ローム製DAC基板は前回、電流出力のオフセット電圧のため出力波形が半波しか出ない

問題がありましたので、その対策をしました。

 

データシートによるとOutput Center Currentが標準5.3mAとあります。

オペアンプの電源はパワーアンプの電源と共通で±5Vです。

IV変換のオペアンプの帰還抵抗が1kΩなので5.3Vオフセットしヘッドルームがとれません。

 

そこでトランジスタ技術2024年11月号の猪熊隆也先生の記事を思い出し、

上記R1の820ΩのようにDACの出力とIV変換回路の間に抵抗を追加し、

-5Vから約6mAのオフセット電圧を打ち消す電流を注入してみることにしました。

 

IV変換基板を改造します。抵抗を左右Chのホットコールドでたった4本追加するだけですが、

部品を取ったり錫めっき線をやりなおしたりで、基板を作り直したほうが早い気がしました。

 

基板を元に戻してオシロスコープで出力波形を確認するとやりました!

波形が全波出てきました。猪熊先生ありがとうございます。

あとはAK4490用だったマイコンの制御プログラムをBD34352用に仕上げます。

特にデジタルボリュームのレジスタの値が最小と最大が逆なので修正します。

(AK4490はボリューム最大時は値が255、BD34352は0)

なお、電源切時、BD34352は立下げシーケンスもデータシートで規定されていますので

ある程度準拠します。データシートにはありませんがRESETB信号も念ためLに操作します。

 

ドアが閉まります、ご注意くださいと言わんばかりに部品が満員電車状態です。

画像中央のDACに供給するレギュレータの小基板が1枚増えたため天板が閉まりません。

後日小基板を2枚から45基板1枚に統合したいです。

 

メインスピーカーを接続して音出しです。音質はもちろん文句なしです。

たまに曲間にDCカットコンデンサの影響によるポップ音がボツッと鳴りますが、

レコードの針を上げ下げするときの音に似ていて意外と不快感はありません。

ちゃんと対策するのであればUSB-DDCのMUTE信号等で処理すればよさそうです。

AK4490は電圧出力のため出力電圧が2.8Vppでしたが、BD34352は電流出力のため

帰還抵抗で出力電圧をある程度自由に決められ、6Vppもの大振幅を得ることができました。

このアンプは電源電圧が±5Vなので電源レール近くまでアンプ回路の電圧増幅なしで

スピーカーを駆動することができ、バランスアンプの本領発揮といったところです。