さて、昨日のコンサートから一夜明けてミュージカルWEEK4日目ですが、私の中では2日目
本日のゲストは田代万里生さん。
※以下ネタバレ有ります
セットリスト
(一部)
1.◎禁じられた色彩(戦場のメリークリスマス)
2.◎ようやく気づいた(ジョン&ジェン)
3.◎So in Love(キスミーケイト)
4.◎音楽に寄せて
5.◎No. 5
6.◎◎神よ何故?(ミス・サイゴン)
(二部)
7.◎◎血の契約(クロスロード)
8.◎初めての今日を
9.◎トルコ行進曲
10.◎それでもまだ(アナスタシア)
11.◎NEVER TOO LATE(LK)
12.◎◎おんがく
アンコール ◎◎He lives in you(LK)
◎中川晃教 ◎田代万里生
昨日の幼馴染み感から一転してTHEクラシックのサロンコンサート!でした。
まず1曲目は昨日と同じく戦場のメリークリスマスから。歌い出しの低い音に驚くのですが、少し掠れたような深みのある低さにさっそく耳が幸せになれる選曲だと思います。
中川さんが“JB”でトワングを体得してから逆に反対側の低い声も前より出るようになった、なんて昔インタビューで答えていた記憶が蘇りました。
そして2曲目でゲスト登場!の流れで現れた田代万里生さん。大声で
「あっきーさーん!こんにちはーー!!」
とデビューしたての新人のようなフレッシュさで登場。そのテンションの高さと100%の爽やかな笑顔に会場の空気が一気に温かくなりました(笑)
そして手に持った白と赤の紙袋を見た中川さんが「何?なんか牛乳でも入ってそうな袋だけど(笑)」と言ったところで「打ち合わせなしなんですが・・・」なんて言いつつピアノに座っている園田さんに何かをボソッと伝える田代さん。が、
「ハッピーバースデーって言った!」
と中川さんに丸聞こえ
ここで察したのですが、どうやら田代さんは明日お誕生日の中川さんの為にプレゼントを持参で登場したようです。
ただ園田さんに演奏を伝えるも突然のことにキーに悩む園田さん、それならと田代さんは自分でピアノ演奏して小脇にマイクを挟みつつ曲まで歌うというサプライズ(笑)
しかも紙袋を渡した後客席に向かって
「中身の詳細はあっきーさんが最近始めたというInstagramで」
とInstagramの宣伝まで。これには横で小さく「うまいっ・・・」と唸る中川さんでした。
これだけじゃなくて次の曲紹介での話もとても面白くて、日本初演になるという“ジョン&ジェン”まで観に行きたくなりました。こちらは今まさに稽古中の作品で曲もこの日初披露とのこと。
この歌はジョンが姉であるジェンに充てた手紙を20歳のジョン自身が歌うという1幕終わり頃の大きなナンバーなのだそうです。
登場人物が少ない舞台でジェンは1人の俳優さんが演じるけど、ジョンは1幕と2幕で違う人物になるらしくてそこも面白そうでした。
ジョンとジェンは姉弟で1幕初めのジョンはサンタさんを信じるピュアな5歳児、でも姉のジェンが子供を産んでその子供にも「ジョン」と名付けたことで(?)2幕はそのジェンの息子である6歳のジョンを演じるらしいです(笑)
説明を聞いた中川さんは「ハリー・ポッターっぽいね!」と食いついていましたが、「そうなの?実はハリーポッターの話ってあんまり知らないんだよね」と田代さんが一歩詰め寄って目を丸くしているのが可愛かったです。
私は舞台を観ていませんが中川さん的にはハリポタなのねと心の中でメモ。
肝心の歌はちょっと切ない歌詞とメロディーがとても良い曲でした。
続く中川さんは“キスミーケイト”の曲を。これは女性のキーのまま歌ってたんでしょうか?
こちらも切なく耳に残る余韻が良い感じです
《音楽に寄せて》はシューベルトの曲で、音楽に感謝する歌。
シューベルトは大規模なコンサートが苦手で小規模なサロンが大好きだったとか(田代談)「シューベルトを囲う会」的なものを作って小人数でワイワイも好きだったようで、「キャパ的に音楽堂もそんな雰囲気があって合いますね」みたいな事を田代さんはおっしゃっていました。
《No.5》はベートーヴェンのポップシックバージョンですね。普段のコンサートのように他の楽器があっても変わりますが、ピアノ一本と声だけというのも迫力があって素敵です
田代さんの「ベートーヴェンも喜んでると思うよ。ウィーンの人が聞いたらどう思うだろうね?」とのコメントを受けて「そんなことが浮かぶ万里生君は流石ですね」みたいなことをおっしゃっていました。けど
中川「協奏曲第5番?」
田代「交響曲第5番」
と何回言われても覚えられないという中川さんどうして(笑)
クラシックは小さい頃習ったピアノの印象が強いらしくそれよりも自由に弾ける方が好きだったってお話もしていましたね。
そしてベートーヴェン繋がりで今度ミュージカル化される“ベートーヴェン”についての話も少し。
中川さんは韓国で観てきたらしく曰く「大人の話に仕上がっている」のだそうです。
ベートーヴェンが1人の女性を好きになって、夫や子供がいるにも関わらず恋心を寄せてしまう的な説明をしていたような。
中川「でも韓国って浮気はダメ!っていう文化だからあちらでは作品の意見が分かれているらしい」
田代「え、韓国ってあんなにドラマで浮気とかしてるのに・・・」
なんて話が面白かったです。
田代さんは昔ベートーヴェンをストプレで演じる際に、ウィーンへ行きお墓参りや直筆の手紙を拝見しに行ったことがあるそうです。
そして「縁もゆかりもない(byお二人)」と言いながら“ミス・サイゴン”の《神よ何故》を歌って一部は終了。
「縁もゆかりもない」はデスノートとかレミゼの話でも言っていた気がします
↑昨日より少しだけ早く一部が終わったからか、昨日に比べて夕日が落ちるのをゆっくり見られた気がします。地面の芝は昨日よりもしっとり。
そして鹿の鳴き声も聞こえました!!ただリアルに女性の悲鳴みたいで初めは遠くで誰かが野生動物に襲われているのかと肝が冷えました・・・
二部は3人で肩に手を置いて列車になりながら登場。
さっそく一部終わりに声も掛けられないくらい早々に楽屋に入って行った園田さんを弄る田代さんでしたが、理由はやはり難曲ばかりを演奏するから疲れるんでしょうね(笑)
二部1曲目からさっそく聞いてるだけでめちゃ難しそうな《血の契約》を
こちらは歌の掛け合いもピアノの超絶技巧も素晴らしかったです。しばらく歓声でショーストップ状態でした。
私はこちらのミュージカルは観ておらず朗読劇のクロスロードを観たのみですが、世界観とか悪魔の存在が朗読劇とよく似ています。
「契約するかはまだこれから(笑)」
なんて歌う前は言っていたものの、歌い終わるとサッといつものニコニコ笑顔になり
「契約成立~」
って言う田代さん可愛い。次再演があればぜひ観てみたい組み合わせでした。田代さん確かヴァイオリン弾けるはずなので舞台上でも演奏出来たり?更なる才能を求めるようなストイックさがまたパガニーニ役に向いてそう。パガニーニ役の相葉裕樹さんとのほんわか?エピソードもありました。
そこから田代さんのソロ曲は由紀さおりさんが昨年出した新曲《初めての今日を》
こちらは田代さんが歌番組で拝見して良い歌だなぁ、とPVで改めて見るとピアノで園田さんが出演されていたのでご一緒する機会があったら自分も歌いたかったとのこと。
「この曲は人生経験を重ねていればいる程沁みる曲となっています・・・(言いながら客席見渡す)沁みそうですね(笑)」
と掴みOKの序盤でした。
この歌は田代さんカバーして出せば良いのでは?と思うくらい温かい歌声がピッタリでした。客席で涙を流す方もチラホラ。
からの。由紀さおりさん繋がりで??
「ティアララルン♪」
と中川さんまさかの《トルコ行進曲》!!少し前のMCで園田さんが「難しいのは分かるけどテンポ落ちてるよ」と演奏を指摘されて悔しいけどその通りだった・・・と言ってたのは《血の契約》だけじゃなくてこの曲も??
声対ピアノの一本勝負とっても良かったです。明るいテンポで掛け合っていくのも面白くて、途中は聞いてるこちらが息切れしそうなくらいのスピードでした。田代さんは何度かこの曲をやっていると思っていたらしく、「初めてなの??」と前のめりでかなり驚いていましたね。
「ここだけじゃもったいないよー」との声に
「万里生くんが毎回僕の新しいチャックを開けてくれるから」
とここであっきー語録頂きました(笑)
でも「新しいドア」ではなくチャックって素敵
だって未知なるものがドアだったら大きさもキャパも限られそうだけど、チャックだったら壁でも服でもいくらでも無限に付いてそうですもん。またこの日の衣装に本当にチャックが付いていて笑いました。
しゃがんで「チャック開けときました」と必死に中川さんのポケットのチャックを触る田代さん(笑)
10曲目は“アナスタシア”から。
最初にチラッと最近まで公演があったお話をしていてその時はサラリと終わったのですが、実は八ヶ岳で歌ってくれるかなぁ?と期待していました。
ただ《ネヴァ河》かと思っていたら《それでもまだ》とは・・・いや~これがめちゃくちゃ良かったです
宝塚版を観てから大好きになった“アナスタシア”先日梅芸版も拝見しましたが、やっぱり歌がどれも素敵で聞いているだけで耳に残ります。
この音楽堂のキャパでグレブの悲痛な叫ぶような歌は迫力大でした。ちなみに中川さんはアナスタシアを拝見していないらしく歌う前も田代さんの説明をうんうんと聞いていたし、歌い終わってからもタイトル間違ってる(笑)
次の曲は“ライオンキング”からとの事でしたがこちらは映画版でしょうか?あんなに舞台のライオンキングが好きな私ですが、こちらの歌はあまりピンとこないメロディーでした
最後の曲は《おんがく》
まず歌前にまどみちおさんの代表作をメドレー風味に歌いながら私達に説明して下さる田代さんが見事だったのですが、「ぞうさん」「一年生になったら」「やぎさんゆうびん」等もまどみちおさんの作品だったんですね。
「音楽は目に見えないけど、神様だったら見えるんじゃないか?」という歌で、田代さんの大学時代の思い出の曲だそう。学生当時は大学の寮に遊びに行っては年上年下色んな人と熱い話を語り合ったそうですがある時
「ゼロから作る彫刻や絵じゃなくて音楽家は楽譜の曲を奏でるだけの再生芸術と言われて・・・ね?揉める話でしょ?」
的なニュアンスの事を言って顔を顰めた田代さんが凄く印象的でした。《おんがく》はそんな時に出会った1曲。
藝大は癖の強い天才が集まると聞きますが、これは結構色々な議論があったんだろうななんて思いました。
二人がマイクを置いて音楽堂の空気を感じながら生歌を届ける間は、客席も目に見えない音楽をなんとか肌で感じようと一体となってじっと聞き入る素敵な空間でした。
音楽のことはさっぱり分からない私ですが、ピアノの音や歌声に耳を澄ませてお二人の表情や目線を辿っているだけで一人だけでは感じられない音の動きや奥行を感じられる気がします。
音楽が色彩で見られたなら音楽に愛された人が歌う曲はそれはそれは綺麗なグラデーションカラーなのだろうな~と歌声に浸れて極上の時間でした
アンコールはまたまたライオンキングから!
「この空間をサバンナに出来る音を!」という中川さんの無茶振りから始まったこちら(笑)
「え、でも曲でもう・・・」的な事を呟いた園田さん。イントロが十分にサバンナなのでは?と言いたいように見えました
でも「無理そうだから」と切り上げようとした中川さんの無茶振りに「いや、やります!」と負けずに立ち上がった園田さん。
鍵盤でリズムを奏でつつ、ピアノ本体をタッチしたりと奮闘する所に助っ人で田代さんが参戦。ピアノの弦を弾いたり滑らせて鳥の鳴き声のような音を出します。
ここで思わず声が出るくらいビックリしました音楽に精通していないと普通そんなところ触れませんよね?音を出しながら動きもつける田代さんに中川さんもピアノを連弾。
突然始まった3人のセッションにただただ驚くだけだったのですが、楽しそうに自由に動く田代さんは窓の方に近づき「ワワワワワワ~」と声を出したりぐるっとピアノの周りと1周したと思ったらペットボトルをシェイクしだしたり(笑)
いやほんとここから普通に歌えるのがすごい(笑)
曲が好きだったから余計沁みたのですが、「父も祖父もお前の中に生きている」という歌詞はディズニー版だと「僕らの心にあの人が生きている」になるんですね・・・その直前の熱いセッションも合わさって泣けました
「コール・ポーターが・・・」
なんてお顔の周りを飛ぶ虫さんに名付けたり(最初にコールの曲を歌った時に現われたからw)
その流れだったか?以前コンサートで訪れた際に窓の向こうにこぶし大のカエルがいたエピソードを話し、アンコール曲でサバンナのBGMにカエルの声まで入れる田代さんと前日同様面白いMCも盛りだくさん。
久しぶりにゆったりとした時間に包まれて大満足です。
ザ、音楽!という感じで始まった4日の公演は一部も二部も音の世界にどっぷりと浸かれて心が満たされた日となりました。
セッション後去り際に園田さんの肩にポンと触れる田代さんとか、アンコールから捌ける時に最後まで手を振ったり、順番的に真ん中だった中川さんを一番最後に捌けさせる為にクルっと反転させて自分が先に捌ける田代さんとか・・・あっきーを最後まで拝ませてくれてありがたや~
本当に良い人だなぁ~と田代さんの好感度も爆上がりでした。いつ拝見しても好青年です
↑私が神様なら、この天井には綺麗なオーロラが流れてキラキラしているのが見えるんだろうなぁ
↑紙を受け取った時からなんとなく気になって調べたのですが・・・由紀さおりさんの曲名が誤字ですね
↑Instagramで、と宣伝してもらったのに真っ先にXに上げる中川さん(笑)その後インスタにも上げた模様。
↑あの立ち上がりカッコ良かったですよ~いつも穏やかに話す園田さんの負けず嫌いな一面を見ました(笑)
・・・おまけ(笑)
ちなみに本日はアレのアレの日(笑)
ロッジで食事をしながらも頭の中は試合でいっぱいでした。
生まれてこのかた見た事のない阪神の日本一が遠く離れた長野で見られるのか???
と姉妹で大興奮!思えば荷造りの時点で中継見ながらだったからこの遠征中は割と野球に振り回された期間だったかも?
しかーーーーし!!
↑山本投手、さすがでした
ちょっと見た目が四季の島村さんに似ていて非常に好きなタイプですが、昨日はあまりの手の付けられなさに
「あかん・・・」
と呟きっぱなしの長野の夜でした(笑)