あ・かぺらのつれづれ感想記 -2ページ目

あ・かぺらのつれづれ感想記

漫画とアニメとゲーム好きなダメ女のつれづれ感想記

友人に勧められて読みました。

ヤマシタトモコ「違国日記」

 

あらすじは

 

主人公槙生(まきお:女性)は、ある日大嫌いな姉が死んだ知らせをうける。遺体確認へ向かうとそこには姉の一人娘の(あさ)がいた。葬儀の席で囁かれる心無い親族の言葉を浴びせられる朝を見るにみかねて勢いで引き取ることに。本当なら人見知りで誰かが「居る」ことすら煩わしい性質であるにも関わらず、その日から二人暮らしが始まり、はそんな日々の「日記」をつけ始めた…

 

この槙生には本当に共感ばかり。

 

「あたりまえ」ができない

 

彼女は極端な人見知りで、孤独を愛し、誰とも違う感性を持っている。けれど、実の姉から「どうしてこんな“あたりまえのこと”ができないの?」という非難に長年さらされ、トラウマにまでなっている。

 

「あたりまえ」ということ。

 

掃除ができる。電話ができる。誰かと一緒にいることができる。人の面倒を見ることができる。大人としてのふるまいができるetc

 

これらができることを多くの人間が「あたりまえ」で「普通のこと」だという。そして、それが「あたりまえに」できる人間は勘違いする。

 

「“あたりまえ”は皆できるのが“普通”なのだから、できないのは本人の身勝手な思いがあるからでしょ?」

 

と。

 

「なんでできないの?(本当はできるのに、ふてくされているのでしょ?)

「なんでできないの?(本当はできるのに、私を困らせているんでしょ?)

 

本当に「できない」を理解できない以上、これは平行線。

槙生はこの件ひとつとっても「人は違う人間である以上理解しあえない」ということを身を以て知っている。

 

だからこそ。

 

天涯孤独になったの「孤独」について、最初から「理解できない」と明言する。

は「孤独」が嫌いで、人見知りもしない。実母(槙生の姉)との暮らしで、「あたりまえ」を疑わず、まさに母のように「なんでできないの?」と槙生に問う。ただし、彼女はまだ成長途中で素直だ。槙生の語る槙生の中の真実を、反発しながらも受け止めて、やがて「彼女は自分とは違国にいる」ことを理解する。

 

人は皆違う。だから完全にわかり合うことはできない。

 

皆「自分」という国の中での「法律」「文化」「言葉」を持っている。そこに根付いた感情を含め、その道程で導かれたものを完全に理解するということは誰にもできない。

でも

 

そばにいることはできる

 

槙生は彼女の孤独に寄り添わない。彼女に同情し愛することもしない。

けれど、彼女の心身の疲労には敏感で、守っていきたいと思っているし、自分と違う彼女の「心」はその「心のまま」でいいと教え説く。

何度も何度も語られる「違い」。そして「違い」があっても「思いやることはできる」という事実。

は「違う」ことに戸惑い、怒り、やがて自分だけの「悲しみ」をみつける。

人が誰かと関わっていくということは、こういうことなのだと、優しい気持ちになっていきます。

 

このお話では様々な人物がこの2人に関わってきます。その中でも注目の二人。

 

●槙生の元恋人「笠町くん

この二人の関係はすごく好き。一度は別れた二人だけれど、二人ともに成長したことで、新たな関係を築いている。

笠町くん、いいなぁ。槙生に鍛えられ(笑)、思考がとても柔軟で、ある意味一番「大人」だ。でも、惚れた弱みの可愛らしさもあって、彼の槙生への視線にはニヤニヤしっぱなしだったりします。

 

●朝の友人「えみり

の古い親友で、実の両親が家族ぐるみでつきあっていた唯一の友人。自分の「普通でない」思いを自覚してからは、槙生の語る言葉を心の支えにしているが、それに気づかず「あたりまえ」をふりかざす朝との会話にうんざりしている。

朝は、彼女の「事実」を眼前にして、素直な気持ちで「偏見」と「自分」との隔たりに気づく。

 

人はみな自分の「違国」の住人だ。

かくいう私自身、あまりに違う価値観をもつ彼を

 

あ、この人宇宙人なんだ!(◎_◎;)

 

と理解してからは色々な意味で楽になった。

「やーめた」とあきらめるのではなく、ただあるがまま「その人にとってはそうなんだ」と受け入れる。

この感覚が皆に浸透すればこそ、人に優しい世界ができるような気がしている。

 

 

 

今後も楽しみな作品です。

Amazon Unlimitedで物色しているなか、読んだ作品について。

 

ちはこ「生徒会長と不良の三上くん」

 

身長150cm 喧嘩っ早くて怪我も絶えない「不良」のレッテルを貼られている三上くんは、 身長180cmで全てにおいてパーフェクトな生徒会長(明智くん)のお気に入り。不良の見た目に反して「綺麗な文字を書く」ことから、生徒会の臨時役員として手伝うことになってから、二人は距離を縮めていくが…というお話。

 

もともとLINE漫画連載で1P進行。作者が言うには極力無駄なエピソードを省いたということで、4コマ漫画のような雰囲気でサクサク進みます。普段はその手のぶつ切り漫画が苦手な私でしたが、これはめずらしく楽しんで読み進めていけました。

主人公や二人を支える周囲のキャラクターたち(特に一番「イケメン」な三上の妹「絹子」とか)もいい味出していて、身長や見た目など性別を混乱させる独特なコミカルセンスなど、レビューで⭐︎5連発も納得の面白さです。

 

ただ、これを読み終えたとき、なぜか言いようのない「重さ」が残りました。

 

いつも笑顔で三上くんに癒されているキャラクター「生徒会長」の抱えている過去の闇からはじまり、この作品にはいくつもの暗部があります。特に三上くんが標的となる「事件」。この事件はそれまでのこの作品の持つ、よい意味での「軽さ」を吹き飛ばします。

 

おそらく事件そのものは、その他の漫画でもよく見るような内容なのだと思います。私自身、こういった場面の話はいくつも見てきましたし、なんならもっとひどい「場面」も見てきたと思います。最終的にはこの二人は危機を乗り越えて、幸せなバカップルへとなっていくのですが、この「ほっこり」と「闇」の落差の激しさに当てられて、実はしばらく具合が悪くなりました。

 

自分でも不思議なくらいのダメージの理由をずっと考え続けてみつけた理由。

 

それは、モブとはいえ彼らが見せた

 

悪意100%の理不尽

 

これをどうしても消化できなかったというもの。

喧嘩っ早い三上くんは実は「正義のヒーロー」で、「悪い不良」を倒していた、というのが本当のところ。怪我も多いが喧嘩も強く、へこたれないキャラクターでそれが「癇に障る」部分はわからなくない。だけれど、そんな三上くんに対して、その事件で見せられた用意周到に徹底的に堕とし込もうとしたその「悪意」のあり方は吐き気を覚えるほどで、これまでの彼らの「やられた」「やりかえした」の応酬の範疇を軽く飛び越えています。さらに主人公二人に「ずっと抱え続ける」ほどの傷を作った悪意に対して

 

「放置」

 

悪意を行動に移したモブ達にはそれに見合う「罰」がない。

会長の闇の元となった事件でも、それはただただ「あった」ということだけ。

 

不当に傷つけられた人が、自助努力以外の救いがないことへの二重の理不尽

 

そのやるせなさが棘のようにずっと刺さったままで、克服した(とされる)幸せな二人の姿にもその棘の感覚が消しされなかった。

(周囲がやさしくない、とかではありません。ただこの「傷」に対する根本的な介入者はほとんどいないことが気になりました。)

それ自体は、おそらく日常でもあることなのでしょう。でも頭ではわかっていても、感情が納得できない。二人のキャラクターがとにかく可愛らしく本当によいだけに、(それが対比のためだとしても)重い石のような暗さが払拭されることなく残されてしまったということだと思いました。

 

ここまで感じるのは私だけかもしれません。この「重さ」がこの作品の「価値」をあげている部分もあるかとは思います。

彼らが素敵であればこそ、作者の「気持ちをのせるうまさ」があってこそでもあるのでしょうね。

 

読んだら面白いが、読むと心に重石が残る作品

 

実はこれ、私にとってこれまで手塚治虫作品全般について感じている感想でした。手塚作品にはそこここで「醜悪で理不尽な悪意」を感じさせる作品が紛れ込んでいて、それに「当てられる」と。

この作品中の「悪意」は、私にとってそれくらい重く感じさせるものでした。

 

何度も言いますが、作品は⭐︎5納得の面白さです。

二人の今後も見てみたいと思わされますし、基本はほっこりと優しいエピソードです。

今でもLINE漫画やKindle Unlimitedで無料でも読めるので、興味がわいたらぜひ読んで見てください。

桜庭ちどり「お金ならあります」

 

表紙にあるように主人公は男専用デリヘルボーイに恋したリーマン。

主人公は会社では「嫌味でいけすかない男」と人との交流を苦手とするタイプ。真面目に働き貯金に勤しみ、30の誕生日で「買った」デリヘルボーイ「よだか」に恋してしまい…というお話。

 

「よだか」は「うまくできない」主人公を嗤うことなくつきあういい奴ですが、彼もなかなかに「かわいそうな」境遇を持った青年でした。二人とも真の気持ちは可愛らしく、「よだか」を支えたくなる主人公の気持ちもよくわかります。最終的には主人公の男前な行動で二人は幸せに。「お金」を介した二人が「お金」によって本当の絆となる、というところかな?

 

物語としてはそれでよいと思います。

よだかは可愛いし、主人公は男前だった。

 

ただひとつ言いたくなった。

 

まずは法テラスに行け

 

と。

 

 

以下、ネタバレ内容です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よだかはかつての恋人の借金の保証人になり、それの返済のためにデリヘルで働いていました。額は400万。逃げた元恋人の代わりに金融会社のもつデリヘルで借金返済のため働かされ、決して少なくない数の相手をさせられ稼いだお金が毎月借金の返済分としてむしりとられている様子でありながら「金利がすごくて元金に届かない」という。

主人公はその「よだか」の自由を取り戻すために400万を肩代わりすることに。

「お金ならある」とはいえ、長年コツコツ貯めた財産をポンっと!

 

「これで(彼の)自由が買えるなら安いくらいだ」

 

とイケメン発言。

ですが、

 

他に方法はないの?

 

という疑問。

よだかは身寄りもないらしく、普段の暮らしも見えないが、まともに「家」があるようにも思えない。

「何も」なく、ひたすら保証人としてかぶってしまった借金を返すだけの日々。

 

まずは「金利」の%確認しよ?

 

法定水準か(たぶん闇金だから守ってなさそう)、それを下げることはできないか、身寄りも財産もなく、自ら作った借金でもないなら自己破産という道もあるかもしれない。

知識のない彼自身は知らないだろうし、闇金会社はその可能性はできるだけ隠匿するだろうけれど。

リーマン主人公が、そういった可能性を「探ることもしない」でただただ「自分の貯金で返してあげる」というのが、安易だなと思えてならない。借金自体の免責は無理だったとしても、

 

デリヘルでない仕事で返せる道筋

 

を見つける手助けはできるのではないか、と。

まあ、漫画だし、相手はヤクザっぽい雰囲気もあったりするので、見つからなかったということもあるかもですが。

そこがちょいモヤる。

しかも、「デリヘルボーイの借金を肩代わりする酔狂」は、もしも相手が本当の悪徳闇金だったなら

 

カモがネギ背負ってきた(°▽°)キラーン

 

と、よだかにさらなる借金を背負わせる可能性もあったのでは?と。

 

何が言いたいかというと

 

法テラス使お?(大事なことなので2回言いました)

 

財産がない方、法テラスなら3回まで無料で法律相談できます。

行政支援は自らが手を伸ばさないと得られない、という腹立たしい制度ですが、手を伸ばせばこそ、そこに現状打開の道も見つけられるかもしれない。取り立て屋に対して「法的手段で反撃する可能性」を見せることで、その後に対する多少の牽制もできるかもしれない。

主人公もただただ「自分が丸ごと買う」ようなやり方ではなく、本当に相手のことを思うならウリという自分をすり減らす方法以外での「自立できる道筋を探す」のが本当の優しさではないのかな、と。

 

パンを求めるものにただパンを与えるだけでは結局救われない

 

ということと同じように。

この話ではよだか自身が「守られるだけでは嫌だ」と最終話で自ら働きに出たのでよかったけれど、それがなかったらただただ囲うつもりだったのかな、というのが残念なところ(しばらく休ませたい、という気持ちはわかるけれど)。 

 

まあそれ以前に、

 

借金の保証人はダメ!絶対!!

 
ですけれどね。
そんなこんなで、キャラの良さ、絵の綺麗さ、でなかなか読ませる作品でしたが、しばし若者の自立支援について思いを馳せてしまったお話でした。

 

 

 

 
 

 

お試し読みから興味をもった作品。

「鮫島くんと笹原くん」

 

こちらBL漫画の中では超有名な作家さんで、この作品もかなりの有名作(らしい)。

読後はその事実にひたすら納得。

 

この方の作品は、魅力あるキャラクターもそうだけれど、物語進行における軽妙な主人公の語り口にもあると思う。

表題「鮫島くんと笹原くん」は、主に「笹原くん」視点で話は進む。

 

大学の同級でコンビニバイトで出会ってから常につるむようになった鮫島くんと笹原(くん)。

大晦日のバイト中、突然の鮫島くんからの告白に「キモ」と言ってしまったものの、いつも通り何食わぬ顔で鮫島のアパートに立ち寄り一緒に新年を迎えようとする笹原に対し、「俺のこと振っといてよくこれるな!?」と困惑を隠せない鮫島。そこで改めて「本気」の告白だったことを伝えられ…

 

というもの。笹原はごくごく普通の男で、鮫島くんとはいい友人で。

まさかの告白に困惑する一方、改めて自分が「好かれている(相手が男だろうが)」ことにちょっと気分が揚がったり。

鮫島くんは鮫島くんで、普段無口で不愛想気味なのに笹原に好かれたくて必死でいっぱいいっぱいになっている姿が、可愛いやら愛おしいやら。同級生同士の歯に衣着せぬやりとりは、同級生だからこその遠慮など一切なし。

 

友達を好きになる

 

それにともなうリスクを十分に理解し、勇気を振り絞ってびくびく怯えながらの突撃に、好かれている優越に浸りながらのらりくらりしていた笹原も絆されながらしっかりと受け止めていく。恋愛になろうとしている二人だけれど、やはりそこには「友情」の土台があってこそ、なんだろうなと感じさせます。

 

いい気になったりしたものの、鮫島くんの本気の猛攻に覚悟を決めた笹原の切り替えはお見事。

そこに至るまでの試行錯誤もまたリアルで心の声も作中ダダ漏れなだけに共感しきり。

何より、鮫島くんのけなげで不器用で必死なアプローチ(でも時に男らしい)には笹原でなく見ているこちらもニヤニヤがとまらないww

 

「恋人」になることで、大事にしていた「友人」としての日常はなくなるのか、という危惧に対して

 

ただときめきという要素が増えただけだった

 

という決着も彼ららしく、素敵だなと思いました。

「ときめき」いいよね(*≧∀≦*)

 

 

感情にいっぱいいっぱいになるジタバタキャラによる恋愛模様は、笹原の弟が主人公となる「新庄くんと笹原くん」にもつながりますが、今の所、何冊か読んだ腰乃さん作品ではこの「鮫島くんと笹原くん」が一番好きです。

この作品はHシーンに関して「これ普通に出版していいの???」と思うくらいにリアル描写なのですが、最近のこの方の作品はそれが抑えられているとか。

 

だよね(^^;)

 

すごくお友達にオススメしたいけれど、この部分でためらっているヘタレです…

 

 

BL漁り、まだまだ続けています。

 

鶴亀まよ「三上と里はまだやましくない」とそのスピンオフ「あかりと彼はなやましい」の感想をば。

 

「三上と里はまだやましくない」

高校の男子寮から男子校に通う三上。このままでは大学に行くまでに童貞を捨てるどころか初チューすら経験できないことを悩んでいたところ、話につきあうのにめんどくなった同室の里(男)と手っ取り早く初チューをすますことに。この初チューから始まる里への不可解な気持ちに、「これは好奇心か、欲求不満か、それとも?」と試行錯誤をしていくお話。

 

キャラクターがいいですね。みんな高校生らしく初々しく、主役二人だけでなく、ゲイを公言する「あかり(男)」、部活に熱心な「ハセ」との四人のやりとりが見ていて微笑ましくなります。主人公三上はお馬鹿ではあるけれど「いい奴」で、里はかっこいいけどめんどくさがり、ちょっと塩対応でクールなあかりも、部活熱心で一番バランスが取れているハセも、なんだかんだとお馬鹿な三上を認めて、面倒見よくつきあっていたり。気持ちの変化も、やりとりも、終始微笑ましく見守っていくようなお話でした。BLにエロを求める人には全く向いていませんが、面白かったです。

 

「あかりと彼はなやましい」

「三上と里」では、終始クールな立ち位置にいた「あかり」の物語。あかりが「彼」と出会い、これまで不運続きだった彼が幸せになっていくお話。

 

「ゲイ」であることを公言しているものの、あるトラウマから学校で「相手」をつくることができないあかり。そうこうしているうちに友人二人(ノンケ同志)がくっついた、という事態に落ち込み、自らの性癖にみあった相手を探そうとゲイバーへ。未成年バレをごまかそうとお酒に手をだして倒れ、ゲイバーで臨時従業員だった10歳上のノンケの瑞貴(みずき)が1晩預かることから二人の話が始まります。

 

このお話。もう何度読んだことか!

 

読めば読むほどあかりが可愛く見えてくる!!!(*≧∀≦*)
 
これまで友人たちの間では常に冷静、どこか冷めたところのある奴という感じだった彼でしたが、そうなるに至る背景が少しずつ見えてきます。誰にも言えないような話も、事情も知らず人のよい10歳上の瑞貴には言えるあかり。人の良い瑞貴に甘えつつも「ゲイでもない“いい人”に甘えてはいけない」と強がるあかり。そんなあかりの強がりや内心を理解するほどに、可愛く見えてくるのはもはや必然。
 
うちにおいでよ
 
といいたくもなりますわ(*≧∀≦*)
天邪鬼で、手がかかって、でも何にでも一生懸命で人を思いやる気持ちも人一倍強い。本当は甘えたいし、寂しがり屋で居場所が欲しい彼だけれど、(男が好きな)自分が好きになること自体、相手を傷つけることになるのでは、といつも怖れている。本当に、
 
いつもいつも相手の気持ちばかり考えて損を引き受けてしまう子なんだな(T△T)
 
そしてそんなあかりの「強がり」をなんとかしてやりたくて、それが次第に独占欲を伴う愛情に変わって行く瑞貴。
いやもう、本当にわかります。「好き」をすっとばして「愛情」なんだと思う。
愛情を自覚してからの瑞貴もまたかっこよくていい!
なんせ相手は高校生。気持ちを自覚しても、先に進むには本当に「なやましい」相手。
進展は慎重にならざるをえない。
でも、
こんなに納得のいくHシーンは初めて
 
というくらいに、必然の関係になっていくのが、本当によいのです(*≧∀≦*)
 
鶴亀まよさん。
これらの作品が初めてでしたが、言葉の使い方がとても素敵です。
 
まだ恋になる前の二人のやりとり。「自らが課した“ストッパー”がなければ恋になっていたかもしれなかった」と瑞貴に気付かされたあかりが、ひそかに涙していたときの電話ごしの会話。
 
「(忘れていった帽子を取りに)来いよ、今日」
「なに、ケツでも貸してくれるの」
 
「まあ、でも、胸くらいは貸してやる。・°°・(>_<)・°°・。
 
このシーンは前後のあかりの気持ち、三上と里とのやりとり、どこをみてもせつなくて、でも優しい気持ちになる稀有なシーン。後悔と優しさと、嬉しさと、いろんな感情が揺さぶられてしまいます。
 
また、あかりが友人に「瑞貴さんが(悩みを)話してくれない」と相談したときの会話。
「信用」と「話してくれない」は別物であることを見事に表現。うまい!の一言。
 
ちなみに、素直になったあかりは、またそれはそれで本当に可愛い。
表情豊かになっても、ちゃんとそれまでの「冷めたクールなあかり」と齟齬なく同居していてなんかもう
 
ありがとうございます(*≧∀≦*)
 
と言いたくなる(笑)
 
最初の一読目では、実はそこまでとは思わなかったのに、言葉をひとつひとつ噛み締めて読むにつれ、惹きつけられてやまないお話となりました。もちろん最後はハッピーエンド。あかりのひとつの決着です。
 
タイトル「三上と里はまだ“やましく”ない」「あかりと彼はな“やましい”」と続いていますが、まだまだ続いているこのお話「三上と里」は今度こそ「やましく」なるのか?!と気になるところ。続きがとても楽しみです。
 
※なんてことないシーンが、とても愛おしくて何度も見たくなる稀有な作品。
例えば、あかりがガバッ!と「朝!!!?」と目覚めて腕ピーンと伸ばしているシーンのあかりが可愛くて好き。
事後のあかりの本音を聞いてホッとする瑞貴とか。
合間に前作の三上と里の話もあって、それもとてもよかった。
 
興味のある方はぜひ。