〔韓国・中国ドラマ部門〕
◆黄金の私の人生
1965年生まれの女流脚本家、ソ・ヒョンギョン、
彼女の代表的ヒット作といえば・・・、
彼女の代表的ヒット作といえば・・・、
2009年「華麗なる遺産」全28話 ハン・ヒョジュ、イ・スンギ、
2010年「検事プリンセス」全16話 キム・ソヨン、パク・シフ、
2011年「私の期限は49日」全20話 イ・ヨウォン、チョ・ヒョンジェ、
2012年「いとしのソヨン」全50話 イ・ボヨン、イ・サンユン、
2013年「TwoWeeks」全16話 イ・ジュンギ、パク・ハソン、キム・ソヨン、
2015年「2度目の二十歳」全16話 チェ・ジウ、イ・サンユン、
2017年「黄金の私の人生」全52話 パク・シフ、シン・ヘソン、
2010年「検事プリンセス」全16話 キム・ソヨン、パク・シフ、
2011年「私の期限は49日」全20話 イ・ヨウォン、チョ・ヒョンジェ、
2012年「いとしのソヨン」全50話 イ・ボヨン、イ・サンユン、
2013年「TwoWeeks」全16話 イ・ジュンギ、パク・ハソン、キム・ソヨン、
2015年「2度目の二十歳」全16話 チェ・ジウ、イ・サンユン、
2017年「黄金の私の人生」全52話 パク・シフ、シン・ヘソン、
ジャンルは違えど秀作ばかり。「TwoWeeks」なんぞは、
今年、三浦春馬くん主演で日本版がリメイクされたもんで、
御存知の方も多いのではないかと。
今年、三浦春馬くん主演で日本版がリメイクされたもんで、
御存知の方も多いのではないかと。
さてさて、
ど~も、自分には韓ドラを視聴する際、
ダサいタイトルのドラマは無視してしまう傾向がありまして、
当初、本作も、その犠牲になった代表作。(笑)
ダサいタイトルのドラマは無視してしまう傾向がありまして、
当初、本作も、その犠牲になった代表作。(笑)
事前に、ソ・ヒョンギョン脚本と知っていれば、
最初から観てたんですが、たまたま、平日休みの、ある日、
朝食の際にテレビをつけたら偶然に流れていたのが、
このドラマの第13話でした。つまり~、
最初から観てたんですが、たまたま、平日休みの、ある日、
朝食の際にテレビをつけたら偶然に流れていたのが、
このドラマの第13話でした。つまり~、
ヒロインのジアンが、自分の正体を自覚して号泣する場面。
ここから観始めたことになります。
ここから観始めたことになります。
スタジオ内に配置されたであろう、陳腐なセット。
狭い屋内に登場人物を横並びさせる安易なカメラ配置、
低予算で制作される?ホームドラマタイプの典型的手法、
しかし、カメラのレンズ性能は良さそうなので、
どうやら、最近、制作されたような感じ?(実際は2017年)
狭い屋内に登場人物を横並びさせる安易なカメラ配置、
低予算で制作される?ホームドラマタイプの典型的手法、
しかし、カメラのレンズ性能は良さそうなので、
どうやら、最近、制作されたような感じ?(実際は2017年)
演者の表情を明確に表現する~と言えば聞こえは良いですが、
やたら顔のドアップを多用するドラマには、
過去の経験上、駄作が多かった~というのも事実。
やたら顔のドアップを多用するドラマには、
過去の経験上、駄作が多かった~というのも事実。
しかし、号泣してるジアン(シン・ヘソン)は、
これまで見たことの無い女優さんだったこともあり、
興味本位で録画予約してみることに。
これまで見たことの無い女優さんだったこともあり、
興味本位で録画予約してみることに。
さて、話が進むにつれ、
何やら「モヤモヤしたもの」が思い浮かんできました。
家族関係を崩壊させる悪意の無い「嘘」を軸に、
夫婦愛、兄弟愛、姉妹愛、身分差のある男女の恋愛を描く。
更に特徴的なのは、財閥三世のドギョン(パク・シフ)の、
自分の思いを相手に押し付ける身勝手な愛し方・・・。
更に特徴的なのは、財閥三世のドギョン(パク・シフ)の、
自分の思いを相手に押し付ける身勝手な愛し方・・・。
これって「いとしのソヨン」のパクリじゃね?
あんまりにも気になったので、ネットで検索してみたら、
なんと、脚本家がソヨンと同じ人だったというオチで、
前半を見逃してしまった自分を呪いましたね。(゚Д゚;)
なんと、脚本家がソヨンと同じ人だったというオチで、
前半を見逃してしまった自分を呪いましたね。(゚Д゚;)
「いとしのソヨン」全50話
「黄金の私の人生」全52話
「黄金の私の人生」全52話
50話をこえる、この2作品。様々な共通点がありながら、
それでいて、他の作品とは明らかに色合いが違うので、
おそらく、、、「私はコレが描きたいんだ!」という、
脚本家さんの情熱が最優先されている?作品ではないかと。
・物語の軸~「嘘」
「ソヨン」=ヒロインのソヨンがウジェに結婚を迫られ、
問題ばかり起こす父親の存在を隠すために、
後ろめたさを感じつつも「父は死んだ」と告げてしまいます。
問題ばかり起こす父親の存在を隠すために、
後ろめたさを感じつつも「父は死んだ」と告げてしまいます。
「黄金の」=ヒロインの母、ミジョンが嘘をつきます。
それは、娘のジアンのことを思っての嘘ではあるのですが、
訴えられたら犯罪者、留置所行きクラスの嘘です。
それは、娘のジアンのことを思っての嘘ではあるのですが、
訴えられたら犯罪者、留置所行きクラスの嘘です。
・男性主人公の「身勝手な愛」
「ソヨン」=父は社長、やる気は無いけど後継ぎ候補のウジェ。
弟の家庭教師のソヨンに同情、次第に愛に変化。
ソヨンとの結婚を条件に、渋々、副社長に。しかし、その後、離婚。
「ソヨン」=父は社長、やる気は無いけど後継ぎ候補のウジェ。
弟の家庭教師のソヨンに同情、次第に愛に変化。
ソヨンとの結婚を条件に、渋々、副社長に。しかし、その後、離婚。
※この離婚には、ちょっとガッカリしましたが、
ドラマは離婚後の方が抜群に面白い!不思議な脚本でした。
「黄金の」=ヒロインの両親に対してドギョンの祖父や両親は、
土下座させたり殴ったりと、かなり酷い仕打ちの連続。
それを知りながら、ジアンに迫り続けるドギョン。
土下座させたり殴ったりと、かなり酷い仕打ちの連続。
それを知りながら、ジアンに迫り続けるドギョン。
※ヒロインに対しイライラしてる姿はウジェとソックリです。
・血縁関係
両作品とも、ウジェの弟妹の中に、ジアンの弟妹の中に、
血縁がビミョ~な家族、血の繋がらない家族がいて、
両作品とも、ウジェの弟妹の中に、ジアンの弟妹の中に、
血縁がビミョ~な家族、血の繋がらない家族がいて、
家族を巻き込む騒動が起きます。
・嘘がバレる瞬間
両作品とも、ヒロインが自ら秘密を打ち明けることを決心して、
両作品とも、ヒロインが自ら秘密を打ち明けることを決心して、
行動に移す直前、相手の両親に呼び出され、激怒されます。
・クラシックギター
「ソヨン」=登場人物達が立ち寄る喫茶店、飲食店のBGMや、
移動中の乗用車のラジオからクラシックギターの曲が頻繁に流れます。
「ソヨン」=登場人物達が立ち寄る喫茶店、飲食店のBGMや、
移動中の乗用車のラジオからクラシックギターの曲が頻繁に流れます。
「黄金の」=ジアンの父:テスは、ドラマ後半、ギター教室に通い始め、
【38話】昔、住んでいた地方にある別宅で練習を開始します。
※曲はフランシスコ・タレガの『ラグリマ』。
※曲はフランシスコ・タレガの『ラグリマ』。
【40話】テスは、学生時代、プロになりたい!という夢がありましたが、
友人達に「お前なんか無理に決まってる」と、
笑われてしまった苦い思い出があります。(白黒映像の回想シーン)
笑われてしまった苦い思い出があります。(白黒映像の回想シーン)
【41話】教室で受講生仲間と共に練習している風景。
※簡単な和音の反復練習ですが、左手の運指、
弦を飛び越える際の指の速度が尋常ではなく、ギター経験者、
もしくは、よほど練習した?と感じられます。
※簡単な和音の反復練習ですが、左手の運指、
弦を飛び越える際の指の速度が尋常ではなく、ギター経験者、
もしくは、よほど練習した?と感じられます。
【50話】例の別宅、庭の畑で妻のミジョンが農作業。
テスは家の縁側でギターの練習。(映像のみ:BGMは女性ボーカル)
テスは家の縁側でギターの練習。(映像のみ:BGMは女性ボーカル)
【51話】病室で数人の患者さん達の前で演奏しています。(映像のみ)
※2フレットにカポタストを装着:運指から判断するに、
スペイン民謡の『愛のロマンス』のようです。
※2フレットにカポタストを装着:運指から判断するに、
スペイン民謡の『愛のロマンス』のようです。
【51話】家族企画の野外コンサート。※PA使用:2フレットにカポを装着、
曲はスペイン民謡の『愛のロマンス』。
某ブロガーさんの記事によると2曲目も披露しているそうなんですが、
私が観た民放放送ではバッサリ!カットされてました。
私が観た民放放送ではバッサリ!カットされてました。
・木工
「ソヨン」=ソヨンの父:サムジェは木工技術を持っており、
木工所の女主人と出会ったことを契機に、この工房で働き始め、
ソヨンのために木製の椅子を造ります。
「ソヨン」=ソヨンの父:サムジェは木工技術を持っており、
木工所の女主人と出会ったことを契機に、この工房で働き始め、
ソヨンのために木製の椅子を造ります。
「黄金の」=ヒロインのジアンは、高校時代、木工部に在籍。
同じ部に在籍していた幼なじみの父親の木工所で働き始めます。
ドギョンの婚約者に依頼され、木製の電気スタンドを制作。
またギターを構えた父親の木製の色付き手作り人形も登場します。
ドギョンの婚約者に依頼され、木製の電気スタンドを制作。
またギターを構えた父親の木製の色付き手作り人形も登場します。
※ソヨンの父:サムジェ、ジアンの父:テスを演じている、
元祖イケメン俳優:チョン・ホジンさんの趣味は木工だそうです。
元祖イケメン俳優:チョン・ホジンさんの趣味は木工だそうです。
いや、趣味を通り越して、専門家レベルですね。
彼の名前と木工をキーワードにして検索すると、色々、確認できます。
彼の名前と木工をキーワードにして検索すると、色々、確認できます。
前作の「ソヨン」は、娘のソヨンから見た父親像がメインでしたし、
父親自身が口下手という設定だったこともあり、
子供達(=我々視聴者も)は、断片的な情報を頼りに、
何となく父親の過去、彼の人生を想像するしかなかったんですが、
父親自身が口下手という設定だったこともあり、
子供達(=我々視聴者も)は、断片的な情報を頼りに、
何となく父親の過去、彼の人生を想像するしかなかったんですが、
今回の「黄金の」では、今は落ちぶれているとはいえ、
昔は中東を庭にして大活躍していた商社マンだったという過去や、
病室でドギョンに語る場面や、芝生の上でジアンを諭す台詞を通じて、
子供達に対する親の切なる思いが、より明確に描写されてました。
昔は中東を庭にして大活躍していた商社マンだったという過去や、
病室でドギョンに語る場面や、芝生の上でジアンを諭す台詞を通じて、
子供達に対する親の切なる思いが、より明確に描写されてました。
考えてみれば、
いや、考えなくても当たり前なんですが、
恋人同士、両親、祖父祖母~はもちろん、
ドギョンの実家で家政婦扱いされていたミン部長にも、
恋人同士、両親、祖父祖母~はもちろん、
ドギョンの実家で家政婦扱いされていたミン部長にも、
皆、黄金色の人生がある、あった、あるはず?~と、
この普遍的テーマを題材にしたソ・ヒョンギョンの世界。
また、再会できる日を楽しみにしています。
この普遍的テーマを題材にしたソ・ヒョンギョンの世界。
また、再会できる日を楽しみにしています。
2019年8月29日~11月15日★★★★★