正義無き力、振りかざします! | 元祖!神脳味噌汁「世界」

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ウルトラマンオーブ感想!今回はウルトラシリーズ屈指の超トラウマ回!

覚悟を決めて見ましょう!刺激が強すぎます!

 
 
・ウルトラマンオーブ
第十五話

 

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~闇を抱きしめる…そんな強さを、俺は見つけられるのか?~

 

 

異世界からやって来たロボット、ギャラクトロン。
その正体は世界中から争いを無くすため、全ての文明をリセットすることを目的とした暴走する正義の機械だった。
正義のロボットを夢見るシンはギャラクトロンの真実に深く傷ついてしまうが、小舟社長の励ましもあり再び前を向く。

一方、ナオミを取り込まれてしまったオーブはギャラクトロンを止めるため戦いを挑むが、その力の前に倒されてしまう。

ギャラクトロンは全ての文明をリセットすることを宣言する。だがそれだけではなかった。
命を奪い合い、殺し合いを続けるこの星の生態系、食物連鎖そのものを「悪」とし、この星の全てをリセットすることがギャラクトロンの本当の目的だった。

その頃、敗れたガイはギャラクトロンに対抗するためにはサンダーブレスターの力を使わなくてはいけないことに悩んでいた。
もしサンダーブレスターを使えばまた暴走してしまうかもしれない…。

 

しかしギャラクトロンの破壊を前に遂に覚悟を決め、サンダーブレスターに変身する。

 

 

<登場怪獣>

 

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・シビルジャッジメンター・ギャラクトロン

 

宇宙から来たクソコテロボット。全ての争いを止めるため、文明、果ては食物連鎖まで否定し、リセットしようとする超過激派。

両腕の剣とロケットパンチ、ポニーテール、さらに胸からの破壊光線はすさまじい威力を誇る。

一度はオーブを退けるが、サンダーブレスターの姿で再び現れたオーブと再び戦うが…。

相手に自分の論理の矛盾を突かれると、マジで黙って考え込んでしまうという妙に真面目な性格。

アーツ化を期待しているけど、怪獣アーツは手で造形していることを考えると「出せ出せ」とは言いづらいよなぁ…。

 

 

<今日の一枚>

 

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ジェッタにキャップを誘拐したことを指摘され、否定することも開き直ることもなく本気で考え込むギャラクトロンさん。

 

 

<今回のサブタイ>

 

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「永遠なる勇者…。」

 

ウルトラマンG第十三話「永遠なる勇者」(登場:伝説宇宙怪獣シラリー、伝説深海怪獣コダラー)より。

とりあえず、ブルーレイ、DVD化おめでとうございます。

…わかるか!

 

 

<ポイント>

 

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○物語
・ギャラクトロンとの戦い、決着。
・心なき正義vs正義無き力の対決はあまりに重く、あまりに恐ろしい。
・ガイとシン、失った者達の再生への物語。
・つーか、色々重い!

○SCENE 01:永遠なる勇者
ギャラクトロンの真実に深く悩むシン。さらにオーブもギャラクトロンに倒されてしまう。

・正義のロボットを夢見たシンさんの苦しみとそれを熱く見守る小舟社長。
・「永遠なる勇者」正義のロボットの存在について悩むシンさん。自分の夢を否定されたような気持になっているんだろうな。
・みんなが信じているものを疑う、みんなが疑っているものを信じる、両方やらなきゃいけないのが発明家の辛いところ。だから小舟社長は大成したのか。
・トンネルを抜けたらオーブが貫かれてました。いきなり衝撃!
・貫かれながら幽体離脱するオーブ。結構器用な出方したなジャック兄さんとゼロ。
・オーブをこの星とは無関係と言うギャラクトロン。だから最初は無視したのか。
・ただ一つのコマンドを実行するために動いているギャラクトロン。融通が利かないな。

○SCENE 02:神の正義
ギャラクトロンの真の目的、それは文明だけでなく、この星の生態系そのものをリセットすることだった。

・よくある「争いを続ける愚かな人類を滅ぼす」パターン。今回はそれをさらに深化させています。
・争いを続ける人類だけでなく、食物連鎖として他のものから命を奪う生態系さえ「悪」として滅ぼそうとするギャラクトロン。ザマスだってまだ世界そのものは美しいって言ってるのに。ウルトラシリーズは過去にあった思想や理論をさらに深化させていくのが上手い。
→一番近い考え方を持っているのは「東方儚月抄」に出てくる月人か。他者の命を奪ってまで生きることを「穢れ」として忌み嫌ってる人達なので。
・宇宙は元々他の生命からエネルギーを奪わなくてもやっていけるようデザインされているらしい。ギャラクトロンを作った文明はそんな世界なんだろうか。
・人類が争いを止めないのはこの星の生態系の残虐性を模倣しているから。子供が悪いのは親の教育が悪いの最上級ですな。
・「耳が痛いか?だから君たちは耳を塞ぐ。都合が悪いから無視する。」…殴りたい。
・正義を語りながらキャップを誘拐したことをジェッタに指摘され黙り込むギャラクトロン。…真面目か!融通利かなすぎるわ!都合が悪いことも真面目に受け取ったな!
・ギャラクトロンがクソ真面目に悩み始めたところで対策を考えることにした小舟社長とシンさん。今まで取ってきたデータが役に立ったな。

 

○SCENE 03:世界の中心で愛を叫ばなかったけもの
ギャラクトロンは破壊を再開する。VTL隊も動き出した中、ガイは暴走を覚悟でサンダーブレスターに変身するが…

・ウルトラシリーズ史上に残る重さ、正義無き戦い。
・ベリアルの力に悩むガイ。サンダーブレスターの力、早くもガイさんのトラウマになってたのね。
・ギャラクトロン解析中、シンが見つけ出した答え。それは…「科学って、最初から暴走する仕組みにあるのかも。」
・客観的に理論だけで物事を考えていると「人類は悪」「悪は滅ぼさなければならない」という結論にたどり着くことになるんだろうか。だから客観的に理論だけで物事を考える科学は最終的に人類を滅ぼす方向に向かっていくのだろうか。これが業か。カッコよく言うと、カルマか。
・ギャラクトロンが見つけ出した答え。そこにたどり着いたシンさんは科学者で、理論的な考え方ができるからその結論に行きついたのだろうか。
・行動を再開するギャラクトロン。美しいメロディを奏で、神秘的に空を飛び、光と共にすべてを破壊しつくす…ってちょっとやり過ぎじゃないか?
→神秘的で美しい姿だけに破壊シーンはトラウマものですわ。
・流石にヤバすぎるということでVTL隊も出動!久々に仕事するなVTL隊。
・覚悟を決めて変身するガイ。「闇と光の力、お借りします!」って「光と闇」が逆になってるんだよな。
・今回は普通に力を貸してくれたベリアル陛下。一度の変身で心を許してくれたのか?
・VTL隊の隔離電磁ネット。カッコいい「あみあみ大作戦」。あ、これ知略(物理)で破られるパターンや。


●BATTLE:ウルトラマンオーブ・サンダーブレスターvsシビルジャッジメンター・ギャラクトロン

 

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・正義無き力vs心なき正義。優しさのかけらもない重く、冷たく、激しい戦い。
・今回、残虐ファイトを見せながらオーブちょっと笑ってるんだよな。ベリアル度高いぞ。
・今回の戦い、エヴァを思い出す人多し。新劇場版なら「破」のあたりかな。
・ギャラクトロンに殴りかかるついでにゼットビートルをはたき落とすオーブ。ここまで明確にウルトラマンが人間を攻撃したのって無かったよね?
・電磁ネットを当てたと思ったらいきなり目の前にオーブ。これはビビるわ。
・墜落するゼットビートル。ウルトラマンが戦闘機をはたいて落とし、墜落するという衝撃…。この辺の合成は見事…と、技術的なところで逃げておこう。
・暴走するオーブにドン引きなジェッタ、シンさん、小舟社長。そら、そんな顔にもなるよ。
・相変わらず強いことは強いサンダーブレスター。強いだけだけどな。ウルトラマンってより、人型の怪獣に近いよな。
・ロケットパンチを飛ばし、さらにそこからレーザーまで放つギャラクトロン。ジオングみたい。
→そういやジオングに乗ってた人もその後人類を粛清しようとしてたな。
・ロケットパンチ&レーザーに苦戦するも、ロケットパンチを捕まえてギャラクトロンに投げ返すオーブ。魔法陣も消えてるのが圧倒的パワー感あるな。
・さらに後ろのアームも引きちぎるオーブ。音が生々しすぎるんですけど。てか、メカ相手とはいえここまでメタクソに痛めつけるとか…。
・アームを引きちぎり、踏みつけて笑うオーブ。そっちは攻撃しても意味ないけど…破壊を楽しんでいるんだろうか。
・アームがちぎれた影響か、洗脳が解けるキャップ。意外とあっさり抜けるものなのね、あの触手。
・さらに攻撃を続行するオーブ。てかその赤い部分はキャップいるから!そこは攻撃しちゃダメ!もう人質とかどうでもいいんだな。
・思いっきり殴るオーブ。このシーンは映画「ティガ&ダイナ」のデスフェイサー戦思い出す人多し。
・倒れたギャラクトロンにマウントポジションからそれはもうボッコボコにするオーブ。カッコよさの欠片もない、ただの恐ろしい暴力だよコレ…。子供泣くぞ。
・ボッコボコにするオーブ。パンチの時ちょっとだけ八つ裂き光輪的なものもちょっと出してるんだよな。
・オーブの攻撃の中、ひたすら悲鳴を上げ続けるキャップ。正直、このままギャラクトロンごと殺されちゃったりしないよなと心配しました。トラウマってレベルじゃねーぞ!
・オーブを止めてくれと願うジェッタ、自分の無力さを痛感するシンさん。特にシンさんは自分の夢も今の実力も全て否定されたようなものだから辛いだろうな。
・鳴り始めたカラータイマー。それを見てオーブがもうすぐ消えてくれると言うシンさん。カラータイマーが鳴るのがこんなに待ち遠しい時が来るなんて、誰も思わなかっただろうな。
・腕の剣まで引きちぎるオーブ。血っぽいものまで出てたんだけど。いくらメカ相手とはいえこれはキツいぞ。
・さらに奪った剣で殴りかかるオーブ。マガオロチの尻尾といい、使えるものは何でも使うな。
・ジェッタの悲鳴で一瞬我に返るオーブ。心を完全に失ったわけじゃないんだな。
・攻撃をやめたオーブに反撃するギャラクトロン。止めりゃいいのに。
・武装を破壊され、黒焦げのボロボロの姿になるギャラクトロン。暴走した末路とはいえ、哀れな姿だな。
・オーブと対峙、例の「争いを止めるメロディ」を流すギャラクトロン。暴走したオーブを止めたいと思ったか、それともただの命乞いか。
・自分の都合を押し付けて、散々好き勝手やって、いよいよヤバくなったら笑顔で争いは止めようと言い出す。そんな奴の末路はただ一つですよね。…破壊される。
・メロディを聞きながら、無視してゼットシウム光線を撃ち込むオーブ。…キャップの巻き込まれ具合がガチなんですけど…これ、死なね?
・魔法陣を大量に生み出し、そのまま爆散するギャラクトロン。内容はどうあれ、外道には似合いの最期だったな。
・全ての命を滅ぼそうとした正義が平和を謳い、誰かを守るためだった暴力が破壊をもたらす。皮肉ですな。
・何とか生きていたキャップ。服が赤いから最初腕がちぎれたように見えた。

○SCENE 04:許されざる者
戦いは終わった。しかしその戦いは多くを失い、多くの人を傷つけてしまった。

・マガオロチの時もやるせなかったけど、今回はそれ以上に後味が悪すぎるぞ。
・病院に運ばれるキャップ。生々しい…。
・白い不思議空間。涙を流すナターシャ、怒りのガイ…かつての悲劇をまた繰り返してしまったのか。
・炎の中、ベリアルのカードを見つめるガイ。何を思う。
・キャップのことを思い出し、飛んで行くガイ。…文字通り飛んだな。

・病院ではやれることはやった。あとは頑張り次第…。一応、この手の作品は人々の頑張りっぷりは凄いから、大丈夫フラグとして受け取っておこう…。

・科学で平和は作れないというシン。科学者だからこそギャラクトロンの言ってることが理解できて、だからこそ出てしまった答えなんだろうな。正義のロボットを夢見た結末としては残酷すぎるよな。

・シンと同じ科学者でありながら、「心」をもって科学と接する小舟社長。情熱系なお言葉は夢を失ったシンさんにとって救いになっただろうな。・「心」があるからこそ、食物連鎖は「残虐な争い」ではなく、生きとし生けるものが「支え合っている」のだとわかるという。ライオンはシマウマを食べることで数を減らし、ライオンが死ぬことでシマウマが食べる草が育つ。全ての命は持ちつ持たれつ。星が丸ごと一つの命。

→さらに加えさせてもらえば「シマウマはライオンに食われなきゃいけない訳じゃない」「ライオンは当然シマウマを食べられるわけじゃない。食べたければ努力しなければいけない」…各々が世界のことを気にせず、ただ精一杯生きようとすることで結果世の中のバランスが保たれる…ある意味これも夢のシステムかもな。

・この命を語るシーンで流れているのがギャラクトロンの平和を語る時のメロディってのが心憎い演出。真の平和を語っています。

・頭ではなく心で世界を見ることでたどり着ける答えもある。シンさんの戦いはまだまだ始まったばかりですね。

・屋上でお母様に連絡を入れる渋川さんの前を超スピードで走っていくガイ。あんた、自分が人間じゃないこと隠す気あんまないよね。
・墜落したゼットビートルのパイロットは生きていた。しかも理由は「コフネ製作所のバネ」!科学が命を救ったな。そしてここにきてバネが生きるとは。
・いつぞやの映像を見せてキャップを励ますジェッタ。ネバー・セイ・ネバー…今回の話は「諦めない心が奇跡を起こす」じゃなくて、「たとえ結果がダメだったとしても諦めないで」がテーマなのか。
・「俺は…オーブを許せない。」…本人が言うか。自分で自分を否定するか。
・ジェッタもまたオーブを許せなかった。力に裏切られたガイ、夢に裏切られたシンだけでなく、ジェッタも信じていたヒーローに裏切られたという心の傷を負ったんだな。
・小舟社長のありがたいお言葉。大きな力を手にしたとたん、破壊と暴力に制御が効かなくなる。その闇に取り込まれる。前回言っていた「戦うためだけの力なら「ここ」が闇に染まってしまう」って奴ですね。
・自分の闇は力ずくで消してはいけない。逆に抱きしめて、自分が光ればいい。そうすれば闇は生まれない。サンダーブレスターを使いこなす鍵になるな。
・目を覚ましたキャップの手を握り、優しく話しかけるガイさん。今までで一番優しそうな雰囲気だ。

・罪の意識からSSPを去っていくガイ。ガイにとって今回はショックデカすぎたな。
・「また逃げたのかと思ってくれてもいい」…ナターシャの件の後世界を放浪していたのは、もしかして逃げていたのか…。
・小舟社長の言葉を胸に、もう一度ベリアルという闇と向き合う覚悟を決めたガイ。そして彼はどこかへと去っていく…。

 

○ガイのウルトラヒーロー大研究
・今回はガイが最初に持っていたカード、ティガとガイ達の転機となった敵、ギャラクトロン。
・今回はマルチタイプを紹介されるティガ。パワー、スカイはマルチとは別にカードあるもんな。
・ギャラクトロン。とりあえず、こいつが来たおかげでガイやシンさんは自分のことに向き合えるようになったと思うことにしよう。

 

 

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<次回予告>

隊員「ガイ…サンダーブレスターで暴走したことを悩んでいるのか。」
ガイ「ここは俺の忘れられない場所なんだ…。あんたには無いのか?忘れられない場所。」

 

隊員「…光の国の食堂、「流れ星」かな。」
ガイ「そこはどんな場所なんだ?」

 

隊員「からあげ丼が美味しかった…あんな美味いからあげ丼は今まで食べたことがない…。」
ガイ「…アンタらしいな。」

ジャグラー「しんみりしているところ悪いが、俺と戦ってもらおう。超合体!ゼッパンドン!」
隊員&ガイ「…。」

隊員「だっせー名前。」
ガイ「忘れられない名前だな。」
ジャグラー「シバくぞ。」

次回「忘れられない場所」


<一言>
お茶の間の良い子が今回の話を見てどんなリアクションをしたか凄く気になります。

 

でも実際、このギャラクトロン回はインパクトデカいし、ギャラクトロンが劇場版ジードの宣伝にもなるからやって欲しかったけどな。