◆◆第1場 信長と藤吉郎◆◆◆◆◆◆
万吉の父=職隆(もとたか)と、母=いわ の会話から、
場面はうってかわって尾張(=名古屋)へと切り替わります。
★織田信長(おだ・のぶなが)の紹介。
★藤吉郎(=のちの豊臣秀吉)の紹介。
女性用かと思える派手な色合い着物、
腰の帯は荒縄?ヒョウタンがブラブラくっついてます。
ボウボウにのばした髪は、後ろでひとまとめ。
あの、有名な茶筅髷(ちゃせんまげ)。
(茶道の道具の茶筅に似ている為、この名称が付いたとか)
森の中、馬を追い回しながら訓練していると、
木の上からドスンと落ちる怪しげな猿。
よくみると人間か・・・。~という訳で、
藤吉郎が信長に仕官する名シーンです。
【余談:その1】
一見、奇声を発しながら馬を走らせている信長さんは、
素人目には、遊んでいるようにしか見えませんが、
これも、合理主義で有名な彼独特の訓練の一つで、
自分の為の馬術訓練~というより、
馬の性能=機動力を限界まで引き上げることを目的とした、
戦闘訓練だったようです。
実際、彼の追い回しに耐えられず何頭もの馬が絶命したとか。
「いや~ん、残酷ぅ」と思われる方もおられるでしょうが、
自分の領地に攻めてきた敵の大軍が、
完全に油断しながら昼飯食ってる間に、
雨で視界が悪くなっている中、疾風怒涛の速度で移動して、
敵の首領のみをピンポイントで狙う~なんていう作戦は、
日頃の、こういう訓練があればこそ・・ですね。♪(*'-^)-☆
【余談:その2】
その訓練姿を見ながら「何か」を感じ、
信長がやって来るコースに待ち伏せしている藤吉郎も、
中々の奴・・ってことですね。w
今風に例えれば、エントリーシートの面倒な作業の代わりに、
自分が目をつけた会社社長のスケジュールを調べあげ、
ゴルフ場、レストラン、駐車場で待ち受け、
土下座しながら「僕を雇ってくださいっ!」って、
そんな事やる学生も学生だけど、
雇う社長も、かなりの変人だ~ね。w
【余談:その3】
ドラマの流れ~としては、余計なツッコミなんですが。w
「万吉のビードロエピソード」は、1558年ですが、
この「藤吉郎の仕官」は、正確には1554年のことです。
また、尾張の出来事に切り替わる際、
「~その4年前~」との説明もありませんでしたから、
時間軸としては、おかしな事になってます。
~が、ドラマのストーリー的には問題ないので、
見て見ぬふりでよろしいのではないかと。(*v.v)。
【余談:その4】
尾張の風雲児=信長を演じるのは、江口洋介さん!
デビュー当時なんて、全然、知りませんが、
ドラマ「ひとつ屋根の下」のあんちゃんはウザかった。
(あくまでも個人的好みによる感想です。w)
そんな彼の演技に「ムムムッ?」と惹きつけられたのが、
SFホラー映画「アナザヘブン」の刑事早瀬マナブ役でした。
捕まえた犯人の頭に脳が無かった~なんていう原作も斬新でしたが、
見えない敵に立ち向かう心理描写、
その細やかな演技は絶品だったという記憶があります。
また、ごく最近の作品では、昨年公開された
映画「るろうに剣心」の斉藤一役、これも良かったぁ~♪
オープニングの鳥羽伏見の戦い=新撰組の衣装に身を包み、
くわえ煙草をペッと吐き出しながらの戦闘シーンや、
明治維新後の警察官としての存在感など、
本格的アクションをやってるわけじゃないのに、
スゴイ人物に見えちゃうオーラがビンビン出てました。w
今回の信長役も、ものごっつい期待してます!!
◆◆第2場 評定会議 御着城(ごちゃく)にて◆◆◆◆◆◆
尾張での話しが終わると、舞台は播磨にもどり、
万吉の住む土地が、どんな状況なのか?が説明されます。
★播磨地域の西から「龍野・赤松氏の龍野城」
中央に「父=職隆(もとたか)の姫路城」
東側に父が仕える「小寺氏の御着城」という図が表示される。
★職隆の御着城への登城シーン。
★城内では、小寺氏の重臣達が集まり、会議が始まる。
★御着城主・小寺政職(おでら・まさもと)登場。
万吉の父、職隆の仕える殿様(=鶴太郎さん)です。
★家老・小河良利(おごう・よしとし)登場。
★家老・江田善兵衛、登場。
★同輩・石川源吾、登場。
どうも、彼らの会議の様子を見ていると、
万吉の父=職隆(もとたか)は、
主人の小寺政職からは信頼されてるようですが、
先輩である二人の家老達には軽んじられているみたいですね。
つい先日の戦いも、本城からの援軍も無いまま、
職隆の兵士のみで戦って勝利をおさめたにも関わらず、
討ち取った兵士の数が少なすぎると笑われたり、
残存兵を赤松領へ取り逃がしたのは、
完全に失策だったと突っ込まれたりしています。
そんな中にあって、同輩の石川源吾くんだけは、
「黒田家の姫路城が国境にあるからこそ、
赤松家から守られているのだ」と、
助け船を出してくれますが、
すると今度は、たかが「商人あがりではないか」と、
職隆の出自を馬鹿にし始めます。
そんなやりとりを聞いていた小寺政職(おでら・まさもと)は、
また、その話しかい・・と、大あくびをしながら、
彼らの会話を打ち切らせます。
この場面は、小寺家における父の微妙な立場、
絶えず最前線にいながら、
それなりの戦果をあげているにも関わらず、
「商人あがりの新参者」と軽んじられ、
正当な評価を受けていないことが演じられていました。
なるほど、職隆が他人の目を気にするのは、
こういう微妙な立場にあることが原因だったんですね。(*v.v)。
◆◆第3場 蔵からの脱出作戦◆◆◆◆◆◆
勉強をサボった罰として蔵に閉じ込められてしまった万吉くん。
本を読むのに飽きたのか?それとも、
読んでいた本から妙案を思い付いたのか?
「何か?」をひらめいた様子です。
蔵の外では、見張り役の武兵衛が居眠り・・・。
そこへ、武兵衛の父の、小兵衛(こへえ)がやってきて、
中の万吉がどうしているかと様子をうかがいますが、
やけに静かなので、あ、またお漏らししたのか?~と。
あわてて、蔵の鍵をあけて中に入る二人。
しかし万吉の姿は見えません。
ふと見ると、読みかけらしき本が一冊。そして上をみやると、
窓の格子から垂れ下がっている布キレが・・・。
小兵衛「あんな所から出られるもんだろうか?」
武兵衛「さあ・・・」
小兵衛「お前、ちょっと試してみろ」
武兵衛「うん」
蔵の入口近くに隠れていた万吉くん。
母里親子が窓の方に気を取られているスキに、
開けっ放しになっている蔵の入口から、
胸を張って堂々と脱出していくのでした・・・。
真の目的を敵に悟られない為に、敵の注意を別の所に引きつける戦法。
俗に「陽動作戦」と呼ばれるものです。
やったな万吉!
偉いぞっ万吉!
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