タッチセレクターSW 改良 その2 | RE/F-TECH の足あと by u-tak

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RE/F-TECHとは、ビンテージ、アンティークをこよなく愛するミュージシャンu-takが、
旧き良きギター、アンプを中心に、修理、カスタムする小さな工房である。。。
子供たち(子役)の成長記も、ぼちぼちとお届けします。

調さんは舞台恐怖コレクターの稽古が進んでいます。

本人は、なかなかSNSに上げられないようですが、毎回稽古は楽しいと言っています。

 

稽古の内容も楽しいらしいのですが、同年代の男子でワチャワチャするのが良いのかな~。

 

公式さんではストーリーの紹介も公開されましたので、どんな役どころか、見てみてくださいね!

 

 
 
さて、エレキギター用のタッチセレクターSWの改良の続きです。
前回は、エッチング基板が完成し、取付けネジ穴を加工したところまででしたね。
ここから、いよいよチップ部品を搭載していきます。
 
と言っても、既製のタッチセンサー基板から部品を移植します!!!
これは、忍耐力が必要な作業です。
GWで時間があるから出来ることですよね。
 
ハンダ吸取り線を使ってチップ部品のはんだをキレイに吸い取り、パターンと部品のはんだ面の間をよく切れる薄いカッターで何度も剥がす様に切って、IC(TTP223)、LED、抵抗120Ωの大きめのチップ部品3点を取り外します。
 
小さなコンデンサーは丈夫な部品ですので、直接はんだこてで温め続けると両端のはんだが溶けて外れます。
このコンデンサーがかなり小さいので、すぐに見失います。
 

小さすぎて容量も上手く測定できませんでしたが、恐らく22pF。

このコンデンサーの容量でタッチパット部のセンサー感度が調節できます。
 
タッチセンサーの回路は、TPP223のデータシートをWebで探すと、その中のアプリケーション回路図として載っているものがありますので、探してみてください。
 
あ~~ チップ部品の取り外し作業の写真が無い。。
ま、一人で作業していますので、毎度毎度、写真は撮っていられませんし。。(言い訳)
 
かなり面倒な作業なので、紹介したかったな。
また、何かの機会に。
 
せめて、部品取り外し後の既製品のタッチセンサー基板の写真を。

そして製作したエッチング基板の最初の作業は、裏面のタッチパット部分と回路面の導通確保。
あら~ ここも写真撮り忘れ。。
 
LEDまで取付け完了の写真で代用。(後で同じ写真が再登場します。)
写真では分かりませんが、0.5mmの貫通孔がパットの右下部分にあり、そこに0.4mmのメッキ線をジャンパーとして通してはんだ付けしています。
 
パット面にはんだメッキして、大きく飛び出さない様に処理しています。
 
その後、回路面にチップ部品を取付け。
うーむ。。何だかごちゃごちゃして見にくいですが、これで機能します。
 
基板のパターンで接続が怪しい部分は細い銅線をパターン上にはんだ付けして導通を確保。
 
最後にLEDを取付け。(写真、再登場!)
ここは両面基板のパターンの位置決めが難しかったので、エッチング後に回路パターン側からφ0.5mmの穴を開け、φ0.4mmのメッキ線をパット面に引き出して、そのメッキ線でLEDのチップの両端を抑え込む様にしてはんだ付け。
 
基板は完成です!
リード線を取付け。
電源+5V、GND、SW1、SW2、SW3の合計5本。
 
旧試作のセンサーと比較。

LEDの光をパット面に導くためにかなり大きくなっていました。

ここは大きく改良できました!

 

いよいよギターに搭載!

パット面のLEDが元のセレクターのレバーが通るスリットに丁度収まります。

ネジ留めも簡単。

 

静電式のタッチセンサーですので、アルミシールドはカットする必要があります。

ここだけは静電式タッチSWの原理的に回避できず、面倒ですが仕方ありません。

 

切替時のノイズ問題の対応を含めて、ピックガードごと企画する必要があるかもしれません。

いえ、企画する予定です!

 

回路基板は今回はフリーのままチェックします。

この回路基板もエッチング基板+チップ部品で小型化する予定です。

 

チェック用にアウトプットジャックは第2のTONE POTの穴を利用して取り付けています。

これで、ギター搭載時にいちいちはんだ付けをする必要が無くなります。

 

はい、いつものサウンドチェック用ギターに搭載です。

かなり視認性が良くなりました。

明るすぎるくらい?

 

フロント

ミドル

センサー感度もちょうど良い感じです。

 

まあ、前回の試作機で確認済みのセンサー回路ですので当たり前なのですが。。

 

リア

各PUを全てON/OFFできますので、ジェフベック仕様ですね。

全ONも全OFFも、フロント+リアも出来ます。

 

音は心なしか、ちょっとシャキッとして聞こえます。

従来の接点式のセレクターSWは、接点を少なくとも2回通るため、ここでのハイ落ちがあるのかもしれません。

 

逆にタッチセンサー式は接点が無くてハイ落ちしにくい上に、従来に比べて薄い基板パターンと微小なチップ回路内を信号が通過するため、ローが削られている可能性があります。

 

それらが相まってシャキッと聴こえるのかもしれません。

 

この辺りを確認するにはオシロで波形の比較をする必要があるかもしれませんが、今回は時間切れですのでまたの機会に。

 

そうそう、そもそもタッチセンサー式のセレクターSWを検討し始めたのは、接点式のセレクターSWは使用や経年に伴いガリが発生し、交換費用もばかにならないと思ったからです。

 

COVID19&ロシアのウクライナ侵攻後、さらに部品代が高騰しています。

 

この状況を受けて、電子式なら故障するまで長く使えますので、多少イニシャルコストが高くても、ますます割に合うと考える様になりました。

 

何とか回路基板側も小型化してセンサ基板と一体にし、製品化できるように考えたいと思います。

 

 

これにてエレキギター用のセレクターSWのタッチセンサー部の改良は一旦完了です。

次は回路基板の小型化と切替ノイズの対策ですが、いつになる事やら。

3年も寝かさない様にはしようと思います。(笑)

 

 

では、また。

u-tak