特定非営利活動法人 秋田スポーツPLUS 加藤光平 -2ページ目

特定非営利活動法人 秋田スポーツPLUS 加藤光平

〝特定非営利活動法人秋田スポーツPLUS”代表を務める加藤が個人発信するプライベートブログ。2022年9月よりフリーペーパー秋田スポーツPLUS内、加藤光平備忘録をこちらに移行。



  ジュニアユース年代のトップレベルとは

高円宮杯 JFA 第35回全日本U-15サッカー選手権大会を見る為、大阪のJ-GREEN堺へ。J-GREEN堺はたぶん4回目、あるいは3回目になります。
初めて足を運んだのはSMCで同期だったセレッソの清水さんに連れて来て頂いた時。1日かけてセレッソの各スクールとクラブハウス、スタジアム、こうしたサッカー場をご案内頂きました。
J-GREEN堺は伊丹や大阪駅からも意外と遠くて、電車を乗り継ぎ、堺駅からもバスだなんだで計1時間前後はかかるので大阪に何回も行っている人でもJ-GREEN堺は行った事がないという方も多いことでしょう。

J-GREEN堺についてはこちらから↓↓↓
https://jgreen-sakai.jp/




J-GREEN堺、ざっくりですがサッカーグラウンドフルピッチ16面にフットサルコート8面(正解ではないかもせれません、詳しくはHPを)の巨大施設。海沿いの工業地帯にあり、風が強く12月の今回は座って観るには耐え難い寒さでした。
秋田の人間からすればもう「これ1つあればもう完璧じゃーん」と思うところですが、大阪の指導者の方々のお話だと全く足りていないそうです。
この他の公共施設、無数にあるフットサル場、それこそ以前自分が足を運んだ「なみはやSORA RINKU」や「長居公園」のようにピッチがいくつもある施設がまだまだあるはずです。しかしながら、競技人口に対しては全く足りないらしく、例えば今回のJ-GREEN堺などは抽選がチーム単位ではなく抽選権が1人ずつのシステムらしく、何百人と会員を抱えるクラブチームやスクールは圧倒的優位で、数十名単位の活動をしているチームにはまず当たらない施設だそうです。秋田も特に今時期は施設確保は厳しいですね。抽選や先着予約で多くの団体が競合します。
それでも今やみん体やばせ、みん体ASPと、使える体育館も増え、有難い事にそこを頻度高く使わせて頂いています。

ただ、引き続き会場確保に課題があるのはシーズン、オフシーズンとも変わらないので今後も施設確保の様々なチャレンジが必要です。今日もその打ち合わせを1件行ってきました。

肝心の試合の方ですが、自分が見たのは大会全体の大阪会場のゲーム(他にも群馬会場、山口会場でも開催)で、全ては見れなかったですが、

・京都サンガー横浜FC

・FC今治ーアルビレックス新潟

・ヴィッセル神戸ー柏レイソル

・青森山田ーサガン鳥栖

・愛媛FCーFC東京深川

・アルビレックス新潟ー柏レイソル

これらをおおよそ前半、後半で移動して40分程度ずつチェックしてきました。

 

高円宮杯JFA第35回全日本U-15サッカー選手権大会についてはこちらから↓↓↓

 

  日常という冷蔵庫の中で

これまで、ジュニアのトップレベルは何度も見てきました。この10年くらい、毎年夏のワーチャレか冬の全少全国大会のいずれかは足を運び、その年その年のトップレベルを現地で確認し、目指すべき基準をアップデートするように努めてというか、時間が経過すると人は忘れるものなので、定期的にインプットする必要があると思っていて、それはそうした基準の確認だけでなく、ある意味熱量もそう。誰もが熱くなり冷めやすいものだし、日常という冷蔵庫で1年も閉じこもっていればどんな熱量も冷めてしまうもの。これまで自分が見てきた子達もチャレンジを先延ばしした結果、チャレンジしない方向に落ち着いたといったケースはたーくさんありました。「何年か後に」とか「いつか」という前提条件があると秋田で過ごす冷蔵庫(日常)の中で情熱とモチベーションを保ち続けるのは不可能です。それは必ずしも本人やご家族が悪いわけではないです。

秋田で活躍する子達は「これでいい」と思ってしまい、天井効果で伸びていきません。

批判を覚悟で自分の感覚値を表現すると、秋田のジュニアのトッププレーヤーで全国大会のGKのビルドアップスキルくらい、あるいは5年生で出場しているサイドの選手くらいの力量です。これは時折、様々なツールで発信しているので、全国大会を経験した親御さんから「加藤コーチが言っていた2学年差を痛感しました」「言っていた意味がよくわかりました」など、体験をしたご家庭はおおよそもれなくそう感じているようなので、これは何も自分がとにかく秋田を否定したくて過度に表現しているものではありません。

秋田で活躍している選手達は県内ではスーパーに活躍し、ゲームでイニシアチブを握れるので試合でも日常でもプレー強度が上がりません。これは毎年、毎年、感じています。同年代のトップの基準を感じれる場所が6年生も終わりに近づく12月の鹿児島の全国大会しかない上、県大会を優勝した数名の6年生しか感じる事が出来ない為、レベルの高い比較対象がなさすぎて意識が低いまま過ごしてしまいます。もちろん、本人達もご家族もそんなつもりは毛頭ないわけですが。

全国大会ではジュニアのトップレベル、ワーチャレに至っては世界のトップレベルを確認出来るので、そのモノサシを持って現状を見つめることでいろんな事が可視化されます。

そんな中、今回は自身初のジュニアユースの全国大会。ジュニアからの成長の続きを検証出来ます。どう感じたか。

こちらも表現は避けます。そもそも、秋田のチームはこの大会に出場すら出来ていません。それはあくまでASP含め各チームの試合結果によるものなのである意味どうでもいいのですが、県内の全体の平均値が上がらなければこの舞台には立てないのは間違いないのと、個の育成、こうした舞台で戦える選手の育成という観点では大会から学ぶべきものは沢山あるので、とても有意義な機会となりました。

  誠実に個の成長を考えられる場所は?

これだけインターネットやスマホが普及し、情報が誰でも等しく獲得出来るようになったにも関わらず、秋田のスポーツの現状に変化は無く、むしろあらゆる競技の試合結果やトップレベル輩出という観点から見た場合の競技力はむしろ退化しているのは誰の目にも明らかかと思います。
トップレベルの選手がどのような取り組みをしているのか誰でも知る事が出来るようになったし、チームも個人もトレーニングメニューをトレース出来るし、様々な役立つ情報も欲しいだけ獲得出来る今日。
言うなれば成長の為に向こう(情報)から歩み寄ってきてくれたような状態。けれど、サッカーだけを定点観測しても4種、3種、2種とどの種別も他県との差を詰める事が出来ていないし、こうして環境や周りのアシストがあっても結局変わらないという事は結局は…という仮説的結論に行き着きました。表現は避けます。

ただ、解決の手法としては2つ思い浮かびます。

1つは早い段階から秋田を離れること。「そんな事を言っていたら秋田の為にならない」と言う方々もいらっしゃると思いますが、これが結構ポディショントークの側面が強く、地元愛と利害が絡む感情論のパーセンテージが高い話が多いです。感情と利害を含むと議論にならないので自分はこの点でマウントをとる気はありません。あくまで自分の意見なので。

選手側に視点を置いてもらえれば、秋田の為に選手の人生があるわけではないので、自分が学んできたアイスランドの事例もそう。選手が育つ環境がどこにあるのかを客観的に見極め、それが地元に無いならばある場所を提示するのが選手ファーストというもの。去年からASPにもジュニアユースが出来ましたが、去年のセレクションについてもスクール生で県外を目指すという選手には全員思い切りチャレンジを後押しし、1名は現在、青森山田でプレーし、2名は合格は出来なかったものの、チャレンジをした末に現在ASPで日々頑張っています。個を見る視点が失われると自チームの利害先行の判断ばかりになります。自分は指導者としてそこはプライドを持って選手に寄り添いたいし、選手がチャレンジ出来ない環境だったことがジュニアユースを作る一番の意義だったので、そこの受け皿としての機能は永続させたいと思っています。


もう1つは伴走し強化のレールに乗せる。ある程度コントロールして強制力の中でやらせきる環境を提供すること。知っている事と出来る事とやる事は違うと言いますが「やる」というところにまで行くには自力だけでは難しいです。それは成長しない秋田の現状が物語っています。
「どうすればそうなるのか」の情報は指導者も保護者も獲得できるし、それらは秋田の人間だけ出来ないなんてことではないわけで、つまり足りないのは実行だけです。言うだけでやらない秋田県人のそこを他力で潰す必要があるのだろうと。

その1つの形がパーソナルでもあるし、今自分が頭の中でぼんやりと描き、立案中のものが解決の1つの形になるかもしれません。
個で見ていく流れは今後加速すると思います。あらゆるシーンを見ていてもチームにせよスクールにせよ秋田ですら飽和状態です。
今年1年、いろんなモノを見て触れてきて、特に風間八宏さん、kicking Labの田所さんからの学びを経て、自分自身、指導提供のあり方について考える良い機会となりました。個人競技やあるいは団体競技でも野球、バスケなどは1つ1つの動作を細分化し深く研究、メニュー化して掘り下げられています。

サッカーはボールを足で扱う上、22名が複雑な動作をしながら入り乱れる為、深掘りすることから逃げているをフシがあります。

例えば野球のようにバットを振る動作1つとっても体重移動、バットを握る位置、左右それぞれの肩をどう出してくるかなど、1つの動作に対しての掘り方がサッカーとは比較になりません。なので、風間さんや田所さんのように1つの動作を追求していくことは、全体の確実な解決・成長を作っていくものだと思います。2人を通してそこを学べた今年、1月には大阪に足を運び、キンチョースタジアムで自身もプレーしながら風間さんから直接「止める・蹴る」を学び、3月には秋田にお越し頂いて内容を重ね、12月には田所さんの所へ足を運び、キックに特化して深堀りしました。

 

Kicking Lab についてはこちらから↓↓↓

 

  時間、苦労、技術、情報の価値交換

自分としてもこれらの体験や情報をしっかりと消化して、それらを秋田の、自分が日頃見ている子達の現状にカスタマイズして、どうメニュー提供するか、どんな言葉で表現するか、提供の手法を練ります。

グループに提供できる要素と、個人でなければ提供が難しい領域がある為、その意味でしっかりと提供の時間、理解の時間、実行の時間を作り成果を出す為にパーソナルトレーニングを改めて実施していこうと考えた次第です。

1~3月のツインパーソナルも予定の2組=計4名が決まり、1月のパーソナルトレーニングも予定の2名が決まりました。

自分も学びながらこの領域を開発していきたいと思っています。

これまでの指導経験、書物や動画や見聞きしたあらゆる膨大な情報、これらは自力で掴もうとするとそれこそ時間と費用がかかります。自分はそれをまさしく時間や費用をかけて自分の中に落とし込んできたので、申込者とすれば、加藤を通じそれらを得る事でそうした本来かかる手間、時間、費用を購入代金の範囲内で獲得出来ると考えてもらえたら良いかと思います。

自分も、今年で言えば風間さんから、田所さんから学んだわけですが、お二方はそれらを獲得するのにこれまで膨大な時間と費用を要して経験の中でそれらを体得されたわけです。それに対して自分がそれぞれに受講に際して料金を払うわけですが、それが高いかと言えば決してそうは思わないのはそうした観点からです。

特に、1月に風間塾を受講した後は、ゲームの見える景色が圧倒的に変わったので。技術の部分で出来る・出来ない、それによって起こる現象がまるで色が付いているかのように見えるようになったので、この経験は大きかったです。

興味ある方は、是非2月のパーソナル、4月~6月のツインパーソナル(予定)へ是非飛び込んでみてください。誠心誠意、コーチングいたします。

 

加藤コーチのパーソナルTRについてはこちら↓↓↓

 

さて、久しぶりの本日は宣伝となります。

先日、スクール生や日頃トレーニング関わる小学生へ向け以下のBASEサイトをご案内しました。

法人で行うスクール業務と加藤が個人で行う提供を分けた形です。

 

 

意図は沢山あります。

特にパーソナルの領域は強い思いがあります。

以前もパーソナルトレーニングは行っていましたがジュニアユースも立ち上がり、全体業務の中で自分もですしスタッフも点で刺さる事が出来なくなってきました。

ですが、より深く、大きく変えるという点においてはセミパ―やこのパーソナルは大切なメニューであり、現在、月曜の定期開催となっているセミパ―は曜日や時間、家庭の事情でスクールに通うことが出来ない選手が唯一参加できるチャンネルとして参加してくれる、そうした選手達にとっての唯一のASPの入り口、接点になっていて、自分としてもここを通じてはじめましての小学生と沢山出会える大切な場所となっています。

パーソナルトレーニングについては開催しなかった期間中も「今年はやらないですか」とお問い合わせ、ご要望を頂くなど、有難い&申し訳ないという気持ちでここまで過ごしてきました。

今回、年明け1月~3月の期間に2名×2組=4名のパーソナルを行うことにし、定員の4名が埋まりました。

現在、誰でも利用可能な単発のパーソナルも立案中で、年内には発信予定です。

思いがある選手、思いのあるご家庭に対して思い切り応える場所を作っておきたいと思います。

個人提供なのでとーっても提供数は限られますが・・・

 

中を覗いて頂ければもう1つ、パーソナルとは別に1月3日の午前に開催の「壁あり室内サッカー」があります。

こちら、午前に2コマ開催です。後半はもう定員が埋まりそうです。前半に余裕がありますので正月休みの運動不足解消に是非大人も子供もご利用下さい~

 

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  事例視察、初の滋賀県へ

 

やや日が過ぎましたがちょっと前に人生初の滋賀県へ足を運びました。
大阪から車で1時間半程。滞在僅か3時間でしたが…苦笑
目的はキムラスクエアガーデンです。

 

秋田で知っている方、まあほぼ居ない事と思います。これまでスポーツ従事者、スポーツ用品販売従事者に聞いても知っている人がいませんでした。秋田では。
キムラスクエアガーデンを簡単に説明すると、滋賀県の地元スポーツ用品店さんが保有するスポーツ施設。
野球場、フットサル場、バッティングセンターに陸上用スペース、学童保育、野球・サッカー用品販売店、コインランドリーもありました。
こちら、実は5〜7年程前から存在は知っていました。ネタ元はミシェルさん。ミシェルさんに初めてお会いしたのがフットボールカンファレンスの東京開催なので、去年の横浜、リモート、高知、広島、東京と2年に1回開催だから・・・遡ると2015年くらいでしょうか。
いろいろなお話を伺う中で「滋賀県にキムスポという大きなスポーツ用品店があって、そこがサッカー場や野球場持ってるんだよー」と聞かされ、以来、いつか実際に足を運びたいと思っていました。ミシェルさんが契約されているプーマの絡みでサッカークリニックで何度か行かれていたご縁だったそうです。
今回はそのミシェルさんに繋いで頂き、念願叶ってキムスポへ、そして人生初の滋賀県に足を踏み入れました。


少し脱線しますが〜
ちなみに加藤のまだ行った事のない県リストは残り14になりました。
長崎 
岐阜 
石川
福井
三重
和歌山
岡山
島根
徳島
香川
愛媛
佐賀
沖縄
熊本 
の14県。ちなみに次回JFAフットボールカンファレンスは2026年1月に熊本で決定しているので、九州はこのタイミングで可能な限り〜と思っています。一応、熊本は宮崎ー大分間の移動時に車で通過した事は有るんですが、滞在はしなかったので26年に改めて。

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キムラスクエアガーデンでは木村会長はじめ、従業員の方3名体制でアテンドして下さり、施設の見学をしながら自分の質問に丁寧に回答頂きました。
田んぼを改良して作られたそうですが、農地転用が絡むので今日にあっては同じようには難しい事例ですが、時代に対してのスポーツ用品店の存在価値を深く考えられていて、この自前施設だけでなく、近隣施設の指定管理者などもされていて、お話を聞いていて木村会長の地域や政治との絶妙な関わりとさじ加減が垣間見えました。
ASPがジュニアユース立ち上げ時に目指した施設が形になっていたとすれば「まさにコレ」と想像されるような素晴らしい施設でした。ちなみに従業員さんで秋田県能代市ご出身の方がいらっしゃいました。60代くらいの方でしょうか。今でもよく秋田に帰る事があるそうです。
あ、あと、滋賀県は空港が無いそうです(笑)
これを聞いた瞬間、一瞬「勝ったー!」みたいな気持ちになるのは自分が生粋の田舎者だからでしょうね(苦笑)

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今回は他の学童保育施設の視察も目的の1つでした。
風土も仕組みも違う他県の学童保育施設は非常に勉強になりました。
放課後に登所してからの流れも違いますし、過ごし方も違います。まして、この施設では、宿題を終わらせると、野球、陸上、サッカー、ダンスなどなど、様々なスポーツスクールが行われます。
学童の中に各児童のグローブ棚があったくらいです。

 

スポーツ用品販売の今後の展望、ネット販売、施設運営、地域や行政との関り・・・様々な事を考えさせられる事例でした。

秋田に居るだけでは知りえないこうした事例が全国にはまだまだ沢山あるんだろうなと改めて感じさせられました。

今年尋ねたところで言うとカレンロバートさんの木更津スポーツヴィレッジも素晴らしかったですし、スポーツ先進県のこうした様々な好事例の1つでも2つでも秋田で導入出来たらと考えています。

https://www.spkimura.com/joy/

 

 

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  久々の代表戦

 

今回の滋賀出張の前日、神戸にて開催された日本代表の試合を観戦。久々の代表戦、会場となったノエビアスタジアムは確か3回目くらい。くれぐれも誤解のないように記しておきますが、この日は僕の休日で、行きの航空券も代表戦のチケットもプライベートで支払っております。経費ではございません(苦笑)

サッカーの仕事しているので試合観戦も仕事の1つと主張したいところなのですが、過去に税理士さんに確認したところ「ダメです」と言われました(笑)当時、食い下がって「サッカー修学旅行の下見で~」とか言ったのですがそれでもダメでした(苦笑)

 

それはさておき、ジュニアユースの選手達に年間1~2試合はJ最高峰の舞台J1の試合をワールドカップ競技場やサッカー専用スタジアムで現地で生で見せてあげたいと考えていて、今年も観戦しています。選手の中にはJ1を見た事が無い選手が半分以上いて、J2も見た事がない選手もいました。更に言うと日本代表の試合観戦となると皆無に等しいので、やはり選手達が「なりたい」というそれをまず現地で生で観ない事にはなりたいそれの基準など持ち様がないので、日本代表戦もどこかで観れないかなとスケジュールを探っています。

今年度は難しかったので、また来年度のスケジュールを探っていきたいと思います。

 

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選手にとって「はじめて」を提供出来る事は自分にとってこの上ない喜びです。観たことがない、行ったことがない、体験したことがない、聞いたことがない、そうした「はじめて」を在籍の3年間で1つでも多く提供出来たらなと思います。

2ヶ月以上空きました。色々とあり控えていましたが全ての事を正当に進めていく事にした為、自分の業務も通常に戻し、やるべきをやっていきます。

この期間、様々な事がありました。何かの機会でお話出来たらと思いますが、並行してASPとしての初めての大会となる小学3年生以下の全県大会=ASPカップの開催や、ミシェルさんにお越し頂きプライベートでも秋田観光with加藤姉妹で出かけたり、FBの別アカウントではちょこちょこ発信していましたが、いろんな制限の中でもまあ色々とこなす日々でした。

で、そんな中、サッカーに携わる人間にとっては「遂に来たか・・・」というニュースが舞い込んできました。

小野伸二選手、引退。

今シーズンをもってプロサッカー選手としてのキャリアを終える事となりました。

小野伸二選手と言えば誰にとっても特別な存在かと思いますが、僕にとってはもっともっと特別な存在で、今回の引退のニュースを聞いて、その晩は伸二選手の夢を見てしまうくらい、今回の引退のニュースに色々と思うところがあります。

(もう一度秋田に来てもらうお願いをしていたら上手く話がまとまらず、話していたらいつの間にか顔が菊池風磨だったというわけのわからない夢でしたが)

 

秋田に伸二選手が居るというあの衝撃が忘れられない・・・

 

こちらをご覧頂いているくらいのコアな物好き加藤観察者の皆様やASP関係者であれば、2017年に小野伸二選手が秋田に来て下さったあのサッカークリニックについてご存知かもしれません。ウチ主催で開催したアカデミー生を対象としたサッカークリニックに、土曜にJリーグを戦い、浦和レッズを相手に決勝アシストを決めた小野伸二選手が翌日のリカバリーを終えて月曜に秋田の八橋に。秋田でスクール生を相手に小野伸二選手がボールを蹴っている光景、本当に衝撃的で、忘れられない出来事の1つです。

 

この時に使用されていたスパイクを現在、飾っています

 

当時の加藤、このクリニックを終えて「夢のような時間。1つのキック、1つの技術に「おぉ!」「うまー!」と驚く子供達、そしてまるで子供の様に興奮して喜んでいた大人の方々(笑)最高でした。」と語っています。
始まりは浦和レッズの田畑さんでした。

JFA公認B級指導者ライセンス受講の為、変わり者の自分は浦和レッズコースへ受けにいきました。

元Jリーガーがぞろぞろ、Jリーガーどころか日本代表が2名含まれ、埼玉のレッズコースですから関東の人間しかいない中、名簿全体の一番上に輝く「秋田県」の文字。シンプルに「なぜ?」と皆さん思った事と思います。東北の人間すら他に1人もいません。

 

ジーコ、トルシエジャパンで活躍した元日本代表選手も・・・

 

ここでお会いしたのがレッズの田畑さんでした。ご自身も浦和レッズでセンターバックとして活躍され、伸二選手のWikipediaを見るとこの田畑さんとのエピソードが出てきます。

「伸二選手に秋田に来てもらい、選手達にクリニックなどしてもらえないか」そんな事を考えたとて、無から有でそんな事が実現するわけがありません。皆さんだったら今から自力でそれを実現しようとした時にどうするでしょうか。実現出来そうでしょうか?苦笑

常識的判断からすればそんなことは到底不可能なので、脳内企画の段階でボツです。ただ、自分がそこで突き抜けたアホにならないとそうした事は100%叶いようがないので、どう思われるかなど気にせず(正確にはめちゃくちゃ気にしているけれど、どう思われたとしても我慢する覚悟で)伸二選手と親交のある田畑さんに「こんなこと出来ないですかね~」と聞いてみたところ、田畑さんが伸二選手に電話して下さり、そして伸二選手も前向きな回答をして下さり、この奇跡のカケラを掴むべく札幌へ飛んだという・・・これが全てのスタートでした。

 

レッズで活躍された田畑さん、現在はスカウトをされている

 

2016年5月に札幌へ飛び、初めて伸二選手とお会いしました。テレビの向こうのスーパースターで、自分のように人間が一生で一度たりとも出会う事のなかったはずの伸二選手と、真正面からお会いする機会を。

当時、伸二選手とコンサドーレで活躍されたMr.コンサ―ドレこと砂川が立ち上げたsuna×shinjiサッカースクールの見学と、秋田でのクリニックの打ち合わせで札幌を訪問しました。

小学生や中学生が、現役の伸二選手から直接サッカーを学ぶ、しかも、年に1回伸二選手が来るといった名前貸し状態のサッカースクールとは異なり、月に何度も伸二選手がピッチで指導をする・・・現役選手のキャリア形成に大きな影響を与える画期的なスクールでした。

伸二選手と砂川さんがコーチングしている様子を2時間ほど、ピッチレベルで見学させて頂き、その後、お洒落な洋風の飲食店へ場所を移し、会食も。予定していない、予想していない出来事でした。

何とか秋田でのクリニック実現に向け、思いをぶつけて・・・と意気込んでいましたが、席に着くなり伸二選手の一言で一気に拍子抜けしました。

「いつやりますか」

正確には覚えていないです。ですが、そんな事を開口一番言われたはずです。もう開催を前提として、スケジュール的にいつなら秋田に行けるかというお話をしてくださったんです。感激で泣きそうでした。

そこで伸二選手の人柄を一発で受けとると同時に田畑さんの顔も浮かびました。本当に感謝です。

 

伸二選手が炭酸水を飲んでいたのを今でも覚えています

 

そこから1年以上、調整を行いました。開催出来ないんじゃないかと思う時もありました。事務局の遠藤さんにも大変お世話になりました。ですが、結果的に開催にごぎつけ、クリニックに参加した選手達と保護者さんには一瞬の出来事だったと思いますが、本当に長い期間調整してきてようやくの開催でした。
砂川コーチのキリッと背筋の伸びた佇まいと自分の様な者を受けて入れて下さる寛容さ。そして伸二選手の立ち居振舞い。元日本代表でワールドカップを3回経験するスーパースターでありながら、練習会場に振り返って頭を下げて礼を怠らない姿、食事の席でも店員さんや自分みたいな人間にも気を遣い、箸、水、メニューなど目を配って常に周りを気遣える。
トークショーでは砂川コーチ、伸二選手とも「後列の人が見えなくなる」と、一度も座ることなく質疑応答に応え続けました。
札幌で初めてお会いした時、自分が思ったのは「是非、この素晴らしい人間性に触れて欲しい」

本当の本当の、ホンモノと言われる選手の人間性がこんなに素晴らしく、豊かであることに触れて欲しい、見本としてもらいたい。

「プロサッカー選手になりたい」そう思う選手達の「プロサッカー選手」という目指すべきプロサッカー選手像として、何としてもこの機会を作りたかったです。秋田での僅かな時間でも、この点は十分に感じてもらえたと思います。

クリニックを終えての感想、続きです。

「縁も所縁もないこの秋田に来てくださったこと。
あんなに笑顔で、大きな声で、子供達に真摯にコーチングしてくださったこと。
一緒にあれだけ汗を流して実際にプレーしてくださったこと。
僕の感激はここです。
八橋陸上競技場の芝生の上で広がる光景は涙が出るほどの感激がありました」

当時の若平はそう綴っていました。
その1ヵ月半後に行われた札幌でのサッカー修学旅行においても、伸二選手、砂川さんの絶大なご協力によりコンサドーレ全面サポートの素晴らしい機会を頂きました。試合前のピッチに入れて頂き、アップはスポンサーバナーの位置から見学させて頂き、時折、わざとトラップミスをしてボールをこちらに転がしてくれる伸二選手。

選手がアップから引き上げる通路をウチのスクール生と保護者さんが一緒に歩いている光景はもう「異常」と言えるくらいスーパースペシャルでした。

「サッカー修学旅行に参加するとこんな体験が出来る」

これが当たり前と思われると大変なことです(苦笑)翌年以降の加藤の企画のハードルがここから一気に上がり、以後、毎年苦しむ事になるわけですが・・・

 

これにより以後の企画のハードルが上がりました(苦笑)

 

秋田でサッカークリニックを終えた後、伸二選手がお土産を置いていってくれました。

当日に使用していたスパイクです。奥さんの名前が刺繍された、もちろんのasics特注伸二選手モデルのスパイク。

事務所で伸二選手のサインが入ったフェイエノールトと日本代表のユニフォームの上に飾ってあるスパイクがそれです。

ゲストでお土産まで考えてくれるのは・・・これまたなかなか無いことです。

他だと、楢﨑正剛選手に秋田に来て頂いた際「自宅で保管していた現役の時のユニフォームもってきました」とグランパスのユニフォームをくださったこの2回くらいでしょうか。

心遣いがもうホント・・・

 

自分の中で「生涯でもう一度」と思っている、人生であと一回レベルの事が2つあって、1つはもう1度ブラジルに行ってみたい。当時、自分が過ごした場所を訪れてみたいという事と、あとは伸二選手。もう一度、秋田で、選手達に触れる機会が作れたら。そう思っています。

伸二選手、リーグ中よりオフの方が忙しいと話されていました。実際、秋田に来て頂いたのは7月末。Jリーグの2日後でした。オフになると様々なところで引っ張りだこだそうで、引退直後などは相当に忙しくされる事と思います。向こう1~2年は特にお忙しい時間を過ごされる事が容易に想像されるので、いつか、何かの機会でお会い出来たらと思っています。

現役残りの期間もご活躍される事を期待していますし、ラストマッチや引退試合など、スケジュールを調整して何としても足を運びたいと思っています。縁もゆかりも無かった秋田の子供達にあれだけ真剣に携わって下さった、今でも忘れられないあの感動に感謝の気持ちを込めて。

 

黄金世代。1979年世代の象徴、小野伸二選手。

自分も同じ学年で、自分も伸二選手と同じく市営住宅育ち。事象、黄金世代です。

会食の時に

「伸二選手のキックやトラップは何で培われたと認識していますか」

そう質問したら

「自分は市営住宅育ちで、階段や壁にボールを当てて練習していた」

という話を教えてくれました。

自分もずっと住宅の壁で壁当てをずっとしてきて育った人間だったので「僕も同じように壁当てずっとしてきたのに何でこんなに差がつくんでしょう?壁の質が悪かったんですかね!」と冗談をかましたところ、

「いや、シンプルに練習量と質の差だと思いますよ(笑)」

と笑われました。

小学生からやり直したい加藤です。

いつかまた、秋田で伸二選手に会える日を夢見て、そんな非日常体験を叶えるべくまた明日からの日常をコツコツと積み上げていこうと思います。

伸二選手、そして今、自分の頭の中に浮かぶ沢山の方々を含め、皆さんに感謝です!

 



 

  スクールの存在意義

 

嬉しい事が1つ。スクールの存在意義を感じる、主催者冥利・指導者冥利に尽きる出来事でした。プライバシーのこともあるので詳細は書けませんが、いろんなテレビやニュースで見聞きする普通ではない事に対し、自分は良くも悪くも想像力豊かに考える人間なので、自分の身の回りや自分の家族にこうした事が起こらなければいいなといつも思っていて、ただただ健康であることがどれだけラッキーか、普通に学校に行ける事がどれだけ素晴らしい事か、友達と何のストレスもなく仲良く過ごしている事がどれだけ良い事か、いろんな事が当たり前じゃない。普通で居られることが本当に幸せな事だから、娘たち2人に関しては背が小さくてもデブでも足が遅くても多少言う事聞かなくてもテスト悪くても、とにかく健康で何事もないなら十分だと思っているので家に居て些細な事でイライラしたり理想と異なり腹立たしいみたいな事が全くないです。キッズや学童など矢印があちこちの子達を相手にする経験が長かった事で自身の感情をコントロールする技術というかそうした耐性が幾分高い事もあるかもしれませんが、本当に健康で生きてくれてればOKと思っているので、すくすく成長している娘たちの今に十分満足です。ちゃんとこのまま何事もなく大人になってくれればなと。

 

火事で我が子を亡くされたり、自宅の駐車場で我が子を轢いてしまったり、本当にいたたまれない事故を割と近くで見聞きした事もありました。なので、生死に関する事はさておき、日常生活の中で普通とされていることを普通に出来るという、それだけでハッピーだと思えるのはその普通の何かを1つ失ってみないとわからない事で、あとは健常でありながらどれだいつもした想像力が及ぶかだと思います。今回、このスクール活動を通じて「もしかしてお役に立てたかも」と思える事が1つあったので、とても嬉しかったのと、大きな気づき、ヒントを頂きました。スポーツの力って凄い!と、改めて気づかされましたし、この気づきを起点に、地域の課題解決により一層力を発揮出来ないか情報収集を始めたところです。どこかのタイミングで具体的なお話が出来ると思いますがこちらは少しだけ寝かせて育てていきます。

 

 



  改めてボトムアップを

 

アカデミーやジュニアユースにおいてオフザピッチのところをくどく、細かく言い続けています。学年により意識が違います。これまでも言い続けたり、言わないままにしたり、黙って自分がやり続けたり、あらゆる手法で伝え続けてきました。

トップレベルを目指す選手であれば尚更であるし、目標がある中の活動ではもちろんピッチ上の要求もあるので、オフザピッチについてもマストで伝え続けています。自分はグラウンドに足を運んでまず見るのは戦術や技術の良し悪しよりも、用具や選手の持ち物を最初に見ます。指導者の置いているものですら勝手に位置を変え、置き直しを行っています。選手が卒業した時に「あの指導者にはサッカー以外の事しか教わらなかったな」くらいに印象を残したい、とすら思っています。

数日前、FacebookでASPで運営している学童の数年前の写真が流れてきました。まだ現教室に移る前のテナント教室時代の写真でした。子供達の中で選出された「靴を揃え隊」が、靴だなの靴をチェックしている写真。棚の手前のラインに全ての靴のかかとを合わせるというルールを慣行していました(笑)これを見て自問自答しました。

「学童でもこうしてボトムアップしてたんだな。」

「いつからやらなくなったんだろう?」

「いつから学童には求めなくなったんだろう?」と。

サッカーでトップレベルを目指していようがいまいが、サッカーをしていようがいまいが、靴を揃える、カバンを揃える。開けたら閉める。挨拶をしっかりする。同じ小学生なのだから基準に相違を作る必要はないはずだよなと。

立ち居振る舞いや、心の持ち様など、ちょっとした物の扱い、言葉の扱い、そうしたものを意識して実践する日常の積み重ねから習慣に変化していくと思っています。

自慢ではありませんが、自分は高卒から現在の法人立ち上げまでの間、鬼のような数の会社で働いてきました。夜勤を中心に、指導が出来る夕方が空く仕事を探して転々とし、市内を走ればあの車もあのトラックも、あの建物も・・・と、いつも職歴走馬灯状態です。パン工場、コンビニ配送、携帯工場、不動産屋、市場、配送業大手、上場企業の営業、牛乳配達、電信柱にも上りました。これでも割愛です。そのくらい沢山の会社を渡り歩いた自分ですが、その中で「この人すげえ」「この人は仕事出来るなー!」という人の共通点は月並みではありますが「整理整頓ができ、自発的に清掃が出来る」です。間違いなくこれが共通している。ハズレがありません。

兎にも角にもやらない理由はないので昨日、今日と両教室のスタッフミーティングで提案をしました。まずは「靴棚の靴を棚のラインにかかとを揃える」ここから保育をしていこうと。子供達の成長は周り回ってスタッフの負荷軽減にも繋がる可能性だってあります。

どうして「ここではやって、ここではそこまで求めなくていい」と、自分で線引きをしてしまっていたのかなと。

まずは玄関の靴が秋田で一番揃っている学童にしようと。

あ、まずは我が家からですね。灯台下暗し!

前回の備忘録から更新してなかったんですね、これはマズイ。ちょっとここから意識して連投目指します。

2カ月前の備忘録、北海道の北広島にあるファイターズの本拠地、ボールパークを取り上げていましたが、今回は山口県です(苦笑)このブログ、決して旅行記ではありませんのであしからず・・・

 

門司(福岡)側から見た関門海峡。徒歩10分程で渡れる。

 

  人生初の山口県へ!


人生初の山口県にやってきました。
アイスランドに行った時も「自分の人生の中でアイスランドを訪れる日が来るなんて夢にも思わなかった」
と思いましたが、それに勝るとも劣らないくらい、この山口県も自分には縁もゆかりも無い土地。地図上のどこに位置しているかも定かではありませんでした。
きっと秋田も関東、関西、九州の人からすれば位置も曖昧で同じように縁遠い存在であることが推察されます。

しっかし、山口も東京も暑かった〜苦笑
ここ山口は滞在期間中、曇りや雨がベースでしたが、時折覗く晴れ間と、ジメジメとした空気感、秋田県人にはなかなかキツかったです。特に東京は酷くて、不快感MAXです。帰宅してから知りましたが、30度超えていたようです。どうりで…苦笑

今回は昨年自分が受講したJFA公認A級U12ライセンスでご一緒した鷲頭さんを訪ねての山口訪問。鷲頭さんはチームを持ちながらも自前の合宿用宿舎を所有されており、宿舎からアクセスの良い複数のグラウンドを使用しながら中国、四国、九州、関西などのチームを集め「山口の俵山に行けばあちこち行かずとも西日本の様々なチームと試合が出来る」といった形でハブになっています。主たる事業としてはこのマッチメイク、宿泊斡旋などだそう。他にもGKスクールやトレセンにも関わり、審判ライセンス、ゴールキーパーライセンス「次はAジェネも」と話されていました。この方もまた普通じゃない方です(笑)

山口滞在中、保有宿舎にも滞在させて頂きながら山口県内の様々な会場を見学させて頂きました。
人工芝、天然芝、クレー、スタジアム、フットサル場、山口は各市町村のスポーツ施設の保有数が半端じゃなかったです。十分にあるからなのか、山口にはフットボールセンターがないそうです(笑)そりゃそうだよな〜あれだけあれば。今回、加藤はレンタカーで県内を移動しましたが、紹介頂いた施設だけでなく、走っている最中他にも何個もの施設を見つけました。走れば何かのグラウンドに当たります。おそらく山口の方々はそれが当たり前の感覚かもしれませんが秋田と山口では雲泥の差です。
山口での学びは自分の中で消化するのでここではこのくらいに。今回は山口探検記的方向に振り切ってお伝えしたいと思います。

 



巌流島 奥には佐々木小次郎と宮本武蔵の像が立ち並ぶ

 

  まだ行っていない県、ラスト15!


■加藤、まだ行っていない県リスト■
長崎 
岐阜 
徳島
石川
福井
滋賀
三重
和歌山
岡山
島根
香川
愛媛
佐賀
沖縄
熊本 
計15

今回の山口出張終了時点の加藤がまだ行った事のない都道府県です。あと15…
過去、車移動で熊本や鳥取を通過したことがありますが、それは加藤の中では「行った」にはならないので不可です。
ご覧の通り四国、中国などが多く、ここからがなかなか絶望的です。この中で絶対行きそうなのが長崎、岐阜。徳島もSMCでご一緒したヴォルティスの谷さんがいらっしゃるので、徳島へ行く場合は確実にそのタイミングで他を含め四国を制覇したいです。
今回、山口では地図で言うと本州の最南端、反時計回りで日本海側から瀬戸内側に車で移動しました。尚且つ、山口最終日の午前だけ完全な観光タイムを頂戴し、関門海峡へ。関門人道と言う海中トンネルがあり、歩いて山口から福岡に行けるんです。徒歩で福岡入りし、これにより今回の出張で行った事のない県リストを2つクリアしました◎
更にフェリーで巌流島にも。誰も乗車(いや、乗船か)するお客さんが居なく、900円で行き帰りの往復ともフェリー独り占め。
関門海峡にかかる橋の高さと壮大さ、正直、オーストラリアのハーバーブリッジより感動しました。
佐々木小次郎と宮本武蔵の決闘、巌流島の歴史など、地理・歴史に無頓着であまり興味がなかった自分もその歴史の魅力に引き込まれました。山口での観光は半日だけでしたが特別な観光体験でした。

さて、今回の山口ですが、実は元々東京でのスポーツビジネス産業展への出張を予定していた中で抱き合わせで組んだ日程でした。東京出張の抱き合わせで山口かい!と、突っ込まれそうですが、秋田の場合、概ね東京、札幌、大阪以外は東京や伊丹を経由してそこからまた飛ばないといけないので、山口だけを目的とすると山口出張だけに4回飛ぶ、航空券4つ分の費用対効果を求めないといけないですが、元々東京に行く予定だったこの日程に組み込む事で秋田ー東京の往復分は両日程の共用という意味で若干薄まります。
ただ、本当は絶対に2日は欲しいビックサイトの展示会、山口+東京合わせ日月火水木と5日はマジ離婚なので、展示会は1日だけで何とかまとめあげ、山口〜東京を4日のスケジュールにしました。
今回の展示会はいつも以上に、具体的に獲得したい目的がありました。
また、それに絡めて最近学んだこの2つの話がかなりこれに重なるものがあるので紹介します。



山口で見た人工芝Gの外周にタータンのランニングコース

 

  外注の中に無駄と新規事業のヒントが


ここ最近学んだ仕組みがやはりどれもそうであったのですが、
外注したり、委託するのが通例の部分をグループ内で別会社、別組織を作り、外部へ資源(お金)が出ていかない仕組みを敷いて回す。地域も業種も異なる県外の2つの事例で奇しくも同じ仕組みの話を聞きました。
1つはスポーツ施設の管理会社。指定管理業務、施設創出、当該施設を利用してのイベント、本来は指定管理団体、入札で決まった工事会社、イベント会社などが入り、分業されていく事が多いだろうけども、こうしたものを別会社・別団体で担いながらも全てが1つのグループ会社の範囲で回している事例。
1つの会社で管理会社を作り指定管理を受け、その施設を管理・運営。更にその管理敷地内に資金を投じ新たなスポーツ施設を作るなどのバリューアップをこれまた別のグループ内子会社が登場しそこを担う。管理会社と工事業者は別会社であり、外注の形にはなっているし、お金は動くけど、それが同じグループ内という形。

もう1つ。
凄まじい数のスポーツ施設を有し、スポーツを仕掛け装置にリゾートホテル運営を行う会社。
宿泊だけでなくあらゆるコンテンツを含む企画・運営、地域との様々な掛け合わせ、あるいは他地域を巻き込むハブとしての役割など、多岐に亘るそれらのいくつかをやはり通常は外注していく事が多い中、例えば普通は旅行代理店への外注で集客するところをそのリゾート運営会社が自社で旅行代理店業務を行う。あるいは旅行代理店を作ってしまう。
これによりサービスをフルカスタマイズ出来ることや外注による目に見えないコストを抑えるなどのメリットが出てくるとのこと。
この2つの事例、共通項はスポーツだけれど、旅行業と指定管理業と異なる分野、全く違う県の別々の事例。されど、本来外注して分業するところを自社やグループ内で完結するという同じ話をされていたので驚いた。
類似の話でジャパネットたかたのクルーズ船旅行の販売がある。40万円くらいで日本全国様々な都市を経由、韓国まで行く長旅。これを食事から現地の移動、旅のパンフレットまで全てフルカスタマイズしていると聞いた。これを現地交通手配、食事、旅程の構築含め旅行代理店に丸投げしていたら40万円の設定では不可能だし、前者に比べ利益が外注先への経費に変わる。
規模こそ小さいものの、弊法人もそうしたメリットを一部仕組みとして組み入れていて(勉強して取り入れたわけではなく、気がついたらそうなっていた)法人内の事業間、あるいは法人と個人事業のリレーションでそうした仕組みを敷いていて、メリットの享受やリスク分散が出来ている。結果的に。
1つの事業だけではどうしても幅や柔軟性は作れないし、また、昨今のコロナや物価高のように環境的要因にさらされ、立ちゆかなくなるリスクが大きい。事実、この数年、それによって倒れた会社やお店は沢山あるし、実際ウチもギリギリを耐え抜いた2年だった。コロナ初期と、昨年春などは本当にヤバイところだったので。
そんなこんなでここ最近は厳しい数年でしたが、3月決算のASP、税理士さんから2022年度の正確な数字が来まして・・・ウチはNPO法人なので県庁へ活動報告書や活動計算書などの事業報告書の提出、数字がキッチリ公表されるので誰でも見れてしまう、隠してもしょうがないのですが、波乱の数年をくぐり抜け、2023年度の予算はようやく大台到達です。ここまで長かった~


話が脱線しますが、昔、会社員を辞めて独立する時に事業の1つとして秋田にFリーグのチームを立ち上げる可能性について真剣に考えた事がありました。
実際にFリーグの現場を数試合、県外のホームや代々木のセントラル開催含め観に行きましたし、この頃から県外の様々なフットサル場にも足を運ぶようになりました。
ただ、これは厳しいなと思いました。自分が見に行った時期はフットサル=アスレタみたいなフットサルブーム全盛期からやや勢いが落ちついてきた頃。どの試合も集客に苦労していて、また、フットサルそのものが玄人向きで地味な感じで、言うなれば「点の入らないバスケ」みたいな感じ。素人の方がイメージする「点が沢山入り、テクニカルなシーンが見れる!」というフットサルとは程遠く、ロースコアの多い、シンプルな走力とコンタクト、基礎技術と守備がベースとなる玄人向きの試合ばかり。もちろん、ゲーム自体は、選手はそうあるべきなのだけれど、これを観たいというお客さんがどのくらいいるのかという興行としての魅力はなかなか厳しいものだと思い、結果的に自分はフットサルに踏みきらなかったです。
そんなこんなでキッズサッカースクールを立ち上げ、そこから学童保育も立ち上がり、今に至りますが、あれからそろそろ10年が経とうとしているわけですが、当時フットサルでFリーグチームを運営する場合の適正な予算規模というのが頂いたFリーグの資料に記されていて、それが大体今のウチの法人の事業規模くらい。もしFリーグ立ち上げに進んでいたら、10年経ってようやく到達しているこの「今」を、あの立ち上げの辺りで即出さなければならなかったという…

もしかするとそんな別の人生があったかもしれないわけですが、選んだこっちの道で断然良かった気がしています(苦笑)

は、予告通り話が少し脱線しました。
で、ASPもまだまだ安易に外注し、財を外に放出したり、不要に時間とお金と信用を失っている部分があるなと思っていて、もっと自社で推進すべき領域があるなと考えています。
「ASPでやる新しい何か」は、何か画期的な革新的な新事業を生み出す必要もなく、思考停止して安易に外注していたその何かを自社で行う仕組みを作るだけで十分だと思っていて現在動き出したところです。
今回訪問した山口の事例もそうです。
フェスティバルを開催する→宿泊してもらう
この、宿泊のところを自力で担う事にしたことで、全くの他業者となるどこかの旅館に流れていたお金と信頼(満足度)を自社に回転させる仕組みにしたのだと思います。今この時点でASPの事業を再点検すれば、まだ他にいくつかあるんじゃないかな〜と。
この備忘録記事を打ちながらなんだか自分で段々整理出来てきました。
で、早速、秋田に戻ってきてから法人の支出を整理しました。どこに多く払っているかを可視化。そのリストアップした支出先の各社にお願いしていることの内「自社で出来るかもしれない」を、探って・・・

これにより、

・無駄が省ける

・新たな事業の可能性が生まれる

・ワクワクが増える

という感じです。

で、早速1つ取り掛かりました。以前から課題感もあったので現在、加藤が1人で推し進めています。

乞うご期待!

 

今回は山口~東京の移動中の時間を利用して打ち込んだので、だいぶボリュームがありましたね。

他にも記事があります。校正して近日投下します!

とてもとても重要な発表もあります!

  地価上昇率NO.1の北広島へ

面白いもので、その土地の土の成分も、量も大きさも何も変わらないのに、その価値が変わる。

外的要因、環境要因によって、それそのものは何も変わっていないのに評価が変わる。

「会社や人も同じ事がよくあるよなあ」とか思いながらボールパークのあるFヴィレッジまでの徒歩20分ほどの道のりを歩きました。


「野球関係ねーじゃん、」

「お前スタジアム作るわけじゃないだろ、」

そう言われたらその通りなんですが(あ、別に誰かに言われたわけではありません苦笑)サッカーではない別の何かに学ぶ意味の大きさをこれまでの体験から肌で感じている自分としては特にこの3年くらいはサッカー以外の競技に、スポーツ以外の分野にいかに学ぶかがポテンシャルを広げる大切な要素だと感じていて、細かい話でいくとスクールのトレーニングなどはバスケット、バレー、ハンドボールなどからインスピレーションを得ることが多くて、特に身体操作の向上や、トレーニングの効率などの部分はサッカーより遥かに理に叶っているものが多く、サッカーの中だけで「何かいいトレーニングないかな〜」みたいなリサーチでは到底行き着かない学びが他競技にはあります。サッカーから離れる事はサッカーの可能性を更に高めるんだという実体験を何年も得てきた自分としてはもう呼吸同然にこの行動が染み付いてきています。


さて、ニュースやネットでも様々な関心が集まる北海道北広島のボールパーク。皆さんはどのくらいの情報をお持ちでしょうか。


Fヴィレッジ公式

https://www.hkdballpark.com/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_term=fvillage&utm_content=230315_txt_0001&utm_campaign=23_inside_con


フィールド寸法問題

https://www.fighters.co.jp/news/detail/00004510.html


アクセス大混乱

https://news.yahoo.co.jp/articles/60a737b8fb01c4ccc8aedde303ca32c110a68fef


ボールパークの解説

https://yakyuburo.com/yakyuu-kyuujou/ball-park.html


開業からいきなり寸法問題や交通渋滞の問題でニュースやネットを賑わしている日本ハムファイターズの本拠地ですが、Fヴィレッジという広大な敷地に完成した野球専用スタジアム、ご存知の通り既に完成し稼働しています。

新千歳空港から札幌間を電車で走れば、北広島駅周辺で眼前に広がる同スタジアム。

これまで何回か出張で札幌を訪れる度、建設中のエスコンフィールドを車窓から眺めてきたので、念願叶って遂に潜入した形です。


参考としてURLを貼り付けたので、この施設についての説明はそちらへ譲りますが、簡単にご説明すると〜

飲食、ショッピング、遊び、宿泊、更には保育園、マンションも立ち並ぶ複合型エリア。

今やどのプロチームもそうですが、野球を観に行く、サッカーを観に行く、といった単一の目的、それだけを提供する集客では対象となる顧客数が限られる。特にサッカーだとホームの試合なんて僅かなもの。

「試合の為だけの巨大なコンクリート」では費用対効果が低い。

秋田含め専用スタジアムの議論は全国各地で行われていますが、試合日以外は稼働しないようなこれまでのタイプのザ・スタジアムはもういらないと。

サッカーで一番最初にこの点に着手する本格的な事例は来年オープンが予定されている長崎のスタジアムかと思いますが、ジャパネットホールディングスが800億をかけて挑戦するスタジアム、いや、街作りです。

余談ですが、長崎と言えば何年か前にFC東京のホーム味スタで、前社長の高田明氏をスタジアム内で探し当て、突撃で話をした事がありました(笑

試合の際にはホーム、アウェイ関係なくスタジアムの外に出て歩くと知っていたので、スタジアム中を探し歩いて捕まえ、話し掛けた思い出が

開業後は長崎にも是非足を運びたいです。まだ長崎には足を運んだ事が無いので、加藤のまだ行った事ない県リスト171つがこれで消化されます。


長崎スタジアムシティプロジェクト

https://www.nagasakistadiumcity.com/


長崎スタジアムシティ 日経

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00585/070200149/


これらを見て頂ければスタジアムが、ただのスタジアムでないことがよくわかると思います。今回のエスコンもそうでした。


冒頭の話に近からず遠からずだと思いますが、サッカーが大好きで、ひたすらサッカーだけをして、常にサッカーの事だけ勉強して〜では立ち行かない、戦えないと思っています。人は自分の安心領域から出来るだけ出たくない生き物だと言います。どうしても体験や情報が偏りがちになります。

会社員を辞めた直後に車が買えるだけの費用をかけてJFAスポーツマネジャーズカレッジ(以下、SMC)受講した時、それがいつ、どのくらい、どのような形で役立つか、その分を回収出来るかなんてお金に換算して考えたりなどしていません。B級レッズコースも、AU12も、それによってどうなるかなんてほとんど考えてない。全国各地の事例を見て回るのも、それを見たい、話を聞きたいと思うのは全て直感的なものです。

けれど、結果的にその全てが今の自分を、ASPの何かを形成しているし、回収どころか、かけがえのない財産としてプラスをもたらしているので、どこに行き、何を見て、何を学ぶかに正解や間違いはないし、結局は自分次第。決める時の自分の直感と、その後の自分が作る結果で肯定させていくだけだと思います。

なので自分が直感的に決めている「ここを見たい」「これを学びたい」というものがそれが何にどう繋がってどうなるの?という説明なんて出来ません。

今回の札幌出張なんて妻に言わせれば

スポンサーさんと美味しいもの食べて、フットサルして遊んで、野球観て、コンサドーレ観て、あなた楽しかったでしょう?って思われてるので(笑


  「だけ」では立ちゆかない

ASPは昨年ジュニアユースチームを作り、この春で2学年が揃いましたが、運営で見た時にこの「チーム」の活動は大変です。

仮に今から新たなサッカーチームを作ります!とした時に、わかりやすく月会費を仮に15000円にしたとして、1学年20人なら年会費・月会費で1年目は年間390万の事業規模です。人1人の年収になるかならないかの予算でスタッフ全員の人件費、車両、維持管理、施設使用料、大会参加費、登録費、事務費、全てを賄わないといけません。例にもれずASP1年目、ジュニアユース単体はウン百万の赤字でした。丁度キャラバンが1台買える程の(笑)

計算上、2年目780万、3学年揃っても1170万。会費は例であって、ASPの場合はこの会費が13500円なのでこの事例より更に下がります。

ASPはスタッフ9名です。社用車はマイクロ、キャラバン、デリカを使い3人が送迎します。

何を言いたいかと言うと、普通にやっていては話にならないくらい合わない事業だということです。

抱える選手の会費だけを財源とした活動では、送迎無しのスタッフ2名体制くらいのスキームでないと赤字という育成チームの現実。スポーツの、しかも育成の領域になるとこうしたお金の部分がボヤッされがちですが、数字にした時にこれが紛れもない現実です。

だからこそサッカーという単一競技の、その会員数だけを捉えて活動していては全国各地で生まれては消える沢山の消失事例の1つになってしまうと。秋田でもチームが無くなる事例は3種、4種ともに少なくないです。

人数に会費を掛け算して費用を引いたらそれが出来るのか出来ないのかは明らかなわけで、それが出来ないとすれば会費を上げるか、領域を広げるしかないのは逃れようのない事実です。会費を上げる方を選択すると、おそらく月会費が5万円くらいになってしまうので、たぶん人が居なくなります(笑

なので、ASPは後者を選択しますし、今既に現在進行形です。ジュニアユース、サッカーの範囲だけで捉えていてはダメという認識です。


SMCに通っていた頃、あるセッションでアイディアの生み出し方という話がありました。

アメリカの実業家ジェームス・ウェブ・ヤング氏の著書でこんな言葉があります、と。

「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」

僕はこれを凄く大切にしていて、つまり、どんな天才も無から有ではないと。何も無いところからいきなり天才的なアイディアが降りてきて世にリリースしているのではなく、沢山の情報や体験などの掛け合わせにより、これまでに無かったようなアイディアが生まれるのだと。

これは、自分のような高卒かつIQの低い凡人には救いの金言であり、つまりは体験や情報の数、球数を増やせば増やす程、掛け算により大きくなると言ってくれているわけで、だからこそ、通常は片寄りがちな趣味や行動、行き先、人間関係、様々な選択を、出来るだけ自分のいつものルーティンや方向性から外して選択していく事で、今までの自分には無かった情報や体験の掛け合わせが出来る。

それまでの自分には無かったもの同士の掛け合わせなんて、それ以前の自分には考える余地すら無かったわけで、絶対に新しい何かが生まれるに決まっています。

自分が選びがちな選択肢を外して新たな情報や経験を獲得していく事がどれだけ自身の可能性を高めることかということ。

自分は今回、サッカーという枠を外した野球の体験=エスコンフィールドの内部の視察、顧客体験などから新しい体験があったし、沢山のインスピレーションを得ました。建物だけではありません。いろいろです。

2023年はより一層こうした機会が作りやすくなったのでこの1年に対するワクワク、期待感が大きいです。

6月はライセンス同期の方の施設事例を見に山口へ飛びます。

学びと並行して今は屋内外、施設創出に向け全力を尽くしています。着実に前進しています。

全ての学びと力を結集し、選手達の日常に寄与出来るよう、1日も早く経過や結果をアナウンス出来るよう進めていきます。

 

ネーミングライツのスタジアムバナー貼り付け工事がようやくスタート!

 

  ネーミングライツ余波

会う人会う人に「スタジアム凄いね!」「観たよ!」「がんばってるね!」と声を掛けられ続けた1ヶ月間。ようやく落ち着いてきました(笑)もうそれしか言われないくらい人に会うと第一声がスタジアムについて。大変有難く思います。

決して安い金額ではない年間110万円の命名権。いろんな所で対外的な発信はしてきました。対外的な(笑)もちろん、しっかりと明確な狙いがあり、今後の可能性を描き、社内でも共有しながら、最終的にはエイ、ヤーの勢いで決めた今回のネーミングライツ。思うようにはならないのが世の常ですが、ASPとして「動くべきは今」と判断して色々取り組んでいるところです。

そんなスタジアムですが、これからバナーの工事に入ります。前ネーミングライツパートナーのあきぎんさんが先週に原状復帰の工事を終えて下さり、契約期間前にこちらの工事が開始できる運びに。本日は足場を設置。来週からバナー取り付けの工事が始まる予定です。

ASPは前任のあきぎんさんと基本同じ箇所への掲載ですが、1箇所だけ追加としてバックスタンド、つまりはメインスタンドから見て正面に位置する箇所にバナーを設けます。計5箇所。法人のデザイン関係は基本加藤が行っているのですが、イラストレーターもなければ知識も技術も無い。そしてご存知の方も多いと思いますが、フリーペーパーASPニュースも加藤がパワーポイントを駆使して作成しているなど、法人の様々なものが加藤のパワポや世の無料アプリなどを使用しながら素人の延長でどうにかコストカットして行っています。無論、今回のスタジアムバナーも加藤作成です。パワポです。アウトライン化出来ずに暗礁に乗り上げそうになるも、フォントを業者さんに伝えて向こうで複製してもらうなど、裏技の掛け合わせで制作しています。是非お楽しみに!

 

 

35年前、当時遊んでいた裏山がお仕事の舞台に。将来なんてわからない〜

 

  未来予測

今回は工事繋がりでもう1つ。センチメンタルなお話を。

会社員を辞め、サッカースクールで独立してからいつの間にか学童保育も開始。テナントでスタートした桜教室は児童も増え、手狭となった為、現在の桜台に新設し現在に至ります。当時はまだ個人事業主であった為、個人で銀行から借り入れをして立てました。故に、今でもさくら教室については加藤の個人所有の建物です。

そしてそして、この桜台でも更に手狭となり、徒歩すぐのテナントを賃貸契約し、こちらに様々な習い事を入れたり法人の事務局を置きました。従業員も増え、駐車場もパンパンになり、昨年秋に駐車場用地を購入しその駐車場整備がようやく先週から開始しています。

非常に個人的なお話になるのですが、加藤としてはこの桜台でお仕事をしている今に感慨深いものがあって、それは何かと言うと、ここ数年の様々な工事等は全てHPスポンサーでもある桜営繕さんにいつもお願いしているのですが、桜営繕さんの社長である千葉力太郎社長は何を隠そう自分が小学校の頃のチームメイトでGKだった同級生です。桜サッカースポーツ少年団、城東中で一緒にプレーした同級生。そんな彼と先日、駐車場整備の打ち合わせで現地で話していた時に

「まさかあの頃遊んでた裏山でこうやってウチらが仕事するなんてなぁ」と話が上がりました。

そう、今ある桜台は自分が小学生だった頃はただの山で、秘密基地を作って遊んでいた「THE・裏山」でした。

サッカーの練習をさぼってこの山の中で隠れてグラウンドを見ていた事もあるし、カモシカにあった事もあるし、放送委員で山の中を撮影して全校放送したこともあります。

それが月日を経て分譲地となり整備され、そこに自分が建物や駐車場でお世話になり、当時のチームメイトと仕事でこうして絡む事は想像だに出来ないことです。

この山は新聞でも良く取り上げられましたがやたらと熊が出ていたので、当時、カモシカではなく熊さんに出くわしていたならば今日の加藤は存在していなかったです。運が良かったんですね~

 

もちろん、30年、35年も前の小学生の自分に今のこの自分を、未来を予想するなど、天文学的変数の掛け合わせですから不可能に決まっています。ただ、それはこの年数に限った事では無く、1年後、3年後の事だって様々な選択や自分にはコントロール出来ない要素が掛け合わされていく未来なので到底予測がつきません。

精度高く予測出来るのはほんの数日、数週、数ヶ月くらいのもので、一言で言うと「今」という言葉に集約されます。

今見えている事しかやっていない視野の狭い自分としてはまさにこれなわけですが、引き続き「今を生きる」で進めていきたいと思います。先々の目標や到達すべき大きな何かを持っているわけではありませんが、叶えたいことは幾つかあるのでそこは何とか1つ1つクリアしていきたいと思います。

今回の備忘録はASPニュースvol.14の木更津廃校事例を入口に、限られた紙面内で伝えきれなかったハードの部分について深掘りしたいと思います。施設、特に屋内という部分に関しては加藤にとっては永遠のテーマとなっており、学生を卒業し、指導者の道に入ってから今日までずっと課題感を持って今に至る為、ここについてはかなり熱い思いがありますので。

 

木更津の廃校利活用施設、カレンロバート氏が代表を務める

 

  当事者になりたくない秋田県人

 まず、17の夏から指導者の道に進み、すぐに直面した問題は雨、雪などの悪天候時の施設確保の問題でした。それまで自分がプレーしていた小・中・高では、どんな悪天候でも雨に打たれ、雪に埋まりながらそれでもサッカーをする、根性でやりきるのが当たり前だった時代。ある意味なんとも思わなかったし「そーゆーもの」としてサッカーに打ち込んでいました。

しかし、自分が指導者という立場に立つと「そーゆーもの」では片付けられなくなります。

技術的に今よりも改善させたい、1日も無駄にしたくない。にもかかわらず、雨が降れば中止、冬期間は基本、平日の屋内会場が無く雪の中でやるのは当たり前といったチームのトレーニング環境は非常に大きな問題であり、一番納得がいかなかったのは「むしろ雪の中でやるから足腰が鍛えられる!」といった、課題解決から目を背け、言い訳としてこうしたフレーズがあちらこちらで聞かれる事。

高校卒業後の駆け出しコーチ時代、指導に携われるよう夜勤有りの地元パン工場に務めました。その為、平日のトレーニングはほとんど自分が担当。他の指導者の方々は仕事で平日はこれず休日が中心。練習のほとんどを自分がオーガナイズしている中、効果効率と環境改善が必要不可欠であることを現場で強く感じる毎日でした。

ミーティングで色々と提案しても基本は「難しい」「無理でないか」と、やらない理由だけが飛び交い、言葉を選ばずに言うと、みんな面倒くさいし手間をかけたくない。

例えば、近くに公民館やコミセンがいくつかある。雨で毎回中止では限られた練習日数がもったいないし、何より選手達が楽しみにしているその1日、やりたいという気持ちを大切にしたいと感じていたので、各所を回って使えないか交渉をしました。改善は自力でしか成しえないと悟った末の1歩目でした。結果、使えないと思っていた場所は条件付きで使えるようになります。そう、やらなかっただけだったんです。

そこはもちろん狭いしやれる事は限られるし、贅沢を言えばあれもこれも叶わないことだらけではあったものの、それでも雨で中止、冬は外だった練習のいくつかはそこが使えるようになったことで技術的なトレーニングに費やせるようになりました。自分の中で指導者としてのピッチ外での成功体験、これは本当に小さな1個の改善ではあったけれど、今振り返ると、今の自分のこの仕事に少なからず作用している原点的な成功体験だった気がしています。

で、そんな秋田の人間には切っても切り離せない冬のトレーニング環境の改善、屋内施設の確保は、指導現場で切実に感じたこの地域の課題としてその後も持ち続け今に至ります。

 

17~18の頃からなので26年経過した今もそこを改善する力を持てていない役立たずである自分に対して日々ガッカリしているところですが、個人的な問題はさておき、マクロで見てもこの課題は秋田の人が感じている以上に大きな課題です。

僕がこの課題に対してヤバいな、根深いなと感じるポイントは2つあって、

1つ目は「課題放置の年数」

少なくとも自分が中学生や小学生だった頃から(もちろん、それより相当前からでしょうが)この冬期間の施設問題はあって、本来、走ったら先生に怒られる廊下でダッシュをし、階段を駆け上がり、廊下や広めのスペースで筋トレという冬の平日を過ごしたあの昭和な日々は、驚く事に今も市内の中・高では冬の風物詩的に続いているというこの課題放置の年数。

スポーツ文化が醸成されているヨーロッパなどで「日本の秋田という地ではサッカーをしたくて入部した子供達が冬の何カ月も廊下で筋トレをしている」なんて話を聞いたらどんな反応をされるんでしょうか。

もう1つが「他者比較で見えてくる秋田の遅れ」

雪国であるにも関わらず、東北6県、北海道を含めた北国7県で秋田だけがフットサル場無し、サッカーやフットサルの出来る民営の屋内施設がありませんでした。

指導者をスタートしてからこれまで、何度か屋内施設の創出が叶いそうな場面はありました。いずれも実現には至らなかったですが、JFAスポーツマネジャーズカレッジで学んだ全国事例の視察や、そのアプローチ方法などの学び、そしてブラジルやスペイン、アイスランドでのスポーツ施設の視察など、情報やイメージは年を追うごとに積み上がってはきていました。

そして、アイスランドから戻ってきた翌年に遂にサッカーが可能な民営の施設・みん体(ローカルパワーさんが手がけた民営の屋内施設・みんなの体育館やばせ)がオープン。ここで完全に潮目が変わったなと感じました。その後、秋田スポーツPLUSがお世話になっている税理士事務所の社長さんも、バスケスクールの拠点となる屋内施設を創出と、民間の屋内施設がこの数年でいくつか出来てきています。

 

これまで自分も何件かの企業に足を運び、あの倉庫を、あの土地を~と交渉したり、作成したプレゼン資料を持ち込み、懇願したりとアクションはしてきました。「今思えばあの時のあそこ、こうしていればな~」「今、このタイミングであの話があったなら実現できたのに」そう思うようなところがいくつかあります。しかし、結果的に今ここにそうした施設を創出出来ていないという結果を作れていない状況の中、ASPとして、加藤個人として実現に向けて更に努力しなければならないし、今年はそのあたり強い覚悟を持って行動しているところです。

これまではあれも無い、これも無いという、チャンスを目の前にしても掴む事が出来なかった状態でしたが、こうすれば実現できるという具体的なイメージは持てているので、可能性のある場所が見つかればしっかりとパワーをかけて実現させたいと思います。

そんな中で、これまでの海外での視察もそう、今の仕事をする前の会社員時代もいつもどこかに何かを見に足を運んできましたし、今も出張時は出来る限りフットサル場に足を運ぶようにし、加えてその施設の個サルに申込み、毎回行った事の無い施設で身体を動かしながら使用者として施設を体感するなど努めています。そんな、様々な施設を見てきた中で、今回の木更津の事例や、何年か前に視察した水戸ホーリーホックのクラブハウスなどは学校の統廃合によるいわゆる廃校の利活用事例となります。

「廃校の活用」も、スポーツ関係者の中ではよくよく挙がるワードではあるものの、だいぶ前からこれを検討し、情報を蓄積してきた自分としては結論、秋田での利用の可否としては「不可」というジャッジを今現在のところしています。廃校の利活用をぼんやりとでも考えた事がある方、興味ある方でその中身についてはあまり調べた事が無いという方に対してはある程度の情報提供になろうかと思うのでこれについても少しだけ触れたいと思います。

 

廃校を利活用し誕生した水戸ホーリーホックのクラブハウス

 

  秋田における廃校利活用の可能性はいかに

まず一番に知っておかなくてはならない、あるいはそれがもう全てと言っても過言ではない「優先度」について触れたいです。優先度とは、その地域の小学校、あるいは中学校が統廃合により閉校し、学校として使わなくなった後の利活用において、誰がそこを使えるのかという意味での優先度のこと。結論から言うと最優先は地域。その学校がある地域の自治会や町内会など、その地域が「このように活用したい」という声が上がればそこがイニシアチブを握って管理・使用していく事が優先となります。もし、そうした地域の利用の要望が無い場合は2番手に持ち主とも言える役所が出てきます。例えば備蓄倉庫に使用するとか、役所内の様々な課で利活用の案などがあればそれも1つ。そして、役所内においても特に用途は見当たらないという事になってはじめて誰か使いませんか?と公募されるという流れになります。なので「廃校、使えたらいいね」と思っている団体や企業や個人はみんなこの優先度の下位に位置しており、また、そのフェーズになったとしても使いたい競合は存在する可能性がある為、どんな団体であるのか、利活用によって何をもたらせるのかを描ける存在でなければ難しいかと思います。

つまり「廃校になった、使いたい、空いてるならいいじゃーん!」みたいな事ではないと。

そこを使いたいと思う人、その団体が、使えるかもしれないというポディションに辿り着く事自体がかなり難しいという現実があります。

また、廃校になる学校は当然、子供が少ない、居ないエリアであるからこそ廃校になるのであって、ロケーションもそれ相応。例えば、周りは家が少なく田んぼに囲まれているとか、よくあります。そもそも学校は学校として作られているのでそれ以外の用途を想定していません。何を言いたいかと言うと、都市計画上の制約が出てくるという事です。例えば、廃校を利用してこんな活動をしました。次にその活動の中でお店をやろう!販売がしたい!となった場合には消防法の話になってきます。そうすると、施設をそれ用にいじらなければならないので、その費用面の問題で団体として挫折したり、そこを使うのを諦めたりという事が出てきます。また「グラウンドを芝生にしよう!」と希望しても、建物はもちろんの事、芝生のグラウンドにすること自体も開発行為になると。用途変更が求められ、多大な時間がかかる。そもそも許可が下りるか否かという問題も。などなど、ルールに照らした場合に制約が多く、時間と労力がかかること。底辺からのボトムアップでここに臨むと、結果、不可能に近いというのが現時点での自分の中の結論です。

では、今回取り上げた木更津の事例は?という事になります。人工芝グラウンドは作るは校舎を合宿所にするは、中にはお風呂もある宿泊機能もある。なんで全国のそうした事例はそれが許されるのかと言えば、これらの大半はボトムアップではなくトップダウンだからです(笑)その市や町が、その団体とタッグを組み、施設を利活用しながら地域活性(交流人口を増やしたり、地域住民の健康増進や生きがいを創出し、一定の効果を出していくなど)を目指す、ほぼ行政案件です。木更津の事例ならば最寄りの東京をはじめ、様々な地域から足を運んでもらい、地域にある他の施設やレジャーなど観光を含めお金を落としてもらう呼び込み装置として、木更津のスポーツ観光の広告塔として位置付けられており、だからグラウンドを作る、宿泊機能を作るといったそれぞれの業に対し用途変更がスムーズに進む。また、水戸の事例であれば水戸ホーリーホックのクラブハウスでありながら、例えばウェイトルームは選手専用ではなく、地域の高齢者が健康増進の為に同じ場所を使って運動もするし、館内は地域の公民館や市民サービスセンターの機能も有しているなど、地域コミュニティの中心地となっているなど、行政が推すに足る機能をそれぞれが有していて、地域に少なくない還元が出来ているわけです。秋田の廃校でこれを実現しようと思った場合、こうした全国事例と同じような規模で廃校利活用の成功事例となるとそれが出来る団体、企業は限られてくるでしょうし「使いたい!」と思っている団体のそのほとんどは体力的にも様々な要件に照らしても難しいかなと。

ただ、制約や求めるものとの乖離はあるにしても「活用する」という意味ではこのトップダウン以外にも方法はあります。それについてはここでは語りませんが(笑)

いずれ、現時点で活用は難しいと考えられるし、求めるものとの乖離という点においてもマッチしないのが現状。ASPとしてはコツコツと別の形での環境整備を目指します。

 

これをご覧の方、しかもここまでご覧の方は日頃何らかの形でASPの活動や加藤と近い方か、あるいはかなりの物好きばかりかと思うので、秋田のハードの環境整備については是非ご協力頂きたいです。屋内施設となりうる倉庫などの情報や、企業内の敷地の利活用など1つでも多く収集したいですし、この数年、ここ数ヶ月もそうですが、候補地に足を運んで実際に中を確認したり、あのビルの、あの会社の屋上にも上がったり・・・(苦笑)あらゆる可能性を探って動いています。数日前、1つ可能性のありそうな情報が舞い込んできたので「これは是非、形にしたい!」と鼻息を荒くしているところです。良いご報告が出来る事を願って、引き続き頑張ります~

  秋田スポーツPLUS・ASPスタジアム誕生!

 

報道の通り令和5年4月1日より秋田市八橋運動公園球技場=現あきぎんスタジアムのネーミングライツ(命名権)を弊法人が取得する事となり、新たなスタジアム名は「秋田スポーツPLUS・ASPスタジアム」愛称:ASPスタジアムとなる事が発表されました。
自分が把握していた決定日より幾分早く、事務所からスクールへ向かおうと準備している最中、秋田市より決定の一方を不意打ちで受けた次第です。その数分後、すぐさまテレビ局、新聞社の電話取材が立て続けに入り、夕方のニュース、夜のニュース、朝の新聞、各報道機関のホームページやSNSなどでも発信され、当日晩から翌朝をピークに電話、メール、LINE、メッセンジャー、Facebookなどなど、沢山の方から「おめでとう!」「すごいね!」と、ご連絡を頂き、特に今日の朝は連絡が途切れる事が無く、今回の件の反響の大きさを実感した次第です。ニュースを動画で、新聞を写真で、沢山の方から同じものが何個も(笑)

18時台のニュースは移動で見れず、22時頃のニュースは帰宅してお風呂か食事中で、新聞はとっていないという中で、全て皆様の善意で不便なく見る事が出来ました。この場を借りて感謝申し上げます。

 

  スポーツ団体がネーミングライツを取得する意義

既に発信されています通り、長らくあきぎんスタジアムとして親しまれてきた八橋運動公園球技場は秋田スポーツPLUS・ASPスタジアム(愛称:ASPスタジアム)に変更となり、3年契約でお世話になります。3年後の更新時にはネーミングライツパートナーであるASPが優先交渉権を持つ為、継続を希望すれば以後も命名権を継続できる予定です(行政の合意が条件かと思いますが)

年額110万円。決して安い金額ではありませんが、ここにはASPとしての思いがあり、今後の運用、つまりは我々次第で高くも安くもなります。高くも安くもというのは金額が変わるという意味ではなく、我々の取り組み次第で費用対効果が変わる為、それによって安くも感じられるし、高くも感じられるよね、という意味です。

 

今回のネーミングライツ、企業ではなくスポーツ団体がネーミングライツを務めるという稀な事例になります。例えば、全国の有名なスタジアムを挙げれば、日産スタジアム、ヤンマースタジアム長居、味の素スタジアム、パナソニックスタジアム、ノエビアスタジアム、エディオンスタジアム、駅前不動産スタジアム、ユアテックスタジアム、先日自分が風間さんのレクチャーを受けてきたヨドコウスタジアム・・・などなど、確かにネーミングライツと言えばTHE企業という印象。大きな会社が潤沢な広告宣伝費の中で企業名の周知と地元チームを応援する意味も込めて運用されているイメージがあります。故に、例に漏れず前任も秋田銀行さんだったわけで、NPO法人が、スポーツ団体がネーミングライツ取得というのは今回の市役所の担当課の方もさぞかし不安だったろうと心中察しているところです。実際「スポーツ団体でネーミングライツはなかなか聞かないもので…」と曇り顔でしたし、その不安もあり、団体の照会もかなり細かくされたのだろうと思います。

 

今回の流れです。

秋田市公共施設のネーミングライツ制度がスタートし、この球技場の一番最初のスタートは平成29年度の325万円だったそうです。それが更新時の令和2年で220万円に下がり、昨年秋に現パートナーさんが契約終了を申し出た事で同額の220万円で募集をかける事になったそうです。しかし、1回目の募集で申込みはゼロ。加藤はこの時点でまだこの募集の存在を知りませんでした。

その後1月11日に減額の110万円で募集が始まり、このタイミングで懇意にしているスポーツ団体の方からこの募集の情報を頂き、ここではじめて加藤が認知します。で、翌日には市役所に足を運んだという流れです。

実は、以前からネーミングライツには興味がありました。というより「あそこの施設の命名権が途切れたらウチでやれないものか~」と思っていた施設があり、イメージは持っていたのです(現施設ではありません笑)そこに、今回の情報が来て、得たいものと費用対効果とこれを実行する事の意義を自分の中で整理し、自分の中でGOサインを出したという感じです。

 

市のホームページにも掲載されている通り、提出書類は

・市有スポーツ施設ネーミングライツ・パートナー応募申請書 

・会社概要 

・直近3年間の決算報告書 

・登記事項証明書(個人事業主は、住民票) 

・納税証明書

となっており、この他、従業員数など団体に関する情報をいくつか追加でヒアリングされています。簡単に言うと、この団体で大丈夫か否かをジャッジする為に必要な判断材料の収集ということです。前任のあきぎんさんであれば説明不要かもしれませんが、やはり市長は秋田スポーツPLUSという団体名がお初であったということで(笑)そりゃそうです。だからこそネーミングライツが必要だよね、という話です。引き続き多くの人に認知されるよう頑張ります。

 

今回のネーミングライツの意味は何なのか。団体としてお金に余裕があるとか、有名にしたいとか、そんな話ではありません。

取材を受けた本人としては夕方・夜のニュースで紹介された内容はなんだか自分が言ったような言ってないようなコメントになっていて、言うなれば僕が言ったいくつかのパーツを切って足してピコ太朗みたいに「んー!」って力入れて凝縮したようなPPAP的コメントで、時間と字数に制約がないここだからこそ丁寧にお伝えすると、
秋田スポーツPLUSが掲げている「スポーツを通じ子供達にわくわくとすくすくを」という子供達の健全育成を体現する為には、まず、ASPが開くこのスポーツの場に足を運んでもらえなければ何も変えられないと。だからこそ、ASPの存在とスポーツの機会がここにある事を沢山の方々に知ってもらう為にも、多くのスポーツ関係者が集うこのエリアでネーミングライツを取得することはメリットだと。特に今、ASPは不特定多数への周知の強化が最重要課題で、スクールの存在や法人が行っている様々な活動を知ってもらう事が非常に重要なフェーズにあります。これまでとは違った発信にトライしている中で、今回のネーミングライツもまたその1つと思っていて、タイミングが合致した事でたまたま実現したという意味では運もありました。

 

また、我々のようなスポーツ団体がネーミングライツを獲得することにより、行政と連携し今あるスポーツ施設を活かしながら、スポーツを通じた様々な施策を生み出せるはず、と思っています。お金を払って社名を広める広告宣伝比率の高いネーミングライツではなく、ネーミングライツパートナーでありながら、スポーツの主体者としてその施設も輝かせるような活動が出来る。ここがスポーツ団体がネーミングライツを務める価値になるのでは?と思って飛び込んだ次第です。同じような仕組みとしては施設の指定管理などがありますが、こちらはまさにスポーツ団体が取得する事が多いですよね。これは指定管理料が市あるいは県から支払われ、その中で運用していくからです。他方、ネーミングライツは「もらう」ではなく「払う」なので企業が多く、この施設に企業が110万円を支払って広告宣伝の費用対効果があるか否かという意味では今回秋田の企業はゼロだったことからもわかるように企業筋から見ると費用対効果不足とジャッジされたわけで、スポーツ団体がこの領域に割って入る新しいチャレンジ、これそのものが価値があると思っています。

もちろん、細かくはもっといっぱいありますが、いくら字数制限の無いブログとは言え、これ以上はしつこいので胸やけしない程度のこの辺でやめておきたいと思います。

 

  予想以上の反響!喜びの声、続々!

Facebookでも書いたのですが、今回のネーミングライツ申請から決定までの流れの中で一番嬉しかったのは担当者さんの「スポーツ団体でネーミングライツはなかなか聞かないもので~」を聞いた瞬間です。これを聞いて自分の中でこの案件にかなりわくわく感が芽生えました。スポーツ団体によるネーミングライツの希少性、ここがチャレンジする上で決定打となりました。「事例があまりない」「初めてのケース」と言われちゃうと「こりゃ無理か~めんどくさそうだな」より「オンリーワンになれる可能性があるのか!」と、脳内変換されるので、やるかやめるかを何度か行き来していた数日間でしたが「よし、やろう!」と思えたのはこれが大きかったです。

それと今回、印象的だったのは決定後の周りの方々の様子。近い人たちは凄く喜んで下さり「おめでとう」「よかったね」「すごいね」の嵐でした。この件が「おめでとう」に該当する案件なのだという認識はなかったので、何かに合格した時のような幸せな気持ちになり、とても感謝しています。冒頭お伝えした通り、同じ写真と同じ動画が沢山届きました(笑)大昔の教え子や父兄の方々など、久しぶりな方々ともやりとりが発生して今回の事をキッカケにいろんな「嬉しい」がありました。

「本人は出ないのか!」と言うのもありましたが、決定の連絡を受けて数分後に電話で取材を受け、その数十分後にTVニュースと、当日はそんな時間の流れでした。まず、第一に小さな声で言いますが自分は取材が嫌いで、特に自分が映るようなやつは出来るだけ避けて生きてきており(大して取材される案件もないけれども)過去、スクールの取材やテレビ放送のある大会でインタビューなどがあっても、自分はその放送は一切見ていません。動いている自分の映像を見るのが気持ち悪くて気持ち悪くて心底見たくないんです(苦笑)昨年だとラジオもありましたが、1回も聞きません。そして、家族にも放送を伝えていません。

自分が嫌いなのか・・・自分でもよくわかりませんが、自分の話や自分の動画は本当に見るに耐えなくて出来る事なら取材は受けず、日陰で細々と生きていきたい加藤です。なので、いつもよく言いますが、本当に向いていない仕事を無理してやっています。人前で話す事もヘタすると人と話す事もイマイチ苦手な人間がこの仕事をしているわけなので。

いい加減「だったらこのネーミングライツも応募すんなー!」と言われかねないのでこのへんで。

 

ネーミングライツ取得は決定し、大枠も取り決まっていますが、細かな内容はこれからで契約もこれからとなります。次は春あたりに除幕式的なものがあるとのことで、そのあたりでまたこの件について再燃するのでは?と思います。ラグビーのトップリーグや中総体などでも利用されますよね。凄く楽しみです!今後も是非ASPの動向をご注目頂けたらと思います~