に高級な農産品を献上したら「民が、殿の歓心のためにこのようなものを作れば、民は飢える」と言って受け取らなかったと伝え聞いている。
尚:私の二の模範解答(戦前の問題であることを前提に)
1.権威(天皇)と権力(太子・摂政・将軍・関白・上皇・院 等)を分離した日本的文化により、
お互いに根絶やしの殺戮を行わなかった。
2、なあなあに・・・終わったので、その後の勝者・敗者の子孫は、生きているのに、復讐の皆殺しの戦は起きていない。
3、敵でも有能な人間は、部下に責任を取らせて利用した。
4、うっとおしい敵は隠居・蟄居。
いずれも日本文化!
