みなさんお久しぶりです。結局また書けていない現実が続きます。この仕事をしていると書けるネタがないんですよね。だから仕事と関係ない話を。
2008年8月4日記事「ITで今後も雇用を維持できるのか?」にも書いたのですが、民間委託を広範に取り入れたPFI刑務所にわたしは関心を持っています。そのときに書いた記事を抜粋すると…↓
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4.さらに刑務作業でRubyを用いて研修しようという動きも民営刑務所の目玉として挙がっていますが、それもいつまで「武器」であり続けるのでしょうか。
現状、受け入れ先があるのであればOK。長期的にはかなり厳しい。ニーズに合った刑務作業という観点からは一石を投じている。キャリアカウンセラーなどの導入も考慮すべき。産業としてワーキングプア化しない職業をどの程度つくるかがもっとも問題。
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このRubyを用いた刑務作業については、PFI刑務所第一号である美祢社会復帰促進センターでプリズニーズという会社が実施する予定だったようですが、各種の情報を総合すると、結果的には実現していない模様です。(ITmediaエンタープライズ「『刑務作業でRuby』はどうなったのか―秋の夜の幻」)
現実的には、日本ユニシスが再犯防止プログラムとして、同様の取り組みを美祢で実施しているようです(Rubyは使用していない)。日本ユニシスのプレスリリースはこちら。
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1. 職業訓練:所定の条件を満たす人材に対して、プログラミング教育を6ケ月実施
2. 生産作業:職業訓練修了者が、ソフトウェア開発作業(プログラミング)を実施
3. 出所後雇用:十分な技能を習得し、一定の基準を満たした技能者を関連会社で採用、ソフトウェア開発業務の実施
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ちなみに現在、日本でPFI刑務所として運営されているのが以下の施設です。
1.美祢社会復帰促進センター
2.喜連川社会復帰促進センター
3.島根あさひ社会復帰促進センター
4.播磨社会復帰促進センター
美祢と喜連川は、警備会社のセコムが中心に特定目的会社(SPC)を設立し、法務省矯正局と連携して運営を実施しています。島根あさひの場合は建設会社の大林組が中心となり、同様に特定目的会社を設立・運営しています。
この特定目的会社の中でもっとも気になったのが、小学館集英社プロダクション。美祢で職業訓練・教育・分類事務支援、喜連川では教育・分類事務支援を実施しています。職業訓練については、ITを活用したりニーズに合致した職業訓練プログラムを形成しようとしているようです。教育に関しては、グループセッション等の米国で実績のある教育プログラムを導入しているようです。
受刑者処遇のわかりやすい流れはこちら(喜連川社会復帰促進センター)。
小学館集英社プロダクション「社会教育事業」を見ると、少年自然の家の運営、社会教育施設の運営などを指定管理者として広範に実施しているようです。出版業界が厳しい情勢にある中、様々な社会関連事業に取り組んでいることがわかりました。
PFI刑務所にかかわる民間企業と法務省矯正局の創意工夫が、既存刑務所の刑務作業・職業訓練、教育プログラムを少しずつでも変化させているのであれば、その取り組みは非常に有意義なことだと考えています。限りなく公権力行使に近い部分で、公権力行使とその周辺業務を厳密に切り分け、官と民の役割分担を考えるということは、PFI刑務所では必須となります(駐車監視員制度も同様)。今後も年次報告等のチェックを通じて、PFI刑務所について注目したいです。
参考資料:
◎社会復帰サポート美祢「美祢社会復帰促進センター整備・運営事業 平成19年度 年次報告」
◎島根あさひ社会復帰促進センター「島根あさひ社会復帰促進センター整備・運営事業 平成20年度 年次報告書」
2008年8月4日記事「ITで今後も雇用を維持できるのか?」にも書いたのですが、民間委託を広範に取り入れたPFI刑務所にわたしは関心を持っています。そのときに書いた記事を抜粋すると…↓
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4.さらに刑務作業でRubyを用いて研修しようという動きも民営刑務所の目玉として挙がっていますが、それもいつまで「武器」であり続けるのでしょうか。
現状、受け入れ先があるのであればOK。長期的にはかなり厳しい。ニーズに合った刑務作業という観点からは一石を投じている。キャリアカウンセラーなどの導入も考慮すべき。産業としてワーキングプア化しない職業をどの程度つくるかがもっとも問題。
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このRubyを用いた刑務作業については、PFI刑務所第一号である美祢社会復帰促進センターでプリズニーズという会社が実施する予定だったようですが、各種の情報を総合すると、結果的には実現していない模様です。(ITmediaエンタープライズ「『刑務作業でRuby』はどうなったのか―秋の夜の幻」)
現実的には、日本ユニシスが再犯防止プログラムとして、同様の取り組みを美祢で実施しているようです(Rubyは使用していない)。日本ユニシスのプレスリリースはこちら。
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1. 職業訓練:所定の条件を満たす人材に対して、プログラミング教育を6ケ月実施
2. 生産作業:職業訓練修了者が、ソフトウェア開発作業(プログラミング)を実施
3. 出所後雇用:十分な技能を習得し、一定の基準を満たした技能者を関連会社で採用、ソフトウェア開発業務の実施
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ちなみに現在、日本でPFI刑務所として運営されているのが以下の施設です。
1.美祢社会復帰促進センター
2.喜連川社会復帰促進センター
3.島根あさひ社会復帰促進センター
4.播磨社会復帰促進センター
美祢と喜連川は、警備会社のセコムが中心に特定目的会社(SPC)を設立し、法務省矯正局と連携して運営を実施しています。島根あさひの場合は建設会社の大林組が中心となり、同様に特定目的会社を設立・運営しています。
この特定目的会社の中でもっとも気になったのが、小学館集英社プロダクション。美祢で職業訓練・教育・分類事務支援、喜連川では教育・分類事務支援を実施しています。職業訓練については、ITを活用したりニーズに合致した職業訓練プログラムを形成しようとしているようです。教育に関しては、グループセッション等の米国で実績のある教育プログラムを導入しているようです。
受刑者処遇のわかりやすい流れはこちら(喜連川社会復帰促進センター)。
小学館集英社プロダクション「社会教育事業」を見ると、少年自然の家の運営、社会教育施設の運営などを指定管理者として広範に実施しているようです。出版業界が厳しい情勢にある中、様々な社会関連事業に取り組んでいることがわかりました。
PFI刑務所にかかわる民間企業と法務省矯正局の創意工夫が、既存刑務所の刑務作業・職業訓練、教育プログラムを少しずつでも変化させているのであれば、その取り組みは非常に有意義なことだと考えています。限りなく公権力行使に近い部分で、公権力行使とその周辺業務を厳密に切り分け、官と民の役割分担を考えるということは、PFI刑務所では必須となります(駐車監視員制度も同様)。今後も年次報告等のチェックを通じて、PFI刑務所について注目したいです。
参考資料:
◎社会復帰サポート美祢「美祢社会復帰促進センター整備・運営事業 平成19年度 年次報告」
◎島根あさひ社会復帰促進センター「島根あさひ社会復帰促進センター整備・運営事業 平成20年度 年次報告書」
