小学4年生の娘が中学受験に向けて塾に通っています。
もうすぐ小学校は夏休み。塾の夏期講習も、夏休みに入って1週間ほどすると始まるようです。
夏休み最初の1週間は、塾も通常授業もなく、いったんお休みになります。ただし、塾の先生からは、
「この1週間で、学校の宿題を全部終わらせてくださいね」
と言われているようです。
なかなか思い切ったスケジュールです。
しかし、その1週間が終わると、今度は週5日ほどのペースで夏期講習が始まります。当然、夏期講習の宿題も出るでしょう。
8月のお盆に1週間ほどのお休みはあるようですが、それ以外は、ほとんど夏期講習漬け。そう考えると、最初の1週間で学校の宿題を終わらせておくというのは、確かに理にかなっています。
今のところ娘は、
「最初の1週間で、学校の宿題を終わらせる」
と、かなり意気込んでいます。
口で言うのと、実際にやり切るのとはまた別ですから、本当にどうなるかは分かりません。それでも、本人なりに夏期講習に向けて意識が高まっているようです。
親としては、その気持ちを大切にしながら見守りたいと思っています。
親が教えようとしても、なかなか伝わらない
父親の立場からすると、どうしても、
「何か手伝ってあげたい」
「少しでも勉強を教えてあげたい」
「なんとか成績を上げてあげたい」
と思ってしまいます。
しかし、親から子どもに勉強を教えるというのは、なかなか難しいものです。
教えている内容が正しいかどうか以前に、親子という関係があります。先生から教わるときのように、素直に聞く姿勢にはなかなかなりません。
親が一生懸命説明しても、あまり子どもの中に染み込んでいかない。こちらの熱意だけが空回りしてしまうこともあります。
そのことを考えていて、自分が子どもだった頃を思い出しました。
私も親から何か言われても、たいていは「はいはい」と聞き流していました。「また何か言っているな」「ちょっとうっとうしいな」と思うくらいで、真面目に聞いていなかったように思います。
今、自分が父親になってみると、娘も同じなのだろうなと思います。
ただ、そんな私にも、一度か二度だけ、父親に本気で勉強を教えてもらった記憶があります。
確か算数の問題だったと思います。どうしても自分では解けず、悔しくて仕方がありませんでした。ほかのクラスメートにも負けたくない。そのときは自分から父親のところへ行き、頭を下げるような気持ちで教えてもらいました。
そのときは、自分自身が本気で困っていたからこそ、父親の説明を真剣に聞けたのだと思います。
逆にいえば、親から先回りして教えようとしても、本人に「分かりたい」という気持ちがなければ、なかなか届かないのでしょう。
教えることより、環境を整えること
そう考えると、こちらから積極的に勉強へ介入するのは、少し控えた方がよいのかもしれません。
手伝ってあげたいという気持ちはあります。しかし、その気持ちが強すぎると、本人にとっては単なる干渉になってしまいます。
最近は塾の送り迎えをしても、授業の内容や成績のことを細かく聞きすぎないようにしています。本当は何を習ったのか、どんな問題ができたのか、いろいろ聞きたいのですが、あえて関係のない普通の会話をするようにしています。
結局、勉強するのは本人です。
親は親であって、本人になることはできません。どれだけ手伝いたいと思っても、そこにはどうしても限界があります。
塾に通えるようにすること。
夏期講習へ送り迎えすること。
勉強できる環境を整えること。
本人が本当に困って助けを求めてきたときに、一緒に考えること。
親にできるのは、そのくらいなのかもしれません。
頑張れば、必ず偏差値が上がるわけではない
この夏の努力が、少しでも成績につながってくれればと思っています。
ただ、中学受験の世界では、本人が頑張れば必ず偏差値が上がるという単純なものでもありません。
周りの子どもたちも、みんな頑張っています。
夏期講習に週5日通い、宿題をこなし、それぞれが同じように努力しています。その中で偏差値を上げようと思えば、周り以上の何かが必要になります。
本人が一生懸命頑張っていても、偏差値は変わらない。場合によっては下がることさえあります。
偏差値を維持するだけでも大変なのが、中学受験の世界なのだと思います。
だからこそ、結果だけを見て「これだけ頑張ったのに」とは言いたくありません。
まずは、夏休み最初の1週間で学校の宿題を終わらせるという、娘自身が立てた目標を見守るところから始めたいと思います。
口を出しすぎず、しかし必要な環境は整える。
助けを求められたら、そのときはしっかり応える。
親としてできることは限られていますが、今年の夏は、その限られた役割をきちんと果たしていきたいと思います。