伊達家伯記念會にて仙台藩作法を学んでいます。
本日の内容は
【喪礼】(2)金子の表書きの種類、欠礼について、忌中喪中の心得

金子包みの表書きについては、「御礼」だけでも「御禮」「謝礼」「謝儀」「薄謝」など種類があり、それぞれ
「御禮」少しかたい
「謝礼」少し軽い
「謝儀」程よく、使える場面が多い
「薄謝」中身が少ないということ

…他、通夜や葬儀では「御霊前」がよく使われるが、49日を過ぎた法要では「御仏前」を使う。即身成仏となる宗派では最初から「お仏前」でOK
「御香奠(典)」というのもあるとのこと。

お年寄りに対する賀寿やお年玉的なものでは「恵方」を使うとよろしく、「寿」を使うのは結婚式のみであるとのこと。
…など、他にも多くの表書きを教えていただきました。

また、手紙などでは「謹んで申し上げます」という意味で「謹啓ー謹白」が使われるが、葬儀の案内でも葉書にそれを使う業者がいるとのこと。
「謹啓ー謹白」はお祝いのときだけ。葬儀の案内は「粛啓ー謹白」を使うべし。とのお話しがありました。

喪中・忌中について
喪服期間は亡くなった人を供養する期間であるが、年賀欠礼はこれに準拠するもの。
忌中の間は自分の家での祝事は避けること、祝いの席も遠慮すべきこと。

父・母・夫の喪服期間は13ヶ月、忌中日数は50日
祖父母・養父母の喪服期間は5ヶ月、忌中日数は30日
同居のおじおば・兄弟・姉妹・妻・子の喪服期間は3ヶ月、忌中日数は20日
継父母・養子の喪服期間は1ヶ月、忌中日数は10日
父方曾祖父母の喪服期間は3ヶ月、忌中日数は20日
母方曾祖父母の喪服期間は遠慮1日、忌中日数も遠慮1日

※これは明治初期の太政官布告のひとつで、改正されていないとのこと。

喪中の心得

年内に不幸があった家庭では、正月の行事を控える(正月迎えをしない)という意味ではない。
忌中の50日が過ぎればお正月は行ってもよい。正月になっても忌間であれば、小正月過ぎにずらして行うことができる。
正月を迎えないことは、1年の神様がその家には不在になることを意味する。


勉強になりました。