久しぶりに読み返しました。
映画・ドラマ・アニメ化と、説明不要なくらいに有名な作品なのは言わずもがな。
それでも言いたくなります。
この作品は青春漫画の傑作だ~(≧▽≦)
全員片思いな「せつない恋愛漫画」としても有名ですが、この作品の良さはもちろんそれだけではなくて。
大学生という瑞々しくかけがえのない時間を精一杯描ききった群像劇であるところに、この作品が単なる「恋愛もの」に収まらない輝きを持っていると思います。
恋愛にしても、仕事にしても、人生にしても、全てが発展途上の中で、突き進んだり、馬鹿やってみたり、悩んだり、落ち込んだり…。まだまだ青くて大人げないところも持ちながらも、客観的に自分を見つめる目も持っていて、ある意味現実では誰もが隠したくなるような気持ちをもこんなに赤裸々に描いている作品は、他ではなかなかないのではないかとも思います。
登場人物たちも素敵です。よくよく考えれば皆才能に溢れた者ゆえか、どこかアウトローを余儀なくされた人材ばかり。
・周囲になじめない天才少女「はぐ」ちゃん
・ある意味孤高の天才ぶりを発揮する「森田」さん(←大好きだ(≧▽≦))
・大学自体に重きを置いていない節のある「真山」(この人が大学で作業している姿をほとんど見たことがない…)
・意外と孤独で内向的な「竹本」くん(「真山」と「森田」さんにいじられ続け、それを感じさせないけれど…)
・美少女で皆のアイドルだけれど、そのアイドル性ゆえ塔に守られたお嬢様状態の「山田」さん
そしてこんなアウトローな彼らをまとめていく「花本」先生。
花本先生を中心に集ったこの仲間たちの関係は、皆特異なものに対しておおらかで、その才能と個性を認めつつも友情を育んでいくことになります。
なんで私はこの中にいないんだろう…
この関係が羨ましく、何度となくそう思いました。
そして、いかにも「普通」な花本先生。
大人の代表として傍観者であった彼が、いつしかこの輪の中に当事者として存在していく姿には、実はこのきらきらした時間が「学生だけの専売特許」ではないことを教えてくれます。
人が出会って、奇蹟のように紡がれた優しい時間。
限りがあるからこその輝きを放つ、まぶしい日々。
でも、思い返せば、私にもそんな日々があったかもしれない。
それが終わってしまったことに気付かされるとともに、また懐かしく思い出させてくれるからこそ、
この作品はいつまでも色褪せず、いつまでもときめかせてくれるのかもしれませんね。
↓以下、若干ネタバレもありますが、好きなシーンを挙げてみました。
『人が恋に落ちる瞬間をはじめて見てしまった』(by 真山)
有名なシーンですよね。この一文の甘さに心は鷲掴みされましたとも(笑)
『いいんです 傷つけても キズつきませんから』(by真山)
※リカのデザイン事務所に押し掛け社員として復帰する際の一言。
何度見てもこのシーンの真山はカッコいい(≧▽≦)ノノ
これ、本当に傷つかない無神経な人が言ったところでもちろん萌えることはないのですが、人一倍傷ついてたり、誰よりも人に気遣う真山が言うからこそのカッコ良さですよね。ちょっと青いところがまた…(笑)
恋敵である森田さんがアメリカから帰ってきて、竹本くんと食卓を囲むシーン。
『オレはあなたが帰ってきたら 「自分の中で何かが終わる」って
「こわい」って 「どうしたらいいんだ」って
なのに 神さま 何でなんですか
また一緒にご飯がたべれて 嬉しいだなんて… 』(by 竹本)
このときの森田の本当に嬉しそうな顔と、竹本くんのちょっとだけ複雑な嬉しさとに、心が和まされる場面です。ライバルである前に、彼らには彼らの友情があるんですよね(〃∇〃)
未完成な「真山」と、真山にとって「こうなりたかった」完成型だと思われている「野宮」。その野宮の台詞。
『 でも あの娘は その 未完成なヤツのことが いいって言うんだよ 立場ないよなぁ 』(by 野宮)
そういいながらも、それが嬉しいような優しい表情をする野宮さんに萌える(///∇//)
実はこの野宮さんは作品中一番好みのタイプだったりします(笑)
私立受験のために無邪気な絵を描く方法を相談する少年とはぐちゃんが葛藤するシーン。
『 「辿りつきたい場所」をもった時 無私の心で描く力を失ったー
「好きなものを」「楽しんで」という言葉は美しい ー でも その 何と むずかしい事か… 』
このシーン、実は今回一番刺さりました。もう何年もずっと感じていることを、改めて言葉に表された気がするシーンです。「むずかしく」てまだまだもがいている最中だったり。
『 何で お前の恋愛ってさ キズつけるのが前提なの? 』(by 山崎)
野宮開眼の一言(笑)。山崎さんにGood Job!と親指を突き出したくなるシーンでしたヘ(゚∀゚*)ノ。
そして、やっぱり何といっても
「俺ばっかり好きだったんだな」
と自分の恋心の顛末に不毛さをも感じていた竹本くんが到達したラスト。
『 はぐちゃん ー オレは 君を好きになってよかった… 』
。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
竹本くんの恋に始まり、竹本くんの失恋に終わったこの作品ではありますが、こんなにも失恋がまぶしい作品はなくて…この台詞に背中を押される人がどれくらいいるんだろう、と感慨にふけってしまいます。
人が人を好きになって、悪い事なんてあるはずがないのにね。
この作者さんの最も伝えたいことがこの台詞に集約されているように思います。
名シーンはこのブログでは伝えきれないほどあるのですが、
今回はこのへんで。
ちなみに映画、TVとありましたが、私的には
花本はぐみー蒼井優 (映画版)
竹本 ー生田斗真(TV版)
真山 ー向井理(TV版)
森田 ー(容姿的には映画版の伊勢谷友介だけれど、演技的にはTV版の成宮寛貴の方が近かった気がします。)
花本先生 ー堺雅人(映画版)
山田あゆみー関めぐみ(映画版)
リカさん ー 西田尚美
美和子さん ー滝沢沙織※実はこの方はかなりイメージに近かった(笑)
というキャスティングで見たかったかな?森田先輩の伊勢谷友介は映画版「笑う大天使」でのお兄様のようにもっとはっちゃけてくれたらよかった、と思ってしまいました。(妙な恰好つけ過ぎ…)全体を通してはTV版の方が原作に忠実だったように思います。でも、アニメ版にくらべれば、やっぱりかなり見劣りしていますけれど。実写化はむずかしいですね。 (一番気になる野宮さんはキャスティングできず…。TV版の柏原崇ともちょっと違うんですよねー(?_?))
また、何度でも、じっくりと読み返したい作品です。