久しぶりのプラモデルのブログ記事の投稿です。プラリーマン日記のプラはプラプラと花探し歩きをすることと、野鳥写真の紹介、そしてプラモデルの改造などですので、たまにはプラモの記事を投稿します。

 

 5 年程前に バンダイ製 の ディスプレイ モデル の 鉄人28号 を可動化しましたが、動くプラモデルは定期的に稼働させてみないとなりません。改造にはある程度の自信はありますが、電気的な接触不良などの原因で、不動になってしまっていることがあります。

 

 

 

写真 1  完成品と外箱

 

 

  電池を入れ、「 SWITCH ON、発進 」、あれれ・・・、モーター音はするのですが、鉄人は動きません。う~ん、私は直ぐに原因の察しがつきました。十中八九、モーターシャフト に取り付けた ピニオンギヤ のヒビ割れで、モーターが ギヤボックス内 で空回りしていると思いました。

 

 下の写真の赤丸印がギヤボックス内のピニオンギヤです。このギヤはプラスチック製で谷部とシャフト穴までの残り肉が薄いため、経年劣化でヒビ割れし易いのです( 写真に写っているのは交換済みの良品 )。

 

 

 

写真 2 ギヤボックス内のピニオンギヤ

 

 

 写真 3 の真ん中のギヤが、今回の不具合を起こした 8T( 8 枚歯 )のプラ製ピニオンギヤです。左は 10T のプラギヤで、通常の 10T のものよりシャフト穴径が大きいため、残り肉が薄くなり、同様にヒビ割れしてしまったものです。右は金属製の 8T のギヤです。これなら割れることはありません。

 

 

写真 3 ヒビ割れたプラ製ピニオンギヤと金属製のギヤ

 

 

 今回、金属ギヤはモーターを取り外して、ハンマーでモーターシャフトに打ち込まないとならず、配線の取り外しなどの作業も必要となってくるため、またまたプラ製のギヤを取り付けました。プラ製のギヤであれば、マイナスのドライバーの平らな部分などを使って押し込めます。かたければモーターのシャフトに鼻の油をかるく塗れば入ります。但し、 5 年後にまた交換かもしれません。

 

 

写真 4 今井科学製の当時物の鉄人プラモ内部

 

 

 写真 4 は 1963年頃の今井科学製、いわゆる当時物の鉄人プラモです。イモネジつきの真鍮製のピニオンギヤが使われています。写真 5 は別の当時物鉄人プラモ用のギヤボックスで、イモネジ式ではありませんが、やはり真鍮製のギヤが使われています。昔の当時物の方が壊れにくい耐久性の高いギヤが使用されています。

 

 

写真 5 別の当時物のギヤボックス

 

 

 ピニオンギヤの交換を終えたら、ギヤボックスのグリスアップを行いますが、このギヤボックスは今井科学の V3 号 ロボット( ビッグ X )復刻版のギヤボックスを改造したもので、ギヤはオールプラスチックなので、グリスはプラ用のもの( 写真 6 )を使用します。通常のグリスだと、プラギヤが侵されて変形することがあります。

 

 

写真 6 プラギヤ用のグリス

 

 

 修理とは関係ありませんが、電源スイッチの金具は、厚さ 0.3 mm の真鍮板から切り出して自作したものです( 写真 7 )。

 

 

写真 7 ボディ背面のスイッチ

 

 

歩行用の足金具を外し、電池ボックスを接続して動作テストをします( 写真 8 )。

 


写真 8 動作テスト

 


 最後に私が使用している接着剤ですが、このような故障が発生して修理する時のために、剥がすことのできる接着剤を使っています( 写真 9 )。粘着剤のような接着剤で、プラスチックを溶かしたり侵すことのないもので、はみ出しても綺麗に除去できます。接着力は少々劣り、あまり接着面が小さい所の接着には不向きですが、この鉄人プラモの足金具の動作圧力にも十分に耐えられます。

 

 

写真 9 使用した接着剤