今日はおやつを与えすぎてしまうわたしたちの心理状況とその理由などにつきまして。
飼い主とワンコの上下関係がきちんとしている欧米とは異なり
日本では愛犬が子どもの役割を期待されていると考えられています。
日本では、子どもの要求に親が妥協することで、
親子関係の良好性を維持する!
という、日本特有の親子関係を、
愛犬との関係にまで持ち込もうとするのだとか。
具体的に言うと
子どもにダダをこねられたとき、
こんな台詞、口にしたことがありますよね
「今日は特別ね 」
「ひとつだけだからね 」
「ナイショだよ 」
すると子どもは、
「そうか、ママはボク(私)のことを愛してくれているから、
わがままも許してもらえるんだ」、と
理解するというのが日本流。
しかし、子ども的な存在であることをわんこに求め過ぎるのは、どうなのでしょうか。
やっぱり無理が生じます。
相手は犬や猫であって、子どもではありません。
「ひとつだけね」「今日だけよ」といった言葉は、
通用しないわけです。
「昨日くれたのだから、今日も頂戴 !」と、
ペット側の要求 は、どんどんエスカレート・・・・。
その結果どうなるかというと
こんなことが起こり得ます。
「飼い主さんとペットとの間での関係悪化」
「肥満」
「病気」
etc・・・・・。
飼育上の大きな問題の引き金になってしまうわけです。
さて。
この、つい、ペットが欲しがるからといって、おやつなどの余計な食べ物を食餌外に与えてしまう心理。
それはどこからくるのでしょうか。
実は本来、どうぶつに食べ物を与えたいというのは、
人間が生まれながらに持っている欲求のひとつなのだとか。
( ̄□ ̄;)!!
例えば
さんざん禁止されているにも関わらず、
地域猫にナイショで餌を与えてしまう人
公園でハト にせっせと餌を撒き続ける人も同様。
「どうぶつに食べ物を与えたい=どうぶつと関係を持ちたい」
心理学的には、そういう動物との関わりを持ちたいという強い要求の現れなのだそうです。
どうです、耳が痛い話でしょう??
急になんの話やらと思いましたか。
いや~、
先日、チャッピーを健診に連れていったところ、隠れ肥満を指摘されてしまったのです。
かわいいからって余計なものを与えすぎてはいけないのですよね。
食べ物でつるのではなくて、心でコミュニケーションをとらないとね。
「ハイハイ、隠れ肥満とでもなんでも好きなように言ってくださいな。」
もっといろいろ知りたい方へ(参考文献)
ヒトと動物の関係学
第三巻 「ペットと社会」
森祐司・奥野卓司編
岩波書店