ジュニアユース年代のトップレベルとは
高円宮杯 JFA 第35回全日本U-15サッカー選手権大会を見る為、大阪のJ-GREEN堺へ。J-GREEN堺はたぶん4回目、あるいは3回目になります。
初めて足を運んだのはSMCで同期だったセレッソの清水さんに連れて来て頂いた時。1日かけてセレッソの各スクールとクラブハウス、スタジアム、こうしたサッカー場をご案内頂きました。
J-GREEN堺は伊丹や大阪駅からも意外と遠くて、電車を乗り継ぎ、堺駅からもバスだなんだで計1時間前後はかかるので大阪に何回も行っている人でもJ-GREEN堺は行った事がないという方も多いことでしょう。
J-GREEN堺についてはこちらから↓↓↓
https://jgreen-sakai.jp/
J-GREEN堺、ざっくりですがサッカーグラウンドフルピッチ16面にフットサルコート8面(正解ではないかもせれません、詳しくはHPを)の巨大施設。海沿いの工業地帯にあり、風が強く12月の今回は座って観るには耐え難い寒さでした。
秋田の人間からすればもう「これ1つあればもう完璧じゃーん」と思うところですが、大阪の指導者の方々のお話だと全く足りていないそうです。
この他の公共施設、無数にあるフットサル場、それこそ以前自分が足を運んだ「なみはやSORA RINKU」や「長居公園」のようにピッチがいくつもある施設がまだまだあるはずです。しかしながら、競技人口に対しては全く足りないらしく、例えば今回のJ-GREEN堺などは抽選がチーム単位ではなく抽選権が1人ずつのシステムらしく、何百人と会員を抱えるクラブチームやスクールは圧倒的優位で、数十名単位の活動をしているチームにはまず当たらない施設だそうです。秋田も特に今時期は施設確保は厳しいですね。抽選や先着予約で多くの団体が競合します。
それでも今やみん体やばせ、みん体ASPと、使える体育館も増え、有難い事にそこを頻度高く使わせて頂いています。
ただ、引き続き会場確保に課題があるのはシーズン、オフシーズンとも変わらないので今後も施設確保の様々なチャレンジが必要です。今日もその打ち合わせを1件行ってきました。
肝心の試合の方ですが、自分が見たのは大会全体の大阪会場のゲーム(他にも群馬会場、山口会場でも開催)で、全ては見れなかったですが、
・京都サンガー横浜FC
・FC今治ーアルビレックス新潟
・ヴィッセル神戸ー柏レイソル
・青森山田ーサガン鳥栖
・愛媛FCーFC東京深川
・アルビレックス新潟ー柏レイソル
これらをおおよそ前半、後半で移動して40分程度ずつチェックしてきました。
高円宮杯JFA第35回全日本U-15サッカー選手権大会についてはこちらから↓↓↓
日常という冷蔵庫の中で
これまで、ジュニアのトップレベルは何度も見てきました。この10年くらい、毎年夏のワーチャレか冬の全少全国大会のいずれかは足を運び、その年その年のトップレベルを現地で確認し、目指すべき基準をアップデートするように努めてというか、時間が経過すると人は忘れるものなので、定期的にインプットする必要があると思っていて、それはそうした基準の確認だけでなく、ある意味熱量もそう。誰もが熱くなり冷めやすいものだし、日常という冷蔵庫で1年も閉じこもっていればどんな熱量も冷めてしまうもの。これまで自分が見てきた子達もチャレンジを先延ばしした結果、チャレンジしない方向に落ち着いたといったケースはたーくさんありました。「何年か後に」とか「いつか」という前提条件があると秋田で過ごす冷蔵庫(日常)の中で情熱とモチベーションを保ち続けるのは不可能です。それは必ずしも本人やご家族が悪いわけではないです。
秋田で活躍する子達は「これでいい」と思ってしまい、天井効果で伸びていきません。
批判を覚悟で自分の感覚値を表現すると、秋田のジュニアのトッププレーヤーで全国大会のGKのビルドアップスキルくらい、あるいは5年生で出場しているサイドの選手くらいの力量です。これは時折、様々なツールで発信しているので、全国大会を経験した親御さんから「加藤コーチが言っていた2学年差を痛感しました」「言っていた意味がよくわかりました」など、体験をしたご家庭はおおよそもれなくそう感じているようなので、これは何も自分がとにかく秋田を否定したくて過度に表現しているものではありません。
秋田で活躍している選手達は県内ではスーパーに活躍し、ゲームでイニシアチブを握れるので試合でも日常でもプレー強度が上がりません。これは毎年、毎年、感じています。同年代のトップの基準を感じれる場所が6年生も終わりに近づく12月の鹿児島の全国大会しかない上、県大会を優勝した数名の6年生しか感じる事が出来ない為、レベルの高い比較対象がなさすぎて意識が低いまま過ごしてしまいます。もちろん、本人達もご家族もそんなつもりは毛頭ないわけですが。
全国大会ではジュニアのトップレベル、ワーチャレに至っては世界のトップレベルを確認出来るので、そのモノサシを持って現状を見つめることでいろんな事が可視化されます。
そんな中、今回は自身初のジュニアユースの全国大会。ジュニアからの成長の続きを検証出来ます。どう感じたか。
こちらも表現は避けます。そもそも、秋田のチームはこの大会に出場すら出来ていません。それはあくまでASP含め各チームの試合結果によるものなのである意味どうでもいいのですが、県内の全体の平均値が上がらなければこの舞台には立てないのは間違いないのと、個の育成、こうした舞台で戦える選手の育成という観点では大会から学ぶべきものは沢山あるので、とても有意義な機会となりました。
誠実に個の成長を考えられる場所は?
これだけインターネットやスマホが普及し、情報が誰でも等しく獲得出来るようになったにも関わらず、秋田のスポーツの現状に変化は無く、むしろあらゆる競技の試合結果やトップレベル輩出という観点から見た場合の競技力はむしろ退化しているのは誰の目にも明らかかと思います。
トップレベルの選手がどのような取り組みをしているのか誰でも知る事が出来るようになったし、チームも個人もトレーニングメニューをトレース出来るし、様々な役立つ情報も欲しいだけ獲得出来る今日。
言うなれば成長の為に向こう(情報)から歩み寄ってきてくれたような状態。けれど、サッカーだけを定点観測しても4種、3種、2種とどの種別も他県との差を詰める事が出来ていないし、こうして環境や周りのアシストがあっても結局変わらないという事は結局は…という仮説的結論に行き着きました。表現は避けます。
ただ、解決の手法としては2つ思い浮かびます。
1つは早い段階から秋田を離れること。「そんな事を言っていたら秋田の為にならない」と言う方々もいらっしゃると思いますが、これが結構ポディショントークの側面が強く、地元愛と利害が絡む感情論のパーセンテージが高い話が多いです。感情と利害を含むと議論にならないので自分はこの点でマウントをとる気はありません。あくまで自分の意見なので。
選手側に視点を置いてもらえれば、秋田の為に選手の人生があるわけではないので、自分が学んできたアイスランドの事例もそう。選手が育つ環境がどこにあるのかを客観的に見極め、それが地元に無いならばある場所を提示するのが選手ファーストというもの。去年からASPにもジュニアユースが出来ましたが、去年のセレクションについてもスクール生で県外を目指すという選手には全員思い切りチャレンジを後押しし、1名は現在、青森山田でプレーし、2名は合格は出来なかったものの、チャレンジをした末に現在ASPで日々頑張っています。個を見る視点が失われると自チームの利害先行の判断ばかりになります。自分は指導者としてそこはプライドを持って選手に寄り添いたいし、選手がチャレンジ出来ない環境だったことがジュニアユースを作る一番の意義だったので、そこの受け皿としての機能は永続させたいと思っています。
もう1つは伴走し強化のレールに乗せる。ある程度コントロールして強制力の中でやらせきる環境を提供すること。知っている事と出来る事とやる事は違うと言いますが「やる」というところにまで行くには自力だけでは難しいです。それは成長しない秋田の現状が物語っています。
「どうすればそうなるのか」の情報は指導者も保護者も獲得できるし、それらは秋田の人間だけ出来ないなんてことではないわけで、つまり足りないのは実行だけです。言うだけでやらない秋田県人のそこを他力で潰す必要があるのだろうと。
その1つの形がパーソナルでもあるし、今自分が頭の中でぼんやりと描き、立案中のものが解決の1つの形になるかもしれません。
個で見ていく流れは今後加速すると思います。あらゆるシーンを見ていてもチームにせよスクールにせよ秋田ですら飽和状態です。
今年1年、いろんなモノを見て触れてきて、特に風間八宏さん、kicking Labの田所さんからの学びを経て、自分自身、指導提供のあり方について考える良い機会となりました。個人競技やあるいは団体競技でも野球、バスケなどは1つ1つの動作を細分化し深く研究、メニュー化して掘り下げられています。
サッカーはボールを足で扱う上、22名が複雑な動作をしながら入り乱れる為、深掘りすることから逃げているをフシがあります。
例えば野球のようにバットを振る動作1つとっても体重移動、バットを握る位置、左右それぞれの肩をどう出してくるかなど、1つの動作に対しての掘り方がサッカーとは比較になりません。なので、風間さんや田所さんのように1つの動作を追求していくことは、全体の確実な解決・成長を作っていくものだと思います。2人を通してそこを学べた今年、1月には大阪に足を運び、キンチョースタジアムで自身もプレーしながら風間さんから直接「止める・蹴る」を学び、3月には秋田にお越し頂いて内容を重ね、12月には田所さんの所へ足を運び、キックに特化して深堀りしました。
Kicking Lab についてはこちらから↓↓↓
時間、苦労、技術、情報の価値交換
自分としてもこれらの体験や情報をしっかりと消化して、それらを秋田の、自分が日頃見ている子達の現状にカスタマイズして、どうメニュー提供するか、どんな言葉で表現するか、提供の手法を練ります。
グループに提供できる要素と、個人でなければ提供が難しい領域がある為、その意味でしっかりと提供の時間、理解の時間、実行の時間を作り成果を出す為にパーソナルトレーニングを改めて実施していこうと考えた次第です。
1~3月のツインパーソナルも予定の2組=計4名が決まり、1月のパーソナルトレーニングも予定の2名が決まりました。
自分も学びながらこの領域を開発していきたいと思っています。
これまでの指導経験、書物や動画や見聞きしたあらゆる膨大な情報、これらは自力で掴もうとするとそれこそ時間と費用がかかります。自分はそれをまさしく時間や費用をかけて自分の中に落とし込んできたので、申込者とすれば、加藤を通じそれらを得る事でそうした本来かかる手間、時間、費用を購入代金の範囲内で獲得出来ると考えてもらえたら良いかと思います。
自分も、今年で言えば風間さんから、田所さんから学んだわけですが、お二方はそれらを獲得するのにこれまで膨大な時間と費用を要して経験の中でそれらを体得されたわけです。それに対して自分がそれぞれに受講に際して料金を払うわけですが、それが高いかと言えば決してそうは思わないのはそうした観点からです。
特に、1月に風間塾を受講した後は、ゲームの見える景色が圧倒的に変わったので。技術の部分で出来る・出来ない、それによって起こる現象がまるで色が付いているかのように見えるようになったので、この経験は大きかったです。
興味ある方は、是非2月のパーソナル、4月~6月のツインパーソナル(予定)へ是非飛び込んでみてください。誠心誠意、コーチングいたします。
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