.丸山眞男と戦後日本その2 | クラスタ民主主義システム研究室

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前回の続きです。




(以下の要約は私の個人的な解釈ですので、正確を期すためには、ぜひ映像をご覧下さい。)

丸山は日本の政治思想史に関する研究を命じられて、朱子学や国学などの封建思想が時代の流れの中で変質していく過程を追いながら、荻生徂徠や安藤昌益の思想の中に旧来の倫理や思想に埋没しない主体的な考え方が発生する萌芽を見つけ出していった…

また、福澤諭吉の「一身独立して一国独立す」という言葉の中に、国家から独立したせ維新を持ち国家を自覚的に支える重要性を見い出している。

丸山にも召集があり陸軍二等兵として従軍し韓国で兵役についた。しかし、訓練中に倒れ、三ヵ月後には栄養失調で退役している。

こうした経験から、収容所内で捕虜の待遇改善と虐待が同時に行われていたことを捉えて、個人の権威と国家権威との合一化に起因すると考え、天皇を中心とするピラミッド組織が個人の責任を曖昧にしているを説いている。

その後、終戦直前に再び召集されて広島の陸軍船舶部に情報兵として赴任。原爆投下後の広島で被爆し、被爆者の救援と調査を行っていて、原爆症の問題点について指摘している。

この頃、広島の古本屋でE.H.カー著の「平和の条件」を手に入れ、戦後処理について参考にしている。この本の中で「疲弊と混沌状態」に赤線が引いてあった。

終戦後の8月16日に陸軍の参謀から呼ばれ、満州事変以後の日本の政治史について講義するよう依頼されている。その講義に関しては、かなり言論の自由が許され、軍閥という言葉を使ってもよいと言われ、一週間講義している。

ウサギ