いつの間にか2ヶ月ぶりの星組公演。

 

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(楽天TVより)

 

今回も配信を観ました。

 

グランド・ロマンス 

『王家に捧ぐ歌』 

-オペラ「アイーダ」より- 

脚本・演出/木村 信司 

 

ヴェルディのオペラとして有名な「アイーダ」を、宝塚バージョンとして新たな脚本、音楽で上演した『王家に捧ぐ歌』。

古代エジプトを舞台に、エジプトの若き将軍ラダメスとエジプト軍に捕らえられ奴隷となったエチオピアの王女アイーダとの悲恋を、荘厳な音楽に乗せて華やかにドラマティックに描いた本作は、2003年星組での初演が絶賛を博し、第58回芸術祭優秀賞を受賞致しました。

2015年宙組での再演も好評を得たミュージカル大作が7年振りに宝塚歌劇の舞台に登場。

ビジュアルを一新し、礼真琴を中心とした星組がお届けする『王家に捧ぐ歌』の新たなる世界にご期待ください。 

(公式サイトより)

 

公演期間 2022年2月8日(火)~2月27日(日)

※2月8日~17日11時(貸切)までの公演は中止となりました。 

 

 

ラダメス 礼 真琴 

(エジプトの若き武将)

 

アイーダ 舞空 瞳

(エチオピア王の娘)

 

ファラオ 悠真 倫 

(エジプトの王)

 

ファトマ 白妙 なつ

(アイーダの侍女)

 

ネセル 天寿 光希

(神官)

 

アモナスロ 輝咲 玲央

(エチオピアの王)

 

カマンテ ひろ香 祐

(エチオピア王家の元家臣)

 

ケペル 天華 えま

(ラダメスの戦友)

 

アムネリス 有沙 瞳  

(ファラオの娘)

 

ウバルド 極美 慎

(アイーダの兄)

 

サウフェ 碧海 さりお

(エチオピア王家の元家臣)

 

メレルカ 天飛 華音

(ラダメスの戦友)

 

出演者

白妙 なつ、天寿 光希、輝咲 玲央、礼 真琴、ひろ香 祐、音咲 いつき、朝水 りょう、有沙 瞳、天華 えま、夕渚 りょう、天希 ほまれ、華雪 りら、遥斗 勇帆、蒼舞 咲歩、七星 美妃、二條 華、希沙 薫、極美 慎、碧海 さりお、夕陽 真輝、彩園 ひな、舞空 瞳、天飛 華音、奏碧 タケル、都 優奈、瑠璃 花夏、星咲 希、碧音 斗和、綾音 美蘭、御剣 海、麻丘 乃愛、世晴 あさ、凛央捺 はる、大希 颯、瞳 きらり、凰陽 さや華、樹澄 せいや、碧羽 陽、美玲 ひな

(専科 悠真 倫)

 

 

最初に公演が行われると知ってまず驚き、次にポスターを見て今までのイメージとの違いに驚き、それから舞台衣装を見て驚き・・・と始まる前から驚きに溢れた公演でしたねおいででもとても胸に残る舞台となりました。

コロナの影響で公演の初日も延期となり短い期間の舞台ではありましたが、今の世界状況ともリンクすることが多くあせる

 

アイーダの歌う

 

誰がどう言おうと私は嘘をつけない

 

ひたすらこの真実を世界に向けて叫び続ける

 

戦いは新たな戦いを生むだけ

 

という歌詞が刺さって、配信を観た後からはあの例のニュースを見るたびに頭の中で流れている状態となっています汗

 

今回特に印象に残ったのは、なこちゃん(舞空瞳さん)の真っ直ぐな強さがとても魅力的なアイーダ。

昨年の“ロミジュリ”ではかなり強いジュリエット像に驚きましたが、演出家の小池修一郎先生が後に「舞空が演じると初々しくて可愛いくなると思うけど、ただ可愛いだけのジュリエットでは礼のロミオには物足りない」といったことをおっしゃっていたのを知ってなるほど・・・と感じたのを思い出します。

なこちゃんが演じる力強い女性像はこのアイーダの役にも合いますねOKエチオピアの女性陣は民族衣装のような服を着ていたけどその衣装も良く似合っていました。

 

そんなアイーダに恋心を抱き、敵国からエジプトに連れて帰った武将ラダメスを演じたのがトップスターのこっちゃん(礼真琴さん)

初演、再演、と金ピカの豪華な甲冑のような衣装が印象的だったラダメスたちが3回目の今回は真っ白な衣装に頭だけシマシマの被り物というかなりラフで奇抜な恰好(もはやなんと表現したらいいのか分からないw)でした。

冒頭ではこっちゃんもこのツタンカーメンみたいな被り物で登場でしたが・・・その後登場したら真っ白なパンツに金具のついた大きなベルト、襟付きの白いジャケットを着てて。

しかもこっちゃんだけシルバー混じりの金髪ロングだしジャケットの背中にデカデカした刺繍みたいなの見えるしで、控えめに言ってももうなんか昭和のヤンキーの特攻服??な衣装には本当にびっくりでしたあせる不思議と衣装の奇抜さは話に集中するうちに気にならなくはなりましたが、もっとカッコ良い衣装を星組にも用意して欲しいですね。

 

でも衣装があれでもこっちゃんは金髪も似合っていて、誠実にアイーダへの愛を歌うシーンはカッコ良かったです。それから1幕最後に平和を望むラダメスが歌う《世界に求む》も笑い泣き

今は大変な時ですもんね。すべてを訴えるようなこっちゃんの熱演に胸が熱くなりました。2幕ラストに二人で倒れ込む演技も凄かったです。

 

くらっち(有沙瞳さん)演じるアムネリスは物語によくある恋敵ですが、高貴な衣装とそれに似合った雰囲気で迫力がありました。

でもラダメスへの愛故とはいえ、嘘をついてアイーダを嵌めておきながら女官たちが彼女をいじめると「そんなことをしてはいけません!」と怒るというキョロキョロ汗いやいや煽ってたのはあなたでは?と内心突っ込み(笑)

今までなんでも手に入った王女様が唯一手に入らないラダメスへの思いはもはや愛というよりも執念とか怨念という感じでしたが、最後に「私にあなたを殺させないで・・・」と縋りつくシーンがとても良かったです。

 

アイーダの兄であるウバルト役の極美慎さん。

歌もお芝居も印象に残りました。

いつも爽やかな好青年の役だったり、お顔は爽やかでも内面ではどす黒い感情が・・・みたいな役ではなく最初から闇落ちした役を見るのは初めてでしたが、極美君お芝居がとっても上手でしたグッド!

 

ラダメスの戦友役はケペルにぴーすけ(天華えまさん)、メレルカはあまと(天飛華音)

エジプト軍が勝利の凱旋!というシーンの揃った踊りが綺麗でした。ぴーすけのダンスってすごく重心が低くて同じ振り付けでも目に入るくらいカッコ良いんですよね。

あまとは歌の時にこっちゃんにかなり寄せてる?と思う位歌声や癖が似ていて驚きました。前回の新公で色々歌い方を研究中なのでしょうか。

 

フィナーレは敵対していたエチオピアとエジプトのメンバーが一緒に歌って踊ってるのも良かったしその時の歌詞もとても良かったです。

ひーろー(ひろ香祐さん)とあまとのキレキレダンスとぴーすけと極美君のキラキラスマイル、さりお(碧海さりおさん)の綺麗な歌声が合わさってそれはそれは眩しいフィナーレの幕開けでした(笑)

こっちゃんの燕尾もラダメスとは違うキリっとした雰囲気が素敵ですラブこっちゃんのダンスはしなやかでいつまでも見られる・・・

その後ロケットからの「スゴスゴ強強♪」ラップVer?のなこちゃんで笑いましたが、どれも楽しくてやっぱり最後に笑って終われる宝塚は良いなぁと思いました。

 

デュエットダンスはいつものスーパーダンスことなこではなくて音楽に合わせてゆったりしっとり踊るものでしたが、水色の衣装も綺麗で黒髪のなこちゃんがジャスミンみたいでとっても可愛い・・・1本物作品は公演の音楽で踊るからラダメスとアイーダが踊ってるように見えて、最後まで幸せそうに笑って捌ける二人の尊さよ・・・笑い泣き

 

エトワールは都優奈さん。

瑠璃花夏さんも歌ウマですが、都さんも綺麗な歌声なんですよね。

 

今回は配信ではありますが、今“王家に捧ぐ歌”を観ることが出来て良かったです。コロナで前半の公演が中止になっても負けない星組のパワーと、平和を願う気持ちが重なってしばらく頭の中で公演の事が離れませんでした。

 

 

 

 

 

 

・・・おまけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↑ラダメスが歌う《世界に求む》の歌詞

 

この世に平和を この地上に輝きを 

人みな溢れる太陽を浴び 微笑んで暮らせるように 

戦いに終わりを この地上に喜びを 

人みな等しく認め合って お互いを許せるように 

たとえ今は 夢のように思えても

この身を捧げて そんな世界をいつかきっと 

祈ろう明日を この地上にこそ希望を 

人みな時代から時代へと 誇らしく語れるように 

そんな世界を私は求めて行く

 

 

 

 

↑元星組のほっしー(華鳥礼良さん)がYouTubeに上げてくれているのも何回も聞いています。歌詞つきなのも有難いですが、宝塚時代の美声は健在で澄んだ歌声が聞けて耳福です♪