Under the Rose 「春の賛歌」〜 船戸明里 | あ・かぺらのつれづれ感想記

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引き続き、「Under the Rose」です。

「冬の物語」に続き、2巻からは現在まで連載が続いている新章「春の賛歌」が始まります。

「春の賛歌」での主人公は、このロウランド家に雇われた家庭教師「レイチェル=ブレナン」。「美人すぎる」という理由から、家庭教師として不採用になりがちだったレイチェル。弟の医療費を稼ぐためにも必至で職を探しているなか、ロウランド伯爵に認められ、家庭教師として採用されます。

2巻から3巻にかけて、始めは頑なだったロウランド家の子どもたちが、徐々に彼女に打ち解けていく様子が丹念に描かれていて、レイチェルの気持ち、子ども達の気持ちに胸が温かくなるエピソードが多いです。

ロウランド伯爵邸にいるのは次男(ウィリアム)、三男(グレゴリー)、四男(アイザック)、七男(ロレンス)。なかでも、

アイザックの子どもらしい優しさがかわいいったら(〃∇〃)

不器用でまっすぐなアイザックは、最初こそは出来のいい兄弟へのコンプレックスで自分を卑下するところがあったものの、レイチェルとの交流で徐々に本来の素直で優しい性格を発揮していきます。ロレンスの無邪気な様子も可愛らしく、この二人には本当に

癒されます(≧▽≦)


牧師の娘であるレイチェルは、道徳心が強く、教育熱心で正義感の強い女性です。不徳を嫌い、初めこそは優しい伯爵、可愛い子ども達に「ここは理想の職場」と、嬉々とした毎日を送っていますが、徐々に伯爵の愛人関係が明らかになり、困惑します。

そして唯一、なじまない次男:ウィリアム。

弟のように思い、彼を気遣うレイチェル。その性格を利用され、彼の闇に捕われていくさまは

ハラハラドキドキです(゜д゜;)


「女教師」という言葉の艶をこの作者さんはあますことなく発揮しています。漆黒の闇に染まるウィリアムとの時間と、明るくまぶしい陽の光を感じるアイザックたちとの時間。レイチェルはこの2つの時間を行き来しながら、苦しみます。そしてその中で、徐々にあらわになる、「ロウランド家」の闇。


優しく清廉な笑顔でくるまれた

背徳

でも、それは決して一概に「汚らわしい」と片付けられないものがある。一家を見つめるレイチェルの葛藤と疑問は、そのまま読者である私たちの葛藤と疑問であり、物語にどんどん引き込まれてしまいます。

4巻の表紙に巻かれた帯の言葉は

堕ちてしまえ

━━━(゚∀゚)━━━!!!

いや、もうとっくに

堕ちてますって(///∇//)


人の心の闇を「これでもか!」というくらい容赦なく描いていくこの作品。でも、副題は「春の賛歌」。

春・・・来るよね(  ゚ ▽ ゚ ;)

それを切に願い、闇の中についつい光を見いだそうとしてしまう、画面から目を離せない物語です。




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↑3巻。表紙は黒さを隠さない「ウィリアム」。ホント、黒いよ、お前σ(^_^;)。

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↑4巻。「堕ちた」レイチェル。色っぽいです。