本日は乃木坂の国立新美術館へ「ルーブル美術館展 愛を描く」 を観に行ってきました。
平日でも並ぶという噂は聞いていましたが・・・
本日は日曜日。
小雨の降る中、屋外まで行列で 110分待ち。
元々は、舞台恐怖コレクターのマチソアの間の待ち時間で観ることが出来るのはないかと思ってチケットを購入したのですが、丁度マチソアを観る日が火曜で、国立新美術館が休館日でした。。
東京は明日6/12までなので、何とか観ることが出来ました~♪
観終わると、もうどっぷり夜でしたが。。
次は京都の京セラ美術館で、6/27~9/24まで。
関西の方は、ぜひ是非ご覧ください!!!
さて、50's テレキャスターのリアPUの修理の続きです。
前回はコイルを全て解いたところまででしたね。
コイルを解いた際の巻きパターンデータも前回、掲載させていただきました。
気になる方は、前回のブログも是非ご覧ください。
さて、ここからは錆びたPP(ポールピース)をメンテして、コイルを巻き戻して行きます。
先ずは慎重に裏面のテープを剥がします。
もちろんこれも修理後に再度貼り戻します。
錆びの状況。
両端のTOPプレート側が特に錆が酷いです。
この傾向は、他のビンテージPUも同じで、断線の原因の多くはこのPPの錆びです。
錆を除去しようとすると、錆びに取り込まれていたコイルが数ターン分出てきました。
記録紙のターン数にこれも書き足しておきます。
かなりの錆びです。
ピッケルで錆を搔き落とします。
以前は千枚通しやアイスピックのようなものを使っていましたが、最近使っているのはコンクリート針です。
かなり丈夫でサイズ感も使いやすくて重宝しています。
他のものは先端がすぐにヘタってしまいますが、これは優秀です!
ピッケルで掻いては綿棒で拭き取って状態を確認、を繰り返し。
かなりキレイになりました。
赤錆の下の黒っぽいところは、それ以上削っていません。
黒錆びからは、錆は広がり難いですし、PPがどんどん削れてしまうためです。
また、以前にも書いたかもしれませんが、錆取りにサンドペーパーは使いません。
サンドペーパーでPP全体を磨くと、不必要な部分まで削って細くなってしまうからです。
PPもPUのパワーとサウンドを決める重要な部品ですので、できるだけオリジナルに近い状態に留めます。
水分の侵入を防ぐため、PPとボトムプレートの境い目に接着剤を塗布。
TOPプレート側にも。
この際に、TOPプレートの反り上がりも修正して固定します。
巻き始め側のハトメにコイルを3回巻き付けてはんだ付けし、手回し巻き線機にSET。
リード線は邪魔にならない様に回転軸に巻き付ける様にしておきます。
解いたオリジナルのコイルは最後の方が錆で腐食されて使い物にならないため、近いスペックのAWG42、ワイン色で約200ターンを差し替えます。
これはpp(ポールピース)にコイルが接触する部分に接続部を持って来たくないためと言う理由もあります。
200ターンあればボビンの上下を巻いたコイルで一旦往復できるため、コイルの修理接続部がPPに直接接するリスクをかなり低減できます。
197ターンでオリジナルコイルに切り替え。
残りのオリジナルコイルも最内部に近い部分には多少のダメージがあり、コイルを巻くためにテンションをかけると何度か切れましたが、弱い部分を出し切る様に全てコイルを接続して巻き直しています。
上の写真の巻かれたコイルの中で色が違う部分が接続部。
巻きパターンを再現する様に、どんどん巻いて行きます。
1562ターン巻き込んだところで、巻き取ったメインのオリジナルコイルのボビンに。
巻き戻し完了!
巻き戻しターン数は8337ターンとなりました。
元のターン数より増えてしまうのですが、前述の巻き足しの余分が思った以上にあったため、オリジナルのコイルを切って取り除いてしまうのももったいなく、思案の結果、ボビン上下往復50ターンずつを均等に巻き足しています。
巻終わりのコイルをハトメにはんだ付け。
リード線をはんだ付けし、コイルの巻き戻し完了。
コイルの巻き戻し形状も、オリジナルと近い感じに仕上がりました。
正面、Befor → After
背面、Befor → After
今回はここまでにしましょうか。
最後に巻き戻しのデータを。
今回は出来るだけ保存容量を大きくしましたので、クリックして開いてもらうと見えるかもしれません。
DC抵抗値は約6.1kΩ。
まあ、そんなものでしょう。
次回、外周の紐を巻き戻し、ポッティングをして仕上げていきます。
では、また。
u-tak