『ひとさぽ』
内の『セラピストの為のからだ講座』の連載も第5回を迎えました。
そして、ついに人気講座ランキング第1位になりました!!
しかもなんと、ベスト10に3講座もランクインさせて頂いており、大感謝です。
皆様ありがとうございます(涙)
今後ともがんばるので引き続き応援してくださいね。
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☆現在1800人を超えるセラピストさんがいます!
さて、早速ですが、からだ講座第3弾をお送りします。
③肩こりからくる頭痛が治らない!?(呼吸器系)~『ひとさぽ』連載より~2010年4月20日 火曜日掲載
【事例】
・Aさん27歳(女性)
会社では商品開発担当、責任感があり、仕事も出来ると評価も高い。
「学生時代から偏頭痛に悩まされています。そのほか肩こりもひどく、アロママッサージサロンで揉んでもらうと、その時は軽くなりますが、すぐ元通り。とくに大事なプレゼンが近づいてくると、頭痛がひどくなる傾向があります。ちなみに、趣味は、会社の仲間で出場するチャリティハーフマラソンです」
・Bさん33歳(男性)
IT系の会社に勤める。ほとんどPCに向かっての業務で、残業も多く、最近肥満が気になる
「社会人になってからは運動量が減って、体重も10kg増えました。なので、3年前からジムに週1で通っています。それでも、1年前に係長になってから時々激しい頭痛が起こるようになりました。マッサージをしてもダメ。ヘビースモーカーなので、それが原因なのでしょうか?」
・Cさん11歳(小学生5年生の女子)
体型はやせ型で、性格は多少、人見知りがあり、おとなしい
母親からの説明は、「しゃがみ込むほどの激しい頭痛があり、食欲もあまりなく、視野が極端に狭くなること(視界狭窄)があります。顔面もいつも青白い。毎週数回のバレエレッスンと、毎日ストレッチもさせています。今まで6件もの病院で診てもらいましたが、治らなくて困っています」とのこと。
【頭痛で悩んでいる人は多い。イレギュラーなケースにも対応できるセラピストを目指そう】
●共通の症状:3名とも脳の検査(=MRI)を受け、病院で脳の異常はないと診断されている。
「肩こりからくる頭痛」と診断されるが、マッサージをしても一向に良くならない。定期的に運動しているので、運動不足でもない。
【アプローチ方法&原因分析】
まずは、頭痛発症のメカニズムを押さえておきましょう。もちろん、すべての頭痛ではありませんが、一般的なものとしては脳への血流障害が挙げられます。血流が脳の必要としている分量に満たないと痛みとしてこれを警告してくれます。
<ここまでのポイント>
1、全ての臓器(脳を含む)は酸素を必要としている
2、酸素を各臓器に運ぶのが『血液』
3、『血液』が流れるしくみを『血流』
4、『血流』が悪いと、各臓器が酸欠状態になる→『痛み』を引き起こす
多くの場合、肩こりや首のこり・運動不足などが原因で筋肉中の血流が阻害され、頭痛が起きると考えられています。こういった場合、運動やマッサージにより血流を良くすることはかなり効果的で、施術の途中から頭痛が消えていくことも珍しくありません。
【呼吸に関わる筋肉郡の位置。大きく息を吸おうとしても胸郭が動かないのは、筋肉が硬くなっているからと考えられる】
ただ、今回の事例では、3名ともすでに運動を定期的に行っていたり、マッサージを頻繁に受けたりしていますが、一向に効果がないと言っています。どうしてでしょうか?原因はそれ以外にあるということです。
そこで、酸素を体内に取り入れる仕組み、呼吸器系に焦点を当ててみましょう。
観察すると、呼吸が浅く、大きく息を吸おうとしても胸郭が動かない。要するに、呼吸がうまくできていないのです。そもそも酸素を十分に取り入れることができていないので、どれだけ血流を良くするマッサージや運動をしても、効果がないわけです。
従って事例の3名は、肩こりや運動不足から来る頭痛ではなく、呼吸運動が楽にできないことにより、身体が慢性的な酸欠状態に陥って頭痛が起こっていると考えられます。
↓
今回の発症要因としては、呼吸がスムーズにできていないことに問題があると考えられる
【セラピストの対応】
【正しい腹式呼吸の仕方を指導しましょう】
呼吸に関わる筋肉群(横隔膜・肋骨筋・斜角筋など)が異常に硬いことを発見。
↓
硬い部分の筋肉をほぐす施術を行い、筋肉をゆるめてあげましょう。
↓
同時に、正しい腹式呼吸の仕方を教えます。意識的に腹式呼吸を行わせ、たくさんの酸素を吸えるように補助します。
↓
最後に、今後は日常生活でも腹式呼吸を意識するようにアドバイスをしましょう。顔色も良くなり、頭痛も治まっていくでしょう。
【深く、大きく呼吸をすることで頭痛も改善】
【ポイント】
今回のように『肩こりからくる頭痛』のイレギュラーケースの症例に対応するには、マニュアルや思い込みにとらわれない柔軟な考え方を知ることが大切。
そのためには、
①セラピストの施術によっては医者以上の結果を出すことも可能
②ときには、医者の診断を疑うことも必要
③セラピストでなければ、出来ないこともある
という意識を持ってください。
「何件も病院を回ってダメだった」「医者がお手上げだといった」など医者が対応できない症状と聞いて、イコール自分たちもダメだと勝手に決めつけるのは好ましくありません。要所をおさえれば施術によって回復が可能です。施術の効果は計り知れない可能性をもっているのです。
ただし、これも身体の正しい知識や根本原因を探す考え方が前提。
施術のテクニックも大事ですが、それ以前に、体の仕組みの知識と考え方を知ることが必要です。
プロフィール
上原健志さん
株式会社u-bal
/うえはら整骨院 代表
http://www.u-bal.com
/u-bal からだ塾
<経歴>
1975年生まれ
立教大学社会学部卒後、日体柔整専門学校へ進み、医学の道を志す。
卒業後、都内複数の接骨院・整骨院・整形外科で勤務
2006年
うえはら腰痛研究治療院として独立。老人ホーム・寝たきりの高齢者・障害を持たれている方の往診のほか、マンション、グランエスタ内のリラクゼーションサロン「Ciffon」にて出張マッサージも始める。
ふとしたきっかけから、数人のセラピストの要望で身体に関して小さな勉強会を開く。
この頃からセラピスト業界に自分たちの医学的知識が役立つことを痛感する。
2007年
墨田区に移転、うえはら整骨院をオープン。「Ciffon」の運営を始める。同時期にNISPAC日本スパカレッジにて解剖生理学講師活動開始、頭皮の生理学などを教える。
2008年
株式会社u-balを設立。勉強会を「からだ塾」としてリニューアル
現役のプロバレエダンサー・インストラクターや、演劇・舞台に携わるダンサーの施術や、産前産後の施術にも定評がある。
ほか、リラクゼーションサロン等の社員研修の講師も務める。
<資格・活動>