2021/07/22
去る7月8日、私たちの大切な仲間、いとう君が逝去いたしました。
あまりに突然のことで私たちのショックは大きく悲しみは深いです。
彼の楽曲は近年よりシンプルさを増し、彼のもつ繊細さ、優しさ、
美しさ、ロマンティックさがますます際立ってきていたと思います。
去年の今頃は、私はいとう君の新譜の制作に参加していました。
コロナで思うような生活が送れない人たちに寄り添う曲でした。
同時に私の新譜の制作にも参加してもらっていました。
若い人たちへ向けてのエールでした。
これらの楽曲を引っ提げて、今年のliveで共演するはずでした。
彼は良き伴侶、良き仲間に恵まれた幸せな人でした。
それでも、私たちロストジェネレーションの中で、
さらに彼のような生き方を選んだ人間にとって
この世の中がどれほど不寛容であるか、
私たちはこのコロナ禍で思い知らされたように思います。
「経済成長か命か」
コロナ禍で繰り返し叫ばれたこの言葉からこぼれ落ちている人たちがいる。
「経済成長」のみを「失われた30年間」追い求めていたこの社会は
「経済成長」以外の人間の’生きがい’をあまりに軽視していた、
もしくは無知蒙昧であったと私は思います。
大阪で大雨や地震があれば、誰よりも早く「大丈夫?」と連絡をくれました。
美味しいものを見つけたら必ず私にも送ってくれました。
メールやSNSでやりとりしていても、手紙をよく書いてくれました。
彼の心はいつも弱者に寄り添っていました。
彼の曲が歌声が彼の選んだ生き方そのものであり、
それらは今も本当に優しく美しく響いています。
これからもずっとずっと大好きだよ。
追記
可笑しかったのは、いとう君が、大好きな村上春樹のTシャツ(ユニクロとのコラボ)
を全種類数枚ずつ大量に買い込んで残していたことでした。
「一生着るつもりだったんだろうねえ...」「こんなに沢山の新品どうする?」
「みんなに配る?」「私そこまで村上春樹好きじゃないんだよね」「私も....」
と、横たわる本人を前にみんなで途方に暮れたことでした。
同じく村上春樹が好きな、きたざわ君が
「なんか、この状況そのものが、村上春樹の小説みたいだよ」
と言って笑っていました。
いとう君も笑っていたと思います。





