このユキ、天真爛漫で、策士。いつも笑顔で元気いっぱいな印象で、私の好みとはだいぶ違うなーと思っていました。
しかし、終わってみたら
最高のエンディング!!
ほかの方のレビューでも「ユキくんのエンディングは泣ける」とか「最後に見た方がよい」と書かれていたので、最後までとっておきたかったのですが、間違って一番最初に見てしまいましたorz
はじめてTrue EDをむかえ、初めてエンディングの歌が流れた歌、もうこれは「ユキのこのED」のための歌だと言っても過言ではないほど。ってか、このユキ君のお話が本作の
メインコンテンツでないかい?
と、言ってしまいたくなるほどのできばえ。スチルもね、これがまたいいのですよ。表情が、すごくいい。思わず私も一緒に抱きついてしまいたくなるほど、いい笑顔なのです。や~映画ってほんとにいいですね。それくらい、ぐっとくるものがありました。
で、以下ネタばれですが・・・
ユキは、いろいろと切ない男の子です。
見た目は天真爛漫、明るく前向き、結構策士で、周りを言いくるめて自分の都合のよい方向に持っていくのが得意です。頭の切れるトウワに唯一負けてないキャラですね。サツキをめぐる恋愛バトルでは、素直になれないカナデや清一郎をうまく蹴散らせて、彼女の側から追い払ったり。(素直じゃないカナデにわざと「つきあってるのー?」と大げさに言って「そんなんじゃねーよ」と言わせたり。ハルに「わざとだよね」と聞かれ「とーぜん!」と答える余裕っぷり。)小気味いいほど、自分の感情に素直です。
ですが、その生い立ちにはいくつもの影があります。
「記憶喪失」
ということ。更に専用のルートで明かされる本当の「正体」にいたっては、もう・・・(ノ_-。)
若干ファンタジーが入ってしまいましたが、無理のないストーリー立てて納得させられてしまいました。
「専用ルート」のTrue ED「貴方と私が帰る場所」、すべてを見終わってみれば、彼にとって本当のGood EDはこの1本のみと言えるでしょう。それだけに、すべてが解決され、人知を超えたところの奇跡が起こるこのEDに勝るEDは無いように思います。また、専用ルートのBad EDである「雪空」は奇跡が起こらなかったせつないお話。現実味を帯びているという点では、切ないながらも一番納得のいくお話かもしれません。とにかく
ユキの「存在」がめっさ愛おしく感じます(´□`。)。
初めは最もどうでもよい男の子でしたが、終わってみたら一番気になる男の子へ昇格していました(///∇//)。
さて、専用ルート EDは別格扱いとして、本編の「学園編」と「歌劇編」。
学園編では一番積極的に彼女にアタックしていきます。明るく親しみのある接し方に、なんだかんだ言って学生時代に出会っていたら一番好きになるタイプだったり。「記憶喪失」という過去があり、自分の家族というものを知らない彼にとって彼女の家庭的な面には、最初から好意を寄せています。一番自分の気持ちに素直で、気をてらわず彼女の気持ちを自分に向けようと努力するタイプ。大工仕事だって、やってあげちゃいます。
いいね、大工ができる男って。そこかよΣ\( ̄ー ̄;)
そのまま、彼女が自分を見てくれれば、さわやかでかわいい学生の恋愛としてGood ED。ですが、彼女がちょっとでも自分以外の人を意識したことがわかると、その感情の冷め方には一瞬「ヒヤリ」とするものを感じさせます。
その彼の両面をフルに発揮した「過激歌劇編」。
ここでも彼は常に一生懸命。「恋愛におくてな」彼女を自然に自分に向けさせるように、少しずつ少しずつ近づいていきます。ここでのGood EDはそれが実った幸せなお話。最初から最後まで、主人公が彼だけを見ていてくれれば、誰よりも優しく彼女を「彼女」として大事にします。
「優しくするって約束する。だから、改めて言います。君をください。」
キャーーーーーーーーーー(///∇//)
この言葉にはちょっと涙が出そうになりました。つきあって、ある程度の時間を経て、こんな風に最初の関係を勢いにまかせずに持ったのは彼だけ。どこまでも、彼女の歩調に合わせよう、大事にしようという気持ちがあふれています。
それだけに。
Badがまた・・・orz
彼が「記憶喪失」という生い立ちでもって得たものには「笑顔で乗り切る前向きさ」や「自分の気持ちに素直になる」という意思(これは、彼の性格というよりはこの過去によって形成されたと思われます)と、ぬぐいきれない「不安」があります。
自分の「核」がない。
これって本当はとてもとても不安なこと。それを明るさで拭い去る努力をしている、というのが彼なのだと思う。
そういう彼の中では「彼女」の存在は、自分の「核」を作るようなもの。絶対的に安心できるものであってほしいという気持ちが他の誰よりも強いはず。だから、一歩間違えると、恋愛に依存する。
誰よりもひっついていたい、誰よりも自分を見ていてほしい。
でも、ふらふらと流されがちな主人公。トウワの呼び出しを優先などしようものなら(私が選んだのですが・・・)。
もう、真っ黒((゚m゚;)。です。
最もひどいEDではハルを交えて大変なことに!!!((((((ノ゚⊿゚)ノ
ここで呼ばれたのがハルだ、というところも妙に納得してしまうところ。主人公の「なんとなく好きになっちゃう」というところに不安を感じている、共感できるのがハルだから。ま、結果的にこのEDはハルがちょっとかわいそうな立場になってしまうのですが。
このEDが強烈すぎて、True EDも霞む、という声もあるほど・・・いや、私は大丈夫だったけどね。
ユキの物語はその後が一番気になります。
前にも書いたけれど、「ユキらしさ」の多くの部分が「記憶喪失だった」事実から生まれたものでないかと思われるから。すべての記憶がひとつになった時、それはどんな「彼」になるのか。常に抱えていた「不安」からは開放されたかもしれないけれど、それがどう影響するのか?彼の母親の言葉
「あのこは引っ込み思案で、女の子の知り合いがいるなんて」
この姿と「ユキ」の姿、さまざまなものを大きく包み込んだ「彼」のこれからに思いを馳せてしまいます。
こんなに、
将来を案じたキャラクターはいない。
美蕾さん、あっぱれです。