ドラマ「関ヶ原」~玉造炎上~ | ♪ DEAR MY LIFE ♪

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奸賊・家康を討つ!討って豊臣家の安泰をはかる!
家臣達の前で、堂々と宣言する三成

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早速、大坂を押さえに向かった左近は、
人質の確保の為、迅速に兵を動かしていく。



三成挙兵の知らせは、ことに反三成の大名屋敷を震撼させた。
家康の薦めで熊本に帰っている加藤清正の大坂屋敷では、
夫人がきわめて小柄だったのに目をつけ、
駕籠の中に無理矢理押し込め、無事、脱出している。



徳川の屋敷では、佐野忠成(伊豆肇)の指示のもと、
阿茶の局が男に変装して脱出をはかっていた。



黒田長政の屋敷では、夫人を木桶に入れて脱出。
こうして、加藤、黒田家の場合は成功しているが、
これらの成功は、むしろ例外といっていいだろう。

大坂玉造の大名屋敷で惨事が起こった。

◆◆◆細川屋敷炎上◆◆◆
細川の屋敷を取り囲む将兵。
即刻、奥方を差し出すように命じられる小笠原少斎

忠興の性格を知り尽くしているガラシャは、
事前に何か言い含められているだろうと察している。

渋々、「自害」を告げる少斎。
しかしガラシャは「それは出来ぬ」と拒む。



>出来ませぬのか。(少斎)
>私はキリシタンじゃ、自ら死ぬことは出来ぬ。(ガラシャ)
>されば、、(少斎)

>私が言おうか。自害せぬ時は殺せ。
>そう仰ったのでしょう・・・。(ガラシャ)

>申し訳ござりませぬ。(少斎)

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>死のう。もう、この世は嫌じゃ。
>はよう、デウス様のみもとに行きたい・・。(ガラシャ)


石田方の兵が屋敷に押し入ろうとしている頃、
部屋の外からガラシャを薙刀で突き殺し、火をかける少斎。

勿論、少斎自身も、主人の夫人を殺しておいて、
生きていられるはずがない。忠興からは、事が済みしだい、
切腹するよう命じられている。
この夜、大坂玉造にあがった炎は不吉なほどに美しい色をしていた。



燃え盛る細川屋敷を見つめる原マルチノ
胸元から十字架を取り出し、必死に祈る初芽
三成は、この炎を、大坂に向かう淀川堤で見ている。
>あの火は、我が胸の中の炎じゃ!(三成)



この日、日本は二つに割れた。

ドラマ「関ヶ原」第二部 さらば、友よ ~完~