アスファルトの固さ、ゲレンデの冷たさ、歩道の滑らかさを知っている。地面に叩きつけられ転がり体を丸め呻く。しばらくしてからノソノソと立ち上がり隅に移動し呼吸を整える。小さな頃から何も無い所でよく転ぶ子だと母に言われていた。両膝はいつもカサブタで覆われていた。運動神経は良くなかったがそれでも色んなことに挑戦する事が好きだった。自分の能力以上の課題に挑み敗退し己の能力の低さを痛感してガッカリした記憶も多い。10歳の夏、下り坂で加速した自転車で転倒しハンドルがみぞおちに。アスファルト越しにぼんやり見える風景。駆け出して遠のく友人。膵臓損傷で2ヶ月の入院を余儀なくされた。14歳夏、中学校裏山の隠れ家で木から木へ飛び移るもあっけなく落下、右手首骨折。23歳冬、楽しくなり始めた我流のスノーボードでテンポの速いショートターン、逆エッジで雪面に叩きつけられ吐血、救急病院へ。肋骨骨折。27歳飛べもしないのに国際のエキスパートテーブルトップに侵入、撃墜。コバワールドのキッカーで圧迫骨折。32歳春、歓迎会の帰りに自転車転倒し肩と頭を強打、腕がしばらく上がらなくなった。37歳冬、漁岳バックカントリー下山中、木に激突し脛骨遠位端骨折。43歳冬、ばんけいハーフパイプでボトム落ち、気を失う。そして今回、45歳秋、帰宅途中に自転車転倒。車道から歩道に上がる段差でスリップして鎖骨骨折。9/6救急担当病院に入院。9/8プレート固定。傷だらけの人生現在進行中です。もう年ですし、そろそろ怪我無い人生でなければ命が持ちそうにありません。自重します。