不動産登記のご依頼で登記簿を拝見すると、住所が昔の住所のままということがまれにあります。
私は相続の案件に関与することが多いのですが、次のような例があります。
不動産をAさんとBさんで共有している。
登記簿には、東京都新宿区○○町何丁目何番何号 持分2分の1 A
東京都新宿区○○町何丁目何番何号 2分の1 B
と記録されている。
Aさんが亡くなったので、Aさんの持分(権利)をBさんが相続することとなった。
※法律上、Aさんの持分がBさんに「移転」すると考えますので、「A持分全部移転」の登記手続きを行います。
この手続き自体はとくに問題はないのですが、Bさんが現在横浜に住んでいるとすると、もう1件登記を申請することになります。
Bさんの住所変更の登記です。
Bさんは、今回の相続によって2分の1の権利を取得しましたので、その2分の1については現在の横浜の住所で登記を受けます。
しかし、もともと保有していた2分の1の権利については、東京都新宿区のままです。
これは変更登記を申請しない限り、法務局で自動的に書き換えてくれるということはありません。
書き換えてくれないどころか、登記手続き上は、東京に住んでいるBさんと、横浜に住んでいるBさんとは別人物として扱われます。
単に同姓同名というだけです。
住所氏名が一字一句同じでないと、登記上は同一人物とはみなされません。
まあこれは、やらなくてもよいといえばよいのですが、私は必ずやるようにお客様に勧めています。
気持ち悪いですからね。
そう思うのは司法書士だけかもしれませんが…。