慟哭のカウンセリング⑦ | まりも日和

まりも日和

鳥好きライター、鳥類学講師、すずき莉萌の鳥好きブログ。
愛鳥家のみなさんにとって、ほんの少しためになる内容を目指します


お母さんの恋人がDV男。



そのとばっちりを受け、暴力を振るわれたり、


刃物を振り回されたこともあるという、この子。



それだけで、じゅうぶん心に深い深い傷を負っているはずなのに、


目の前にいる母親Bさんは、


なぜかそこに目を向けようとはしません。



自分だって、Aの暴力でボロボロになるまで傷つけられ、


もう逃げられないと命まで覚悟したこともあるはずなのに・・・・。



いざ、わたしたちが母子で逃げられるよう、


段取りをとりつけたところで、


「今は逃げる必要はまったく感じませんから」と、


明るく言い放つBさん。



Bさんは、早くに父を失い、


母親ともうまが合わず、絶縁状態にあります。



DV男、A君の両親は、


Bさんに対して優しくふるまっています。



ふつうの生活では到底、難しいような


Bさん親子の莫大なカウンセリング料も、


A君の両親がすべて支払っています。



それはたしかに、A君だけでなく、Bさん親子にも


立ち直ってほしいというA君両親の思いに


他ならないのですが・・・・。



Bさんは、あたたかい理想の家庭像のようなものを


A君の両親に見つけたのでしょうか。



このご両親となら、もしかしてうまくやれそうかも、と。




でも・・・。



資産家でもあり、社会的地位の高い


A君の両親の本心は、それだけではないはず。




しかし、


Bさんは、よくも悪くも純粋な心を持った女性で、


そういったA君一家側の事情までは考えられないようでした。



DVをする男性の特徴として、


暴力をふるうときとはうってかわって、


ふだんは舐めるように女性を可愛がるというものがあります。



飴とムチです。



入院中のA君は、Bさんに暴力をふるうことができる


状況ではないので、


いわばアメだけの状態です。



そうなると、


母子で暴力を受けたときの


心の痛み、からだの痛み、忘れてしまうのでしょうか。




DV被害者の特徴として、


「自分がいたらないから」、


自分に非があると考えてしまう点が挙げられますが、


Bさんも、そういう一面があるようです。



「次はわたしが、もっと努力して、


優しいA君でいられようようにしよう。


そうすれば、きっとうまくいくはず!」と。




Bさんは、「A君は立ち直りつつある」


といいますが、


Bさんの知らないところで、


A君は病院内で見舞いにきた母親に暴力を振るい、


鎮静剤を打たれ、


閉鎖病棟に監禁されているという事実。。




A君とBさん。


行きつくところまで行くしかないのか。


そうなったとき、この子はどうなってしまうのか・・・・。



一週間に一度の面接で、


どこまで介入できるのかわかりませんが、


Bさんが目を覚ますには、


子どもに焦点を当てて考えていくしかないのかもしれません。



つづく。





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