Roland ギターシンセコントローラーG-202 回路基板修理 その1 | RE/F-TECH の足あと by u-tak

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旧き良きギター、アンプを中心に、修理、カスタムする小さな工房である。。。
子供たち(子役)の成長記も、ぼちぼちとお届けします。

前の週末は、家の中で長男と長女の部屋を交換引っ越し。

それぞれ荷物が多くて、それはもう、、大変でした。

 

長男は配信用PCのシステム。

長女は電子ピアノに衣装が沢山。

 

なんとか週末に終わって良かった。。

 

 

さて、RolandのギターシンセコントローラーG-202の回路基板を修理しましたので、ログに残します。

G-303/808の回路図は見かけるのですが、G-202は無いため少々苦労しました。

 

症状は、1弦の出力が出ないというもの。

以前にDividing PUからのフィルム基板の割れがあったりしたので、先ずはギター側のDividing PUの1弦の抵抗値を確認しましたが、問題ナシ。

基板内の回路故障の様です。

 

基板を取り出し。

先ずは基板のはんだ割れや部品破損が無いか、目視確認しましたが特に問題はナシ。

 

次にダイオードやトランジスタなどの半導体から導通チェック。

抵抗値か、ダイオードチェッカーモードで当たって行きます。

トランジスタで故障しているものは導通が全く出なかったり、他のトランジスタと数値が大きく違ったりしますので、怪しい部品を探します。

 

そして怪しいトランジスタがあればトランジスタチェッカーでチェック。

 

ちなみに基板の下のあるのはGR-300のサービスマニュアル。
この中に、G-303/808の回路情報も入っていますが、基板レイアウトが違います。
しかし、回路構成のフィロソフィーは同じのため参考になります。

 

結果、特に怪しい部品ナシ。

これは困りました。。

こういう時が一番困るのです。

 

音が出ない1弦の入力信号部分から回路を追って行って、怪しい部分が無いか調べてみます。




  1弦から6弦まで、同じ回路が並んでいるので助かります。

他の弦の回路と比較出来ますので。

 

そして、やはり1弦の信号ラインの1段目のIC、4558の出力側がおかしい。

IC自体は抵抗値もあり故障していない様なのですが。。

 

こうなると、回路と部品を丁寧に追っていくしかありません。

両面基板で回路も複雑なので、回路を追うにも空中戦では難しく、いつもの様に回路パターンを描き出して、確認しながら追う事にします。

 

基板の写真を両面撮ってエクセルに貼り付け、部品をハンダ付けしているランドを円の描画でマーキングし、線の描画で基板のパターンを描き込みして回路パターンを描き出します。

 

先ずは裏面

銅箔面が広い部分も、都合上、線で接続パターンが分かるように描いています。

 

次に表面に裏面パターンを左右反転して透過表示。

これを見ながら、表面のパターンを追記。

どこがどう接続されているか、確認しながらの作業です。

ジャンパー線はグレー。

 

写真には撮影の角度で歪みがあり、表面の写真と裏面の写真がピッタリ合わない部分がありますので、少し写真と描画で位置がズレた部分がありますが、回路の接続パターンが正確に描き出せればOKです。

 

最後に表面と裏面のパターンだけを重ね、透視パターン図が完成です。

こう書くと簡単そうですが、写真からパターンを拾うだけでもかなり時間がかかりました。

表面は部品の下で見えない所もあり、導通でパターンの行き先を確認しながら描き込んだり。

 

しかし、今後も修理があると思いますので、貴重な資料になります。

必要な方は、参考にしてください。

 

今回はここまで。

次回はいよいよ不具合部位を探り出します!

 

 

 

長女はようやく春休みモードで少しゆっくりできている様です。

調さんは少しゆっくりしている様ですが、相変わらずバタバタと。

今日は久々に集まるメンバーでTDSに行っている様です。

 

近いうちに、何かご報告できると思います。

 

 

 

では、また。

 u-tak