JFA公認A級コーチU12養成講習会終了! | 特定非営利活動法人 秋田スポーツPLUS 加藤光平

特定非営利活動法人 秋田スポーツPLUS 加藤光平

〝特定非営利活動法人秋田スポーツPLUS”代表を務める加藤が個人発信するプライベートブログ。2022年9月よりフリーペーパー秋田スポーツPLUS内、加藤光平備忘録をこちらに移行。

 

 

12月14日から18日まで5日間、JヴィレッジにてJFA公認A級コーチU12養成講習会に参加してきました。今年の7月にスタートした同講習会、7月の前期、9月の中期、そして今回の後期を合わせ全15日間のプログラム。秋田ではまだ3人しか取得していないそうです。ちなみにSMC本講座も自分を入れて3名しかいない。さすが秋田です。

今回のA級U12は3期ともJヴィレッジにて缶詰で、今年は春に遠征で来た2日間を合わせると個人的に365日の内17日間、同施設で時を過ごした事になります。

 

JFA公認A級コーチU12養成講習会要項

https://www.jfa.jp/coach/news/00029136/

 

全15日間のスタートとなった前期1日目の当時を振り返ると、この講習会のゴールの日を迎えられるイメージがまったく湧きませんでした。それくらい15日間という日数、7月からこの12月18日までの期間、濃厚なプログラムと情報量、これが自分にとって重圧で物凄く遠いゴールに見えました。「コレ、ほんと終わりが来るんかいな・・・」最初の頃は絶望的な気持ちだったのを思い出します。

包み隠さず言うならば、こうした講習会、僕個人としてはめちゃくちゃ嫌いです。行きたくない。自身のレベルを様々な人たちの前でさらけ出し「ここが良くない」「こうした方がいい」等々言われながら、少なくないストレスを感じるわけで、しかも15日間拘束され、仕事を滞らせ、プレゼンや指導実践など合否もある中で様々な緊張を強いられる。自ら好き好んでこの不要なストレスをお金を払って受けに行く。「自分で申し込んだんでしょ」と言う妻の側からしたらそう見えるわけです。

しかも加藤個人の本質的な部分で言うと、人と絡むのが嫌い、人前で話すのが嫌い、引っ込み思案で短気。そんな人間なので、これはもうどう考えても自分には最悪な環境です。

ただ、これまで受けてきたJFAスポーツマネジャーズカレッジ本講座、JFA公認B級コーチ養成講習会レッズコースなど類似するこうしたライセンス講習会を振り返ると、どの機会も終わった後に「受けて本当に良かった」「一生の財産になった」そうした充実感と、事実、以後の自分のサッカー人生に大きな広がりを作ってくれた実感があり、今回のA級U12講習会も終われば必ず最高の何かをもたらしてくれると受講前からその認識はありました。終わればまた「最高だった!」となる事は最初からわかりきっているんだけれども、それでも前期、中期、後期を終えるまでの心身の負荷はなかなか大きなものです。

 

 

 

今回の申込みの際、この機会で得たいものと想定されるストレス量を天秤にかけながら最後まで受講を迷っていたのですが、こうした時、自分はいつも今の自分と先の自分、2人の加藤光平を作って2人称で考えるようにしています。リトル光平とか言うつもりはありませんが、今回の例でいくと・・・春、受講の申込みをしようか否か迷っていた場面「嫌な思いをするのは俺じゃない。数か月後の加藤光平。今の加藤は痛くもかゆくもない。数か月後の加藤光平が頑張ってくれる」という整理です。で、申込みをポチるという作戦。

嫌な事にトライする時の推進力をつけるのに自分の中ではこの手法が最良で、逃げ出そうとする自分が出てきた時によくこの手を使っています。

昨年の年末「今年は本当に厳しい1年だった」「業務がまったく追いつかず来年は整理をしなければ」と言っていたところに更にジュニアユースが立ち上がり、仕事が上手く消化出来ていないと言っているその業務量の上に更にジュニアユースの立ち上げと1年目の活動がズコンと圧し掛かってきたので、2023年は間違いなく崩壊の1年間になる見通しでした。なので、絶対、絶対に今年はプラスαの何かを自ら加えたり、こうしたライセンス講習など行ってられなかった1年でしたが「忙しくて無理」とか「今年は絶対厳しい」などと言う忙しぶる人間や、やらない言い訳をする人間が大嫌いな自分は、前述の通り2人称で自分自身を見ると、無理だの厳しいだの言っている春先の加藤自身にもイラっと来るわけで、そうなると尚更「申し込んでやれ!」という気持ちになります。

忙しぶって、やらない言い訳をして逃げようとしている自分を他者として捉えて、もう1人の自分がそれを俯瞰する。普通に受講を検討していたら自分に甘い自分は今回の申込みはたぶんしていません。

 

内容を安易に発信出来ない為、やんわりとした表現になりますが、今回、インストラクターを務めて下さった方がこのような事を言っていました。

「みんなの地域や指導する自チームに戻れば、そこであなたの指導に異を唱えたり、意見を述べてくれる人はほとんどいないだろう」

まさにそうです。こうした場に来ることで客観的に良い所、改善すべきところを自分と異なる特徴やバックボーンを持つ指導者仲間からフィードバックしてもらえたり、インプットをし、アウトプットをする繰り返しの中で自身の指導力、あるいはそうしたものを素直に受け入れる姿勢や人間力が磨かれていきます。日常の身の回りの中でそうしたの環境はそう多くありません。自らこうした場に飛び込まない限りはお山の大将で一生チョーシこいて自己満ヨロシクで終了です。外に出るのは費用やメンタル負荷、内容によっては恐怖やリスクが伴いますが、鳥が巣から出るのも、セミが土から出るのも、自転車で初めて学区外に出るのも、初めて海外に行くのも、外に出るというのは何でも未知で恐怖もあるし、なかなか1歩が出てこないもの。ただ、そのリスクと恐怖の先には必ず見た事の無い景色があります。あまり飾った言葉で話するつもりはないんですが、とにかく外に出る事で得られる経験=情報やアイディア、変化や達成感など、それがわかっているので、自分の気持ちがどうあれ、とにかく動く事が重要です。

 

今回の講習会で自分の中で新基準が出来ました。1回だけ見せて頂いたインストラクターの方の指導実践。それと、同じ受講生でJクラブに務める方の最終試験で見せて下さった指導実践。目指すべき日常の指導基準としてこの2つが雷のごとく問答無用に自分の中にガツンと入ってきました。前者も後者も、見ていたその場で感動。前期、中期、後期と指導実践は受講生が選手役としてプレーしながら、1名が指導を行う形で進むので、各受講生のコーチングや指導の様子はもちろん目の前で繰り広げられている事なので見ているしコーチングの内容も聞いてはいるわけですが、何せ地獄のような運動量。ライセンスの全体の合否も関わってくるし、何といっても指導役のその方に対して誠心誠意プレーするのが大前提。どれだけ疲れていてもプレーはしっかりと行わなければなりません。後期は8人制のゲームを15分×13回でした。皆さんは15分のゲームを13回プレーした事はあるでしょうか?(苦笑)無論、中期も、前期も凄まじいプレー時間。全員ボロッボロになりながら足を引きずりながら会場まで歩いたもんです。怪我をしてリタイヤしたらその人の講習はオシマイです。選手役としてしっかりとその役割をこなす事もこの講習会では求められます。

ホント、キツかった・・・もう無理です。今後、更に年をとっていく中で、今より身体的条件が悪い中でまたあれをやれと言われてももう無理です。指導者ライセンスの受講はもうこれで最後かな~という気がしています。

 

最後に、今回の講習会、本当に素晴らしい指導者の方々と出会うことが出来ました。北は北海道、南は福岡まで計20名。自分は2コースある内のもう1つ、大阪と静岡で開催されるコースを第一希望にしていました。どうせ受講するなら近い方より遠い方、普通に過ごしていてはまず会えないような人達と繋がりたい、また、会場が大阪だったり静岡だったり、環境が変わるのも魅力的と思い、別コースを希望していました。結果的にJFAの方で最寄りの福島へ振られたわけですが、本当に、本当に今回この福島コースで、この受講メンバーと講習に参加出来て良かったです。関東圏の方も非常に多く、今年ジュニアユースが出来たASPとしても、今後こうした方々との繋がりの中で沢山の交流が期待でき、それに伴い引き続きお会いする機会が生まれること、非常に嬉しく思います。

チーム秋田としてはどんどん足を運んでこうした先進県に出向かなければならない立場です。定期的に交流しながら今回の受講仲間と末永いお付き合いが続く事を祈りつつ、自分もそうした機会を通じて引き続き勉強させてもらう事で、今回の受講料はどんどん安くなっていきます。いや、既に自分の中では受講料以上のものを得る事が出来たので満足しています。ここから先、今回の経験と繋がりを通して得ていく沢山の事によって、今回の受講料はたぶんタダ同然になるかなと思っています。

受講中、声が出なくなるという一部アクシデントもありましたが、結果的には全て滞りなく無事終える事ができ、物凄くハッピーな気持ちです。今年、自分は巷で言うところの厄年というやつだったらしく、思い返せば本当に嫌な事ばかりで、1日も早く終わってしまえと思っていた2022年でしたが、無事、年末を迎えられそうでホッとしています。

このブログも少し滞っていましたが、今回の心の開放により以前より動き出しそうな気がします(笑)

来年2023年は今年の我慢が実り、最っ高の1年になる事はわかりきっているので、恐ろしく活発に動いていきたいと思います。らしさを取り戻します。

1年の振り返りはまた次回に。今回もまた遅れに遅れているフリーペーパーの編集を今日からまたフルスロットルで頑張ります。入稿期限までにはなんとか。これが今年最後の山です。