ヒスロンを飲んで2ヶ月が過ぎるころにはいよいよ自分の感情をコントロールできなくなってきていた
電車では涙がこぼれるし、酒にはのまれるしみっともなかった
この絡まった思考回路を整理するべく私は原因を考えた
やっぱり子供が欲しいのに授からないことが辛かった 仕事より家庭より本末転倒だが子供が欲しかった

無い物ねだりかもしれない
そんな事をしても何の解決にもならないのに私は会社を辞めることにした

病んでる頭で私が考えたことは仕事と妊娠は両立できない 二兎追うものは一兎を得ず 新しい何かを手にするためには今ふさがっている両手を空けないと得られないだろうと考えた

自分の今までを振り返ると家族に恵まれ無事に進学でき、好きな職業につくことができた ケガや病気もなくはじめて願い通りにならないことに直面した

その中でだした結論が一番欲しいもの以外は全部すててみようだった
渦中の頃、よく自分で自分の状態をそう思っていた
もちろん今日の食事ができないほど貧しかったわけでも理不尽な扱いを他人にされたわけでもない
ただあの当時、子になかなか恵まれず行った病院で病気の発見、治療が始まるなか私は精神的にもドツボにはまって行った
街でベビーカーおしている人を見ては涙があふれた 羨ましかったのだと思う ほんの3ヶ月前は生理がなくても気にしなかったくせにとんでもないヤツだ

お正月に実家に帰った時、母には孫はまだか?とせっつかれ隠すのも面倒だから大まかに病状やらを話した イマイチ理解しきれなかった様だったが孫プレッシャーからは解放されそうだ
ヒスロンについてはネットで調べたり、ドクターから説明を受けたので知識として効果・副作用は知っていた
確か効果は女性ホルモンがたくさんでて内膜にある良くない細胞が増えないらしい
副作用は血液がドロドロになるため脳梗塞など起こしやすい
そのため私も月一回の通院時に採血し数値を確認する必要ができた
喫煙や飲酒について聞いたがドクターはやめることがストレスになるなら継続でかまわないとのこと 私はてっきり有無を言わさず止めるだろうと思っていたので拍子抜けした
投薬が始まって1ヶ月もすると目に見えて肥えた
薬の副作用か、ホルモンバランスの崩れる病気のせいか、はたまた精神的に弱くなり悲劇のヒロインだからか…
もう何が原因かもわからないが多分、全てが要因かなと今は思う
この頃は悲劇のヒロイン症が激しくよく電車で急に涙がこぼれた