今夜は、月に一回の夜間急患センターの当番の夜だ。秋の過ごしやすい季節なのでヒマな夜になりそう…。
そんな予想で、小児科の外来から響き渡る幼女の泣き声に耳を傾けつつヒマにしていたら、魚のホネを喉に引っかけた女性が来院した。時間はたっぷりあるので、頑張ってみた。
今は高価なファイバースコープを使い、患者さんを苦しめることなく、細い管から入れた鉗子を使って摘出するのだが、場末の救急外来には200万円以上する器具を買い揃える余裕はないから、カールライネル鉗子という戦前からある器具しか用意されていない。
私は左ききだから、そんな曲がった太い針金みたいな器具を左手に持ち、右手には喉頭鏡という鏡を持って、喉の奥深くに刺さったホネを摘み出す…、鏡の中の鏡像を見るために奥と手前が反転してしまうから、脳ミソに慣れが必要となる作業だ。最近では、数年に一度くらいしかやらないから上手く行くか?心配だったが、神さまのご加護で運良く取れた。
反転視に慣れる…、誰でも直ぐにはできないし、慣れる訓練が必要なわけだ。そして、その極意を会得出来れば、誰かの役に立つ。
数年ぶりの手技だったが、過去の引き出しにしまい込んでいた手技を使い、ちょっとコツがいる作業が上手くいって、私の脳ミソが気分良くなっている。
そんな時にブログを開くと、何だか過去を振り返るお祭りをやっていたので振り返ってみたら、三年前の記事が出てきた。
要点は次の通り。
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表裏(是否)の反転。
「根拠、規範、感情、論考、結論、例外、肯定、反駁」の繋がり
各項目に対して分枝を列挙。
各作業には「入力、記憶へアクセス、直観のひらめき、感情の表出、論考(思考)の迷い、集計・判断、出力」といった一連性がある。
こうして基本となる一つ一つの論考の因子が積み重なって各個人(己)ができあがる。
次に、この個(己)が要素となり、メンバー(仲間)、共同体、境界、ルール(ロジック)、フィールド(場)、動作(行動)へと展開していく…。
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人間は、言葉という記号に惑わされてしまうが、実は、韓国海軍が使う「帥」の旗も、海上自衛隊が使う「旭日」の旗も、脳に対する作用は相同。そんな構造が至る所に発生している。
維新も、226事件も、東大紛争も、血気盛んな青年の革命でしかない…
言葉や言語といった記号から離れ、脳ミソの作動(行動)で鏡像を見ることができれば、脳ミソがやってることは、集束していく。
そうな風に集束させていく手段として、論理と論理を繋いでいる「繋がり」と単語や文に対して発生する「反応」に着目してみたいと思う。
具体的には、以下の接続だけで論考する…とする。
選択 ?
根拠 だから/なぜなら
例示 たとえば
付加 さらに
転換 しかし
補足 ただし
解説 つまり
対 対して
換言 言い換えると
相似 同様なのは
短文「・・・・・」を上記の接続だけで繋いでいく⁈
そして、最後は結論に終わるか、結論を先にして演繹するか、
この連結と単語への反応を追いかけていけば、ゲノムのような仕組みが見えて来そうだ。