こちらも追いチケでの観劇です(笑)
もう1週間経ってしまいましたが、まとめてサクッと備忘録。のはずが2回分なのでやや長め。
まずは11/23ソワレ
↑ビリーは今回の再再演で初観劇だった瑛土ビリーでした。
組み合わせは安蘭ウィルキンソン先生と益岡パパ
1週間前に拝見した時のエネルギッシュな姿に圧倒された瑛土ビリーでしたが、この日はとにかく疲れているように見えました公演キャストの予定を確認したらどうやら前日のマチネも出演があったようですね。
また自身の千穐楽ということもあり力んだのか、ミートパイを落としてしまったりタップの時に靴を履き直していたりと小さなミスが何度かありました。ただ合格通知も落としていましたが、大人キャストも含めてミスをカバーする変わらない演技はさすがです。
鍵を投げ入れられた時にセンターからずれているのを直そうと足で蹴りながら定位置に戻したり、益岡パパが畳んでくれた服をトランクに入れた時に自分で綺麗に詰めようともう一回触るところにすごくこだわりを感じて几帳面な子だなと思いました(笑)
ウィルキンソン先生にカバンの中身を見せる時も間合いをたーっぷり取って反応を見ながら最初の缶詰を出すところがすごく自由だし、「母ちゃんなら行かせてくれた!」の前に小さく声が入っていた所にこの舞台の良さを感じます。作品によってはきっちり決まっていて子役でさえアドリブ出来ないので。
《アングリーダンス》は本当に疲れている中頑張っている、という印象が強かったですが倒れ込む時の大きな声や肩を怒らせて去る姿も力を出し切った達成感に溢れていました。
2幕最後の《エレクトリシティ》の懸命な姿と満身創痍のダンスは本当に素晴らしかったです。
ウィルキンソン先生役の安蘭さん!
瑛土ビリーとの組み合わせだと元気いっぱいな返答に「」みたいなお顔で話すのが多くて面白かったです(笑)客席からも何度か笑いが起こっていました。
トニーに挑発された時に安蘭ウィルキンソンさんはあんたじゃなくて「坊や」って挑発し返すのが好きですそしてパパやトニーに対して同じどころかそれ以上の気持ちをぶつけるところも。
自宅を訪ねてきたパパに対してもまだ怒っていて、言葉の節々に棘がでもそれだけ先生が本気だったんだと分かってやっぱり安蘭さんの先生が好きだなぁと感じました。
それからこれはWの安蘭さんを見て感じた事ですが、今回からキャスティングされているビリーの母親役の大月さゆさんがどことなく安蘭さんと似た雰囲気を感じる瞬間が何度かあって、ビリーも同じように感じるんじゃないかな?と勝手に思って拝見していました。
次の公演でもまた安蘭ウィルキンソン先生に会いたいです。
お父さん役の益岡徹さん
トニーが怒ってもビールを飲みながらどこかヘラヘラとした表情でそれがトニーの神経を逆なでさせるパパですが、同じように炭鉱から帰った後も仲間を見て笑いながら歌っているんですよね。
歌詞と同じように心が限界を迎えて今にも自暴自棄で壊れてしまいそうな益岡パパの葛藤が毎回沁みます
おばあちゃん役の根岸季衣さん
痴呆症が進み記憶が朧げになる中で「ビリーみんなばったばった死んでいくとね?」と笑った後にビリーが見ていない所で手をぎゅっと掴んで不安げにしていた姿がとっても印象に残るおばあちゃんです。
瑛土ビリーは聞くお芝居も上手なのでおばあちゃんの歌に対してうんうんと表情を変えながら聞く姿があってすごく素敵な組み合わせだと思いました。
トニー役の西川大貴さん
以前書いたことがあるかもしれませんが、このトニーの心情って長女の私からするとすごく共感することが多いです。ストライキのシーンも親が弱ってしまっている今、自分が何とかしないと!って奮い立たせている所が大きいと思うんですよね。だから家族をまとめようとする方向性がたとえ違っているのだとしてもあのすれ違いが切なくて
「家族ひとつ纏めようとして何になる・・・?」で毎回こちらも胸が苦しくなります。
オールダー・ビリー役の永野亮比己さん
こちらも違う組み合わせが観たかったのですが、残念ながら同じ組み合わせとなりました。
ニコニコと笑う瑛土ビリーににこやかに笑い掛ける永野さんの組み合わせは観ていて微笑ましかったです
マイケル役も組み合わせ同じく豊本燦太君。
前回スモールボーイだった時に拝見した記憶があり、改めて大きくなったなぁと謎目線(笑)
良い意味でも悪い意味でもあまり子役子役していないのですが、《アングリーダンス》で今回拝見したマイケル3人の中で唯一ビリーが居るであろうセットの上をしっかりと見上げながら「ビリーー!!」と探しながら心配そうに走る様子がとても良かったです。あんなに心配そうに見上げていた子は今まで拝見したことが無かったので新鮮でした。
シューレースであまりに早く靴を履く瑛土ビリーに何か言って二人が素で無言になる間合いが面白かったです。女装している時の「タートルズ!!」の掛け声も何だったのか(笑)
デビー役の左源太惟乃哩ちゃん
瑛土ビリーと組むとちょっとお姉さんになるのが面白い。大きくなったら彼女も安蘭ウィルキンソン先生のような強い女性になるのだろうなぁと歯切れ良く言い返す姿に想像できるのもまた面白かったです(笑)
そして前回までの記事で触れていなかったのですが、今回からママ役が変わっています。
ちゃんとキャスト表を観ていなかったので3回目の公演が終わってパンフレットを買うまで分からなかったけど宝塚の方だったんですね。道理で同じく宝塚出身の安蘭さんにどこか雰囲気が似ているわけだ・・・と後で一人納得。
大月さゆさんという方ですが宝塚ファンには「美人の期」として有名な89期の方でした。そしてもちろん美女。ビリーに語り掛ける時にニコリと笑い掛けてビリーの笑顔を誘う所がすごく好きでした。
ブレイスウェイト役の森山大輔さん
今回からWキャストなんですね。私が拝見している時は初演からずっと森山さんだったのでもう森山さん=ブレイスウェイトさんという図式が成り上がってこの作品にはなくてはならない方です
全てのビリーの動きに合わせて踊ってリフトしてとかなり大変な役ですがいつも軽快な動きで歌を盛り上げて下さいました。
バレエ学校入学を前に母ちゃんに別れを告げてマイケルに別れを告げたビリー
この日声がずっと掠れていましたが、一段と低い声で「またなマイケル」と去り涙を堪えながら通路を捌けて行く姿を近くで観られて感動でした。
カーテンコールで踊るタップはやはり《エレクトリシティ》で感じたように左足を痛めてる??な感じで片足で踏ん張る時に震えていたのですが、それでも最後までしっかり踊り切り「Finish!」の大きな大きな声に本当に彼の千穐楽なのだと実感しました。
とってもとっても拍手は大きく、何かマイクで最後に何か言うかな?と思いましたが無情にも特別カーテンコールはなく、規定回数で終わりました
客席側も結構粘っていたんですけどね~(笑)挨拶でどんなことを言うか聞いてみたかったなぁ・・・。
↑24日は大千穐楽。
今回は色々と都合が悪かったので主役のビリーは2人を2回ずつとなりました。マイケル役は3人ですね。
まずは宇一郎ビリー
まだ初見から日が経っていませんが、千穐楽のこの日は両膝のあちこちにアザが出来ていて改めて主役の大変さを実感しました今日が2階席からでこの間は1階席の前で観られたから気付かなかっただけかも知れませんが。本当に声変わりギリギリ、という感じで日々声の調整が大変だったと思いますが最後まで上手くコントロールしてビリーを生き抜いていました。
前楽の瑛土ビリーがせっせと几帳面さを発揮したシーンで、鍵を取れなかったら口で掴む、服はポイっとトランクに。と終始ザックリで可愛い(笑)
《ソリダリティ》でストの圧力に息苦しさを感じるようにビリーが服で顔を隠す所。そこからバレエを踊る子供達と先生がやってきてまるでビリーを守るかのように間に入って歌が進んで行くのが初演の頃からとっても好きな演出の一つなのですが、バレエを踊りながら心揺れるビリーを励ますように「輝くの今♪」とストライキの中1人歌うウィルキンソン先生の歌が2階までとてもよく響いてこの日はここで涙が出そうになりました。
《アングリーダンス》の繊細な動きや《エクスプレス》の本来の姿に近いのかな?と思う陽気な笑顔もたくさん2024年集大成のビリーを見納めました。
「じゃあ・・・さようなら?」と先生と別れるシーンで語尾に?が付くのが宇一郎ビリーのオリジナルでしょうか。(その一言でもう終わっちゃうの?)と言いたげにウィルキンソン先生をジッと見つめるのが良いなぁと思います。
ウィルキンソン先生役の濱田めぐみさん
前述の通り優しい笑顔で「輝くの今」と歌うウィルキンソン先生の姿にグッと来て、やっぱりどっちの先生も好きとW両方観られて良かったと実感しました。
《シャイン》でビリーの膝に座る時に頭を掴んで座らせる安蘭さんと肩を押さえて座らせる濱めぐさんとか、トニーに「坊や」と挑発する安蘭さんとイラッとしながらも暴言を我慢する濱めぐさんとか、細かい違いがあれどビリーを心配して大事にしてくれたのは変わらなくて、どちらの歌声も最高でした。
お父さん役の鶴見辰吾さん
だからバレエ教室の登場が怖すぎる(笑)
トニーと揉める時はコップにビールを注ぐけどそれは飲まずに一旦はトニーの話に耳を傾けはするんだな、と2回目でその違いに気付きました。
トニー役の西川さんが益岡パパにはやや冷静だったように鶴見パパも吉田トニーにはそこまで強過ぎ無かったように感じます。ビリーの為にと急に目に力が宿る演技がすごい!
それから「俺の息子なんです」と見せるドヤ顔が可愛い(笑)
おばあちゃん役の阿知波悟美さん
やっぱりビリーを揶揄っているような雰囲気があって可愛いおばあちゃんです。
あの歌の時って上手側からおじいちゃんの若い頃を連想させるような男達が無音で踊るのですが、まるでゼンマイ仕掛けの人形のように綺麗に踊りおばあちゃんと絡みながらも最後はしっかりセットの奥に捌けて行く演出が凄いなぁって毎回思っています。
特に「もし次があったらもう頼らない」と歌う時に上手側に立っていた男達が下手側に、下手側にいたおばあちゃんが上手側に立って「まして男なんかに!」と男達を睨む所が好きで、そのおばあちゃんの言葉を受けてタバコの煙をふぅ・・と吐いて窓の奥に消える男達も本当に計算された動きが時計の鳩みたいで(笑)
梅芸の時は1階席だと煙たいなと思っていたけど今回1階の中央辺りだとそこまで煙たく感じませんでした。代わりに2階席前方は結構煙が上がってきます
トニー役の吉田広大さん
最後にして初見の吉田トニー。喋り方が中河内マサ君にどこか似てるー怒っていてもちょっと笑って話すような所が益岡パパの息子っぽいですね。
「俺がまとめる!!」の西川トニーと違って何とか元の親父に戻って欲しい、と奮闘しているように見えました。
上手く言語化出来ませんが・・・父親に元のようになって欲しいと願って奮闘していたのに、その自分の行いではなく違う事で一人立ち直ろうとしている父親の姿が許せないような。
怒りで肩を掴んで覗き込んだ目に今までとは違う輝きが宿っていて、願っていたそれが自分の力によるものでは無かった事が堪らなく悔しいと感じているような?
何だか「目に見えない何か」に父親を取られた嫉妬のようなトニーの弱さを感じて、それがすごく印象に残ったのですが・・・
「上手く言えません♪」
と私も歌う必要がありそうですーー笑
2幕のクリスマスのシーンでもそうですが、吉田トニーはビリーに対してもそんなに兄貴を演じていない感じが面白く、今までのトニーと違いましたが、そんな吉田トニーの葛藤もまた良いと思いました。
オールダー・ビリー役の厚地康雄さん
無駄のない動きにまたしても惚れ惚れ
ビリーを上空に回す時の手の動きもすごく綺麗です。ニコニコ笑う瑛土ビリーや他のビリーと組むと表情が違うのかな?とまたしても組み合わせをチラッと考えてしまう観劇民全開の私でした(笑)
マイケル役の渡邉隼人君
こちらも千穐楽にして初見のマイケルでしたが、滑舌が気になりますどこにでもいる普通の男の子という感じの自然体なマイケルですね。シューレースで負けて「またやろうな!」と話し掛けるのと「うん
」と優しく笑った宇一郎ビリーの優しさに癒されました。
デビー役の内藤菫子ちゃん
デビーとしてはバレエが好きじゃなさそうなのに、菫子ちゃん自体は好きなのか踊るとイキイキするのが可愛かったです。
背の高い宇一郎ビリーと並ぶとかなり小さくて、そりゃ「私のこと好きじゃないの!?」と聞かれたビリーも「・・・考えた事なかったな」と言いますね(笑)
ブレイスウェイト役の近藤貴郁さん
初めてWの方を拝見しました。
ただどうしても森山さんが染み付いているらしく、近藤さんのブギでの感高い掛け声に違和感が
それから曲の最中にその高い掛け声を何度も何度も繰り返すので気になった、というのが私の正直な感想です。
鬘を被っていたのは元々ブレイスウェイトさんには決まった髪型があったのでしょうか。そこも違和感に繋がっていたような。
ジョージ役の芋洗坂係長さん
この役が初めてとは思えない程しっくりと来ていました(笑)実は初演か再演でWしてたんじゃないの?と突っ込みたくなります
ビリーを笑わせようとほっぺをプルプル動かしたり2幕で西川トニーにいじられて「今日の晩ご飯何?」と聞かれるアドリブとか楽しかったです。
大千穐楽だけど昨日のようにカーテンコールはあっさりかなぁ?と思ったら・・・
今までと同じように大千穐楽はビリー役全員が舞台上に揃ってくれました
手を振る時に笑顔であちこちにせっせと振る瑛土ビリーの横でちょっと照れくさそうに控えめに手を振る浅田良舞ビリーの対比が可愛かったです(笑)
なにか一言あるかな?と思いましたが、そこはカット
2,3回幕は上がったものの最後までキャストが言葉を発することはありませんでした。
初演では全員一言ずつあって、「僕はおじいちゃんになっても忘れません!」と笑顔で言っていた木村咲哉君とかすごく印象に残っているのになぁ。
↑最終日に買おうと思っていたタオルやクッキーが売り切れになっていました
勢いでフォトブックとステッカーを1枚追加で購入。
↑前日に買ったのはパンフレットとシークレットチャームとステッカーでした。まさか千穐楽にチャームが売り切れるとは
↑結局今回の“ビリーエリオット”でもあれこれ買っていますね。
↑予定チケット1枚+追いチケ3枚(笑)
1枚の値段を考えるとやっぱり梅芸希望です思った以上に出費が重なりました。
↑やっぱり中身はひょうきんな宇一郎君(笑)
↑色々と載せると長くなり過ぎるのでこちらを厳選。未来のビリー君達の幸運祈っとるよ!
そうそう、大千穐楽に飲み物を買おうと並んでいたら知っているお顔だなぁ・・・?とすぐ近くを並んでいた青年をよく見たら初演でビリーを演じていた山城力君でした。大きな眼鏡をかけていたけどお顔が変わらないからすぐに分かりました。
力君のビリーも「この舞台が好き!」という気持ちが伝わるお芝居上手なビリーでとっても魅力的でした。
↑こうして当時の映像と比べると大きくなりましたね。
私は見かけていませんが再演の中村海琉君も大阪まで観に来ていたようですし、自身が卒業してもこうしてOB達が観劇に訪れるというのがまた素敵な作品ですね。いつかまた公演があった時にこうして今のビリー達も劇場で見掛けるのでしょうか
↑今でもタップの振りを覚えているなんて凄いです